“落ちる”こと、落とさないこと【2013 J1 #8 新潟2-3鹿島】

久々の更新です。今シーズン開幕後は初めてですね。

前回のエントリ・順位予想はすでに直視できなくなりつつありますw

大 宮 に 何 が あ っ た

19戦無敗。まさか記録を破られるとは思ってなかった。でも、フロックでこの数字はあり得ないからね。規律を守って労を惜しまず、球際にも激しく。“強い”サッカーをしてると思う。


早いものでもう4月も終わり。GWです。
我らが鹿さんは、まずまず、かな。パフォーマンスの波はまだあるけど、少しずつ良くなってきているし、アベレージは上がってきてると思う。
あとは調子が悪い時にも悪いなりに結果を残していけるかどうか。負けないことと勝ちきることの間には天地の差がある。0-0じゃなくて、1-0に。オウンゴールでもセットプレーでもなんでも。そういう地力が付いてくると、タイトルにも近付く。


さて。初の新潟遠征に行ってきたので、今回はその遠征記です。前日入りの1泊2日。実は新潟自体が人生初だったり。

何事もそうだろうけど、一定のスパンで継続することの大切さを感じます。サッカーを文章を紡いで、吐き出すこと。このブログにも、定期的に書ければいいね。


ということで、新潟遠征記です。

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12:12東京駅発〜14:12新潟駅

   
新幹線でちょうど2時間。18きっぷで7時間かけて行った仙台遠征と比べたらだいぶQOL高い。

      
新潟駅。構内の通路に横断幕型の掲示が。最寄り駅でチームカラーが目立つのは良いね。

で、2日目。試合。

      
ビッグスワン初参戦!開場まで外の広場で待機。鹿サポ待機列も伸びてました。


広場に展示してあったアルビタクシー!

   
念願の!新潟民のソウルフードみかづきのイタリアン!おいしかったー

そしてそして。

   
練習開始!

   
アルビサポ、さすがの人数。スタジアム全体としては空席も目立ったけど、雨風強い天候だったから仕方ないかもね。


スタメン。


=======曽ヶ端=======

西====山村===青木===前野

====柴崎====小笠原====

野沢============ジュニ

====大迫====ダヴィ====

SUB:佐藤、中田、昌子、本拓、本山、充孝、遠藤

出場停止の岩政の代役は今季初先発の山村。LSBは中田ではなく、前野。
あと、ベンチ外の植田もフィールドでアップを手伝ってた。
岩政出停の試合で、控えCB全員を遠征に帯同させたということ。セレーゾが競争心理をうまく刺激してるなと。


さて。
ミッドウィーク・24日の名古屋戦1-0、20日甲府戦0-0。直近2試合で共通しているのは、後半に“落ちる”こと。
前半がハイ・パフォーマンスなだけに、後半との落差が色濃く見えてしまう。連戦の中で、運動量が落ちないほうがおかしいとはいえ、相手の落ち方と比べると相当ギャップがある。

おそらくは、フィジカル的な要因ももちろんあれど、メンタル面が大きく作用してる。“気疲れ”と言うと語弊があるけど、守備の約束事、ポジショニング、そういった要素に対して常に緊張している状態。オーダーに対してまだ不慣れで、知らず知らずに無駄な動きをしている状態。その蓄積が、後半途中から顕在化するのだと思う。

開幕当初の“落ち方”はそれこそ半端なかったから、今でもずいぶんと進歩しているんだけど。でも、まだまだ。今の段階では、とにかく勝ち点を落とさないことが重要。冒頭に書いた通り、セットプレーで1点取って守り切る、とかね。後半にある程度“落ちる”のはわかっているから、常に先手を取って、優位に試合を進めて、願わくばセットプレーで追加点を。そんな形が理想的かな。


先手。セットプレー。逃げ切り。


新潟戦は、3つ全てを満たす試合だった。


開始6分。柴崎のブレ球ミドルで先制。メインスタンドからでも、揺れる弾道をしっかり把握できたほど、大きく変化してた。あれはGKは取れないよね。
本当に、すごいシュート。このゴールを観られただけでも、行った価値があるくらいに。ボールを受けた時の、レオ・シルバをかわしたトラップも完璧だった。身体をうまく使って、相手をいなすように左足で押し出す。一気の加速で振り切る。1つ1つの所作が、“本物の才能”だと思う。



新潟からしたら、アクシデントのような失点。鹿島としても、ある意味ラッキーな先制点ではあった。でも、鹿島が抱える課題を考えると、立ち上がりで先手を取れたことは大きかった。すごく。


前半、チャンスらしいチャンスはこの1本だけ。他には、ダヴィが前線からのプレスで奪ってそのまま撃った場面があったくらいで。

守備面で気にして観ていたのは、やっぱり山村と前野。気にしてなかったけど嫌でも気になったのが、大伍。

山村。結果として2失点、1得点。久々の先発で、試合勘や体力的な不安が残る中で、健闘したと思う。観ていて特に違和感はなかった。でも、失点2という数字は悔しいだろうね。チームとして2つ取られた、その時の先発が山村だった。そんなイメージがついてしまう。彼自身の責任でなくとも。
岡本に裏を取られて、ソガと1対1の場面を作られてしまったプレーは、彼のミス。岡本に渡る一手前の競り合いで、柴崎の位置に重なる形でボールにチャレンジしてしまった。結果、距離を離した岡本にボールが渡って、シュートまで持ち込まれた。“持ち場”を離していなければ、その手前で追い付いて対処できた場面だった。

前野。特に前半、新潟のRSB・川口に何度か突破を許した。(川口は、2010年にJユース杯を取材した時に印象深かった選手。当時はFWだった。この日はプロ初先発で、しっかり攻撃面の強みを出していた。うれしかったし、今後が楽しみ)
高さの部分で劣勢に回るのは身長的にも仕方ないけど、ポジショニングだったり、中に絞った時のボール処理だったり、まだまだ危なっかしい要素も多いなという印象。こればっかりは、実戦の中で感覚を養っていくしかないと思うから、中田との併用の中で覚えて、うまく学んでほしい。まじめで向上心のある選手だから、心配は全くしてない。鹿島は両翼が輝かないと飛べないチーム。頼むよ!

そして、もう一方の翼である大伍。ちょっと信じられないレベルのミスを連発。休ませないとまずい。唯一の全試合先発、しかもサイドバック。競争相手も実質不在。フィジカルももちろん、メンタル面でもリフレッシュさせないと。(あ、イエローをもらったプレーは正当なタックル、むしろ好守備だったと思いますw)
伊東がまだ実戦に耐えうる水準でないのなら、青木をRSBにして、センターに山村か中田、というのは1つの選択肢だと思う。誓志が残留していたら、RSBの2番手という位置づけになっていたかもね。


後半。セットプレーで得点、失点、セットプレーで得点、失点。“落ち方”は24日の名古屋戦よりは気にならなかったけど、やっぱり中盤でのサボりとか押し上げの遅さとかは目立った。
正直、1点差では心許ないと思っていたところに、ノザCKからのサコ逸らしからのダヴィゴール。1点返されて、このまま飲み込まれるとやばいと思っていたところに、ノザFKからの山村ごっつぁん。野沢のボールはやっぱり質が違う。この先、夏場の苦しい時期にも効いてくるはず。

最後の2失点目は余計だった。得失点差もあるし、無駄な失点をしているチームはてっぺんに立つ資格がないと思う。もっともっとシビアに、試合を締めてほしいな。
他にも、流れの中からは無得点だった、とか。いろいろ課題はあるけど、相性の良くないビッグスワンで久々に勝てたのは大きい。チーム構築段階の序盤に連戦。J1で唯一監督を変えた鹿島としては難しい時間だった。その4月を、6勝1分で乗り切ったのは本当に大きい。


相変わらず後半に“落ちた”。でも、勝ち点は落とさなかった。今は、これでいい。


次はGWを挟んだやや変則な日程。そしてナビスコをミッドウィークにこなす連戦。6月の中断期まで7試合。少しずつ掴んでいる手応えと自信を、結果を出すことで大きく膨らませていく。そんなポジティブなサイクルに乗っていければ良いなと。

次節・5月3日は2位のマリノス戦。4位と2位、上位対決で見えてくる現在地。何より、マリノスと上位同士で対戦できるのが楽しみ。



最後に、新潟グルメを貼って締め。日本酒も魚もうますぎ。勝ち点3ごちそうさまでした!久々に長距離の遠征で勝てたぜ!