ギリシアVSチェコ

間が悪いとはこのことを指すのだろう。すっかり、延長後半、そしてPK戦までをみこして、追加オーダーしたアイリッシュ・ウィスキーが手元に届いた瞬間。ポケットの財布に手をやろうと視線を下に落とした瞬間、ギリシアの劇的なゴールが決まったのだから。うずくまるチェコ・イレヴンに追悼を評して、一気にウィスキーを流し込む。気がつけば外は雨。やれやれといったところか。

とはいえ、今日のギリシアの踏ん張りは決勝進出にふさわしいもの。90分+15分、片時も集中力を切らすことなく、走り続けたのだから。これはチェコにも言える。あのゴールはいわゆる交通事故つうやつで、運がなかったとしかいいようがないのだろう。

あえて敗因をあげると、ネドベドの怪我なんだろう。あきらかに歩行がおかしくなっていたので、あのタイミングでの交代はいたしかたないのだろう。何度かあったチャンスをきっちりと決められなかったのも、痛恨ではあるけど。

しかし、こういう大規模な国際大会で、開幕戦と最後の決勝が同じカードというのは、前例があるのであろうか?UEFAの番組屋もこれは間違いなく予想外のことだと思う。いくらなんでも、ユーロ開幕前に、ギリシアの決勝進出を予想するのは、ちょっとやそっとの予言者でも不可能だろう。ギリシア人も絶対そんな予想はしていないに違いない。今頃アテネは大騒ぎなんだろう。今年はこのユーロといい、オリンピックといい、ギリシアのスポーツ馬鹿にとっては大変な年であろう。盆と正月がまさに同時にやってきているわけだから。

最後に、日本代表はこれからアジアカップを控えているわけで、このユーロを参照すれば、ノルマは最低ベスト4。それも内容のあるベスト4が最低基準。そうじゃなければ、ジーコの進退を再び問うてもかまわないだろうと思う。イタリア、スペイン、フランス、オランダの事例を考えれば、彼らだってワールドカップ予選を控えているのだから、ノルマをこなせない監督には用はない。

そして、次はドイツ人だな。ギリシアを見てそう思った。当然推薦および面接には湯浅氏に加わってもらうことを前提に。