「CAT SHIT ONE'80」冷戦を知らない子供たちさ♪

Cat Shit One'80 VOL.1

Cat Shit One'80 VOL.1

ウサちゃんクマさんその他森の仲間たち織り成す冷戦叙事詩
「一兵卒から見たベトナム戦争」という趣であったこれまでのシリーズと大きく異なり、世界を股にかけ主体的に「冷戦期の軍事的ビッグイベント」に関わるようになりました。ソ連によるアフガニスタン侵攻を中心として駐英イラン大使館占拠事件、ルフトハンザ航空181便ハイジャック、テヘランアメリカ大使館占拠事件など、80年代起こった大事件について、非常に緻密かつ可愛らしく描かれています。北部同盟のリーダーであるアフマド・シャー・マスードや、サッチャー英首相など、実在の人物も多く(動物キャラとして)登場します。つーか字が増えとるよ今回!!

萌え所としては、今回初登場であるオオカミ(ドイツ人)がカッコよくて大変よろしいです。ラクダ(タリバン)が「ジハードだ!アラーアクバル!」と叫びながら突撃する様はシュールでステキ。あと、ソ連軍の新兵ミーシャが非常にかわええ。上官の命令に「Да(ダ:「はい」の意)!」と健気に答える様に萌え。

生粋のエリートであるパッキーはともかくとして、前回プア・ホワイトっぷりを如何なく発揮していたラッツがここまでの適応力とリーダーシップを発揮しているのには驚きを隠せません。日本の政府官僚相手に(拉致問題にも言及しながら)啖呵を切る等、男気溢れ過ぎです。

「せかいのにゅうす」に触れる頃には、既にソ連が無くなっていた「冷戦を知らない子供だち」の一人である私。動物キャラに萌えながら歴史をおさらいできることを幸せに思います。