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「おいしい母乳」論

本日NATROM氏のツイッターに流れていた以下のURL。「独身時代からの食生活がおいしい母乳を作る」とのことです。
http://magazine.gow.asia/life/column_details.php?column_uid=00001723
よく読んだら、「嗜好品を食べる習慣があると授乳中も食べたくなっちゃうから、妊娠前からセーブしたほうがいい」という普通の話を助産師さんがしてらっしゃいました。


ところで、ここに出て来る「母乳の味」の話。
よい母乳はうす甘いらしい。しかし甘けりゃいいってものでもないようです。「すっきりとした甘さ」が良くて「どろりとした甘さ」だと良くないそうです(NATROM氏がおっしゃるとおり、すごいソムリエがいたもんです)。
その味は、母親の食事によって左右されるということが、日本の母乳育児業界では周知の「事実」となっております。
汗なんかも食べたものによって変わる(気がするのは私だけでしょうか)ので、食事で母乳の味が変わるって言われたらちょっと説得力あるんですが、この「あっさりしたもの(和食)=サラサラ血液=よい/濃くて口当たりの良いもの・嗜好品・油もの=ドロドロ血液=悪い」ってのは、むかしの「血液サラサラ」論争を妙に彷彿とさせるのが気になる。
血液サラサラ」に関していえば、もとは単に「ドロドロしたものを食べたから血がドロドロする」ということではなかったようなのですが(もうちょっと複雑→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E6%B6%B2%E3%82%B5%E3%83%A9%E3%82%B5%E3%83%A9)、わかりやすくそう理解される場合が多かったように思います。
「和食を食べると母乳がおいしくなる」論にも、そういう感じがそこはかとなく漂ってないかと。


下記の母乳育児関係ブログによると、米国等では「母親の食事の種類が母乳の味に影響を与える」論はないらしい。
http://ameblo.jp/solanin928/entry-10619627620.html
http://taemushi.blog71.fc2.com/blog-entry-1178.html
「ドロドロした食事(洋食中心・嗜好品)」に対する「サラサラした食事(和食)」という図式が存在しないところでは、日本よりも「食事の質→母乳の味」論の説得力が弱く感じられるのではないかと思うのですが、どうでしょうか。いまのとこ全部想像の範囲。


その他、母乳育児関係のメモ。
・日本式と西洋式が競合する現在の母乳育児支援についてのレポート(2010)。とても勉強になりました。
http://www.blog.crn.or.jp/report/02/104.html
・そういえば忘れてたけど完母といえばこれ、コレです。
「完全母乳育児の弊害」
http://eupcaccia.exblog.jp/14855145/