引き続きソニーのルートキットネタで

http://www.eff.org/deeplinks/archives/004145.php
まあ、そろそろ終わりごろかと思っていたのですが、
SonyBMGのCDのEULAをすみからすみまで読みつくした物好きさんがいるようです。
てことで、いつものように適当に英訳。

   1. If your house gets burgled, you have to delete all your music 
from your laptop when you get home. That's because the EULA says that
 your rights to any copies terminate as soon as you no longer possess
 the original CD.

もし空き巣にあったら、家のパソコンのすべての音楽を消去しなければならないよ。
なぜならEULAはオリジナルのCDを持っていなければ、その複製をすべて消去しろ
といっているのだから。

   2. You can't keep your music on any computers at work.
 The EULA only gives you the right to put copies
 on a "personal home computer system owned by you."

あなたは会社のパソコンに音楽を持って行ってはいけないよ。
なぜなら、EULAはあなたに所有権のあるパソコンにしかコピーする権利は
与えていないからなんだ。

   3. If you move out of the country, you have to delete all your music.
 The EULA specifically forbids "export" outside the country
 where you reside.

もし、あなたが国外に出ることになったら、すべての音楽を消去しなけりゃ
ならないよ。
EULAはあなたの住む国のそとへ『輸出』することを特に禁じてるからね。

   4. You must install any and all updates,
 or else lose the music on your computer. 
The EULA immediately terminates if you fail to install any update.
 No more holding out on those hobble-ware downgrades masquerading as updates.

あなたはすべてインストールしなけりゃならないし、すべてアップデート
しなくてはいけない。さもないと、あなたのパソコンから音楽は失われるよ。
もし、インストールやアップデートに失敗すると、EULAはたちまち無効になってしまうからなんだ。
アップデートしたと思ったら、さらにデグレたクソソフトなんかもう持っている必要ないよ。
ちょっと後半汚い英語っぽくて訳しにくい。
多分、パッチが不十分なことのあてつけかな。

   5. Sony-BMG can install and use backdoors
in the copy protection software or media player
to "enforce their rights" against you, at any time, without notice.
And Sony-BMG disclaims any liability if this "self help" crashes your computer,
exposes you to security risks, or any other harm.

ソニーBMGコピープロテクトソフトやプレーヤをインストールさせて、
バックドアを使用できるよ。『自らの権利をあなたから守るために』
それはいつでも、しかも通知の必要もない。
また、ソニーBMGはその『自衛』のために、あなたのパソコンをクラッシュさせたりしてしまうことや、
あなたのセキュリティリスク、そのほかどんな被害にも責任を負わないよ。

   6. The EULA says Sony-BMG will never be liable to you for more than $5.00.
 That's right, no matter what happens,
 you can't even get back what you paid for the CD.

EULAではソニーBMGはあなたには、5ドル以上の賠償はしないよ。
何がおころうと、あなたは自分が払ったCD代さえ返ってこないんだ。
それは本当だ。

   7. If you file for bankruptcy, you have to delete
 all the music on your computer. Seriously.

破産宣告したら、あなたはすべての音楽を消去しなきゃいけないよ。マジで。

   8. You have no right to transfer the music on your computer,
 even along with the original CD.

オリジナルのCDが手元になかったら、あなたのパソコン上での
音楽ファイルの移動すらする権利はないよ。

   9. Forget about using the music as a soundtrack for your latest
 family photo slideshow, or mash-ups, or sampling. 
The EULA forbids changing, altering, or make derivative works
 from the music on your computer.

あなたはその音楽を最近の家族の写真のスライドショーに使ったり、
マッシュアップしたり、サンプリングしたりできないよ。
EULAはコンピュータ上での音楽の変更や、アレンジや、派生物を作ることを
禁じているからさ。



原文は最後にそれではおれらはいったい何ができるの?
みたいなニュアンスでしめられています。


EULAの原文はこちら
http://www.sysinternals.com/blog/sony-eula.htm



まあ、EULAの自己勝手な言い分は前から気になってたけど、
これからは英語でもしっかり読まないといけないんだろうな。
明らかに上記の文はアンチソニーの拡大解釈だと思いますが。


仕様許諾文の法的拘束力はたいしたもんではないって確か
『基本から学ぶソフトウェアテスト』に書いてあったような
気がするけど。

基本から学ぶソフトウェアテスト

基本から学ぶソフトウェアテスト

追記

アマゾンのレビューひどすぎ。まともに書いてるの2、3人しかいないし。
テスターやったことないんだろうな。


テストで一番重要なのは手法とか技術とかではなく、
開発者やプロジェクトマネージャーとどう渡り合っていくかなのに。
組み込みではただでさえ、ソフト開発は圧迫されていくのに、
その最後のしわ寄せが行くのがテストなわけですよ。

  • あなた(テスター)はアルファ版出荷間際にテストしています。そのときになにをすべきですか?
  • 不具合を正確に報告するだけではなかなか修正してもらえません。ではどうすればいいのでしょうか?

こんなことに対する答えが載っているのは本書だけでしょうが。

しかも『ソフトウェアと法的責任』について書いた本は稀有なわけで。
事例が古いとか言ってる人は読み込みが浅すぎますよ、ほんと。