今週も金曜日になってしまった

 日曜日の夜に、三重の春日山実顕地から夜行バスに乗って、月曜日の朝に東京に戻ってスタートした今週は、毎日毎日がちょっと慌ただしく、アッという間に金曜日になってしまったといった感じだ。

◇今日の高田馬場Photo PM3:00
 朝、小雨が降って、その後は曇りだった天気も、午後になったら陽射しが強くなった。
 3時頃に文房具店まで用事があって外に出たら、まるで梅雨明けしたような、清々しい、そして夏のような空が、東京案内所の入っているビルの上に見えた。
      


◇会の機関紙「けんさん」校正
 月曜日から本格的に編集作業に入って、紙面づくりを担当しているイワタさんとやり取りを繰り返して、文章と写真が納まった完成紙面の校正ゲラが、三重の印刷屋さんから朝届いた。
 夕方、6時に校正を終えて、修正個所をイワタさんに連絡する。


◇週末の気分転換
 機関紙「けんさん」も校正まで終わったし、夏の特講のチラシも印刷手配が出来たし、溜まっていた会の会計など事務手続きも済んで、今週やろうとしていたことは、ほぼやれた感じ。
 こんな時には、書店にでも寄って、ぶらついて気分転換したいところだったが、案内所を出るのが遅くなったし、空腹レベルもかなり上がっていたので、今日はまっすく帰宅しようと、事務室の本棚にあった文庫本を一冊カバンに入れて電車に乗る。
 カバンに入れた文庫本は、村上春樹の『羊をめぐる冒険(上)』
          
 何となく、もう一度読んでみたくなって手に取った。


◇車内で読んだのは『Plan B』
 文庫本をカバンに入れて電車に乗ったが、先日、村岡到さんから送っていただいた季刊誌『Plan B』もカバンに入っていたので、そちらを先に目を通そうとページをめくる。
         
 村岡到さんは、今年3月に『ユートピアの模索・ヤマギシ会の到達点』を著された方だが、今回執筆された「ヤマギシ会農業の特徴と意義」も、9ページにおよぶものだ。
 ヤマギシの循環農業の特徴と必然性を、分かりやすく捉え書かれていることは言うまでもないが、それについてはべつに記することとして、僕がここに記したいのは、次の事である。
 今回の著作の中で村岡さんは、宮本常一の著作を初めて読んだと書き「名前は知っていたが、別世界の研究だと思っていたから読むことがなかった。私だけではなく、左翼の活動家や研究者の平均的読書傾向である。」と述べている。
 そして、その前のページには「世間には〝知らぬは○○ばかりなり〟という俗語があるが、まさに〝知らぬは左翼ばかりなり〟ではないか。こんなことでは左翼が社会から孤立するのは当然である。」と言い「日本社会に土着するさまざまな制度・習慣・道徳について理解しなくてはならないと痛切に感じる。」と書いている。
 とかく主義主張を持って長年活動してきた人は、自分の視野の狭さや、してきたことを否定したがらない。たとえ自分でそれに気づいても、口にはおろか、それを著することはなかなか出来ないものである。
 村岡さんは、それを素直に認め、素直に著している。
 僕は、そこに村岡到という人の奥の深さと人間性を感じた。