Agenda de tous les jours

残すためではなく気づくため。自身の省察のためのブログです。

パリ滞在8日目(le 23 juin 2018)

あっという間にパリ滞在最終日。
帰りはゆっくりと電車で空港まで向かおうと考えていたけれど、時間の読めなさと重いスーツケースを持っての移動を考えると、やっぱり多少お金がかかっても安心・安全をとりたいと思い、来るときに利用したリムジンバスを再度予約した。
そのおかげでお昼過ぎのピックアップまで時間に余裕が生まれ、時間があったら行きたいと思っていたBNFでやっている「68年5月」のギャラリーに行くことができた↓

館内は写真撮影OKだった。


こんな感じで↓、当時の写真をはじめ、当時の雑誌・新聞の記事、映像資料などが展示されていた。




“Jouissez sans entraves”(なんの拘束も受けずに思いのまま快楽にふけろ…かな)
「68年5月」における性の解放を表すスローガンだそう。
ここ↓は先日行ったサン・ミッシェル大通りだそう。

歴史の舞台は今や多くの人が行き交う繁華街。
ソルボンヌ大学エッフェル塔を望むセーヌ川も当時はこんな惨状だった。


映像資料では、「68年5月」をもたらした当時の社会背景(高度経済成長期の民衆社会の変化、女性の大学・労働市場への進出、労働環境の変化など)や、「68年5月」の発生から収束までの経緯が映されていて、空いていたのでじっくり見ることができた。
「68年5月」から今年で50年。
当事者たちはきっと懐かしみながら回想し、そして今と照らし合わせて何を思うのだろう。
そして、自分のような「68年5月」を経験していない世代は、こうした「歴史」を知って何を考えたらよいのだろう。
個人的には、「68年5月」を生ましめた思想的潮流と、それがその後の教育政策にもたらした影響に興味がある。
自分が研究している80年代は、この「68年5月」をどう捉えるかが政策転換の一つの鍵になっていると考えるからだ。
自分の研究にそうした着想を与えてくれたのは、まさに「68年5月世代」だった。
というわけで、最終日は「68年5月」の展示を見られたことで、充実した午前中だった。

Au revoir! A un de ces jours!!