いずなが殺人鬼にまさかの変貌！？ 『霊媒師いずな』 8巻

霊媒師いずな 8 (ジャンプコミックス デラックス)

今日も悩める人間の霊的問題を解決してゆくいずな。
が、いずな自身にとっても大きな変化が訪れ・・・
エロスとホラーの融合で現代を描いた本作も8巻目となり、
普段のオムニバス形式とは異なるストーリー的なものも動いてきた今回。
このままクライマックスを迎えることとなるのか否かはわかりませんが、
恐らく次巻あたりで一つの大きな山場となりそうですね。
(今回は未収録だけど、次回はぬ〜べ〜でもお馴染みの玉藻とか出てくるみたいだし)
ストーリー的なものも気になるけれど、今回も安心のエロさと怖さでした。
それにしてもいつにも増してネタが濃くてインパクトが強いです。
開幕からネトゲ廃人の話だったりする時点からしてもそうだけど、

掌サイズのおっちゃんが増殖して事務作業してるとかシュールすぎる。

よく作業がどうしようもない状態に陥ったときに『小人さん』が助けてくれると言うけれど、
こんな姿でそれを見ることになろうとは思いもしなかった。
でもこのおじさんの回、収録エピソードの中では一番いい話なんだよなぁ。
あとがきに至っては本作の話じゃなくて、
完全に『ゴクジョッ。〜極楽院女子高物語〜』の宣伝になってるし、
色々とフリーダムな方向に突き抜けすぎです。

エロス＆ホラーは変わらぬ安定感。
ぃゃ、むしろホラーについては怖いと言うよりもエグいと言うかグロいと言うか。
ヴィジュアル的にけっこうくるものが多かったです。
悪霊が爆ぜて内臓飛ばしつつ襲い掛かってきたり、
部屋中をミミズっぽい蟲が覆い尽くしたり。
ある意味一番見てて精神的にきたのがリンが母親のDVで虐待されてる場面だったかも。

下手すると小学生に見えなくもない中学生ロリがぶん殴られてるんだからねぇ・・・
そういうエグさもある一方エロも見逃せません。
毎回出て来る度にひん剥かれてる気がするシスター沙聖がやっぱり裸を披露です。
しかもいずな(悪霊憑き)と一緒に風呂場で絡んでるし。

嗚呼、やっぱ聖職者のあられもない姿ってのは背徳感もあってたまらない。
絵としてではなく、文字としても性に関してはアピール力が凄まじく、
『S●Xしてますか？』ってストレートに書くか普通！？

正直に言うとするしないじゃなくて経験なんかないけどさ。

訪れるいずなにとっての一大転機。
これまでは周囲を取り巻く人たちが霊的な現象と遭遇し、成長してゆく。
そんなパターンでの成長劇は描かれていましたが、
今回はまさしくいずな自身の成長ってものが大きいです。
油断したところを襲われて殺人鬼の悪霊に憑かれてしまったときは

沙聖にリン、ルナさんと確かなものとなっていた仲間の絆によって、
全て自分で何とかしようとする考えから、
信頼できる仲間を頼ることの重要さに気付き始めていますからね。
これだけでも大きな成長とも言えますが、婆様の再来によって新たな能力に目覚めたりも。
しかし最大の変化となれば、文字通りの『宿敵』が登場したことですね。

『同業者』なら沙聖がいるけど、それ以上に友人であり仲間である状態だし。
が、新キャラとして初登場した千佳羅は似た者同士ながら、
根本的な思想の違いによって決して相容れぬ存在。
例えどんな相手であっても依頼者は助けようとするいずなを陽とすれば、
自分の主眼で悪と認めた相手は容赦なく呪殺する千佳羅は陰。

正反対な思想同士が出会い、衝突したことでこれからどうなることか。
このまま出番終了なんてことは絶対ないだろうし。