五日性滅亡シンドローム 2巻

五日性滅亡シンドローム (2) (まんがタイムKRコミックス)

五日性滅亡シンドローム (2) (まんがタイムKRコミックス)

その世界は終わったのかそれとも既に終わっていたのか。


残り五日間で世界が滅ぶという噂が根底にあるお話もひとまずの完結。
1巻ではいかに過ごすかの1期、滅亡の当事者たちの2期とあって
今回は真相を確かめようとする3期と完結編となる4期が収録。
3期終盤でまさかの世界の真相が判明するわけですが
これまで舞台が学校と街しかなかったのはこのためなのでしょうか。
購買での異常な価格レートがネタではなくて実はこの伏線とも取れますし。
結局滅亡と言う定義は何をもって滅亡とするのか、
自分たちは生きているけれど死ななかっただけで滅んでいるのではないか、
実は残り五日と言うよりもはるか以前から既に終わっていたのではないか。
とにかく読む人によって様々な解釈を持てそうな謎かけのような真相でした。


それ以上に難解だったのが4期。
世界が滅ぶとかそういう話を一切取っ払ってのニートと押しかけメイドの話になってましたから。
一応話の中で見てるドラマも余命五日とか実際本編も数えてみれば五日間の出来事だったりと
『五日』という定義には当てはまっているわけですけどね。
これがもし3期までと関連性を持っていると考えると途端に難解となるわけです。
実はこれまでの話は見ていたドラマの話ではないかとか、
噂とは一切係わり合いのない本当に一市民に焦点を当てた話ではないかとか、
裏をかいてただの考えすぎではないかとか。
でも3期まであった『あと〜日』ってカウントのくだりがないってことは滅亡とは一切関連性のない話なのかな。


実際世界が滅びるとか余命何日とか避けようのない現実が待ち構えていることがわかったときって
人ってこんな感じになるのでしょうか。
絶望とか退廃的なものとかがなく、最後まであくまで普通に生きようとする。
このあたりは1期が一番主題として置いていたことでしょうけれど
あまりに明るすぎる面子は滅亡ということすら忘れてしまうのですよ。