文化部をいくつか

文化部をいくつか (ヤングジャンプコミックス)

文化部をいくつか (ヤングジャンプコミックス)

部活動のようでそうでない学校ライフ。


徒数6000人を有する巨大学園都市。
そんな学園の生徒会長と、普通のようで普通じゃない文化部生徒達との、
ちょっと変わった活動記録の数々がここに。
表面上の概略を言葉にするには易し、実際の内容を表すには難し。
一見すると部活動オムニバスのように見えて、
その実は無茶振り会長と愉快な仲間達って感じでしょうか。
『日常』とかのように、支離滅裂でよくわからないけれど面白いって系統です。


パンツはいてないガチ百合放送部員や、
ポニーの性処理のためにと本当にヤる生物部部長など、
微エロ成分もあったと思えば色気もあったもんじゃない〆切前の腐女子みたいな漫研女子など。
言ってしまえばカオスですね。
特にカオスっぷりを発揮しているのが漫研の回と最終回でしょうか。
前者は背景を撤去して台詞だけの真っ白だったり真っ黒だったりするコマや、
仕上げまで至っていないペン入れ状態の線画だけのコマ、
目以外をアシに描かせてしまったり、全てがネタだったオチ。
後者など、打ち切られたことを公言することから始まり、
これまでの内容そのものに対する反省会です。
人気がなかっただの、編集に期待されていない捨て駒だっただの、
いくら最終回でも本当にここまで爆弾発言連発していいのか!?
本作のフリーダムさを実によく象徴してますけどね。


一応主人公だったらしい会長はやはりキャラが立ってます。
最大のポイントはドイツ人=フランクフルトという単純明快でわかりやすい表現。
最初から最後までフランクフルトを食わない回はありませんでした。
(1話目だけはソーセージっぽかったけど)
何しろ表紙、中表紙、カバー下のいずれでも食べてますから。
そういや会長だけ最後まで本名不明なままでしたね。
同じくらいキャラが立っていたのが文芸部の轟々谷さん。
族のヘッドな不良な姐さんだけれど文芸部所属でケータイ小説家。
更にツンデレのオプション付き。
オニデレ』のサヤさんとか好きならハマるタイプかもしれません。
一番好きだったのはオカルト部の松尾さんでしたけど。
UFO召還儀式でウマウマを踊っちゃうところが可愛くてたまらなかった。


ちなみに刀が出てくる漫画はヒットする的な理論を参考にしてますが、
話題にはなったものの、ヒットというレベルには至らず打ち切られた斬という前例が・・・