生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

考え中

昨日より風が肌寒かった。
iPodを忘れてきたので、久しぶりに公道を走った。甲子園浜へ向かった。
考え事をしながら。この頃あったいろいろなことを考えながら。
出産する機械。
ヤフーのニュースをソースにすると、厚生労働大臣は、以下のような発言をしたという。

15から50歳の女性の数は決まっている。生む機械、装置の数は決まっているから、機械と言うのは何だけど、あとは一人頭で頑張ってもらうしかないと思う

1月28日10時34分配信
三つのことを読み取る。

  1. 15歳から50歳の女性の数は決まっている。
  2. これらは、産む機械・装置と位置づけられる。
  3. 女性達それぞれにより多くの出産をしてもらう必要がある。

ふーん。
こういうことを考えながら走っていた。

  • 女性の数は決まっていない。今後減る。急速に減ることが危惧されている。
  • 女性は妊娠、出産する。男性にはそれが出来ない。しかし、女性は装置でも機械でもない。
  • もう一人、産むかどうか、遡って、子どもが欲しいかどうか、あるいは結婚するかどうか、他人に言われる筋合いではない。政府はこれからそういうことに干渉するという意思表示なのか。

Nipponia nippon の例を引くまでもなく、出生率の低下は種の将来に深刻な影を落とす。人口減少が既に始まっており、政府は近い将来の人口減をどの水準で食い止めるのか、明確にその方針を示す必要がある。
人口減を食い止めるには、或る段階で出生率を2に引き上げる必要がある。それが出来なければ日本人は滅亡する。
それを回避するためには、出生率を上げるか、出生に依らない人口増に期待するかのどちらかだろう。
医学の進歩で寿命が延びることで、人口の減少は食い止められるが、効果は一時的である。
出生に依らない人口増は移民の大規模な受け入れである。
出生率を上げる政策が求められている。
内田先生が、かなり具体的な提案をなさっている。
女性に向かって、もう一人産んでくださいと云うことは、たとえ自分の女房でもなかなか言えないのだ。
柳沢じいちゃんは、デリカシーが無さ過ぎて、お嫁さんに嫌われるだろう。夫婦仲を壊すかも知れない。
もう少し続く。
メモ:

デリカシ

何人くらい欲しいですかとか。
次こそは男の子ね、とか。
なんか。口が裂けても女房にそんな言葉をかけて欲しくない。
いくつかの意見を見たけれども。
http://d.hatena.ne.jp/kaerudayo/20070131#p1
これはほとんど全文引用したい気分。

生命科学者の柳田先生。
厚生労働大臣は生命化学の基礎用語をご存じないという指摘。母性という言葉を理解できていない。

母親に対する敬意は充分に持っていたはずなのに、どう語りかけていいか分からず、よせばいいのに、十分な準備もせずに口を開いてしまったのでしょう。(中略)
これでは、大臣のお母さんだって聞いたら、それは違うというでしょう。
装置の数が決まっているという、いいかたも即物的で、わたくしはこれは最悪の表現だと思いました。

柳沢大臣には、「母性」という誰もがしっていることばを謹呈したいと思います。
機械などという言葉を決して使ってはいけません。女性には「母性」という本当に素晴らしい力というか授かった能力が備わっているのです。この母性を神様のように尊いものと思われてもいいと思います。
母性を論じる時には、男性も女性も、識者も普通の人も、いい加減な気持では論じられるはずがありません。どこかで頭をたれながら、論じるべき話題です。こういう言い方をすると、いやがる女性がいることもわたくしは知っています。でも人間が直接にかかわる生命科学教育はいい加減な用語でやってはいけません。

ちょっと長い引用になりましたが、必読です。生命科学というのは、生命倫理と直結しています。
これほど怒っている柳田先生を拝見するのは初めてのように思います。