Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

キッザニアで変身!

娘が予てから行きたい行きたいと望んでいたキッザニア
要領のいい友達が家庭訪問中の平日の午後、
授業が無い時に出かけたという情報を聞いてから、
うちは何時行くの、行きたい行きたい攻撃。
親馬鹿なかーちゃんとーちゃんは予約をしたものの、
例の新型インフルエンザ騒ぎで休園状態が続き・・・
どうかなと心配したいたものの、再開。
予約日が本日だったため、再開後の初週末とあって・・・
大混雑。ただでさえ混み混みの人気施設なのに。


本日、9歳と8ヶ月の娘は7つの職業をこなした。
デパートの販売員、ジューススタンドの店員、
食品研究所の研究員、医師(外科医助手)、出版社編集員、
新聞記者、マジシャン。一日にこれだけこなし、
本人曰く、一番面白かったのはデパートの販売員。

 

 


制服を着せて貰い、お辞儀と言葉遣いから実習。
ハンカチ2枚を箱詰めしてリボン掛けのラッピング、
袋に入れて渡す時の渡し方。商品陳列、ディスプレイにレジ。
残念ながら実際のお客さんが来なかったけれど、
娘にとって、本日初めてのお仕事体験。
そう、今日私たちが訪れたのは、あの有名なキッザニア
関西のキッザニアは、阪神球団で有名な甲子園球場のそば、
ららぽーと」という商業施設に隣接するお仕事体験館。
その名もキッザニア甲子園。http://www.kidzania.jp/koshien/


娘は友達情報で、コカコーラの瓶詰め、ボトリング体験
(自分で詰めたジュースが貰えるらしい)に憧れていた。
ところが食品関係は大人気で長蛇の列。何しろ、一回の体験約30分。
要領よく回ろうとグループで来るお母さん方は、携帯でやり取り。
どこそこが空いている情報で1階と2階の間を飛び回っている。
体験できるのは子どもだけなので、付き添いの保護者は施設内の、
エリア、体験領域には入れない。つまり、立ち入り禁止。
ゆえに、子ども達がどんな注意事項・教示を受け、
どんな内容を体験しているかは具体的には聞けず、
ガラス越し、もしくはモニター越しに見るだけ。

 

 

ジューススタンドの衛生管理、健康に良いケールの青汁ジュース。
こんなに苦いジュースを自分が作って飲む羽目になろうとは、
子ども達きっと思わなかっただろうな・・・。
でもまあ、一人っ子の娘はこんなふうにお姉さんになって、
小さいこのお世話をしながら、同じお仕事グループ体験を共有。
これはこれで、まあ、いい経験か。


それにしても、3歳から15歳までを対象って・・・。
ちょっと年齢差、幅があり過ぎでは・・・。
どう考えても小学生で十分な施設。中学生まで取り込もうとするのは、
欲が深すぎるというか、そこまで中学生も幼くはないのでは・・・。
でも、銀行や証券会社、新聞社まで揃えていたら、それなりに
職業体験としては難しい部類かな。


 

 


憧れの白衣、シャーレを顕微鏡で覗き、観察レポートを書き、
それを元に発表、意見交換・・・ではなくて、乳酸飲料を飲んでました。
食品関係は報酬以外に、この宣伝兼ご褒美が人気。
そしてこの施設の近くには、2階が新生児室と手術室、
1階がERで救急車が停まっている、キッザニア病院が・・・。
手術室はモニター画面で。シャーカステンにはレントゲン画像。
ライン確保の点滴台に、・・・確かに良くできていると言えば、そうかな。


 

  


緊張の面持ちで入室、いよいよ手術に・・・あれ?
娘は執刀医を希望したものの、じゃんけんで負けて助手に。
どう見ても、執刀医の背が一番小さい。
オペ直前の打ち合わせをして患者を見守るみんな。(4人一組)
本日は胃全摘という大手術。鉗子で胃を取り出しているのが娘。

 

 


落っことしている!? じゃないか。本当の内臓だったら怖い。
娘曰く、鉗子で物を挟むのは難しかったとのこと。
就学前の執刀医を助けてよく頑張ったね。
看護師はメスの刃をモロに向けて手渡していたし・・・。
(ここで指導者の「教育的指導」が入るわけ)
麻酔科医も「異常なし」を常に確認している。
手術終了を待っているモニター前の保護者としては、ドキドキ。

 


手術が終わってほっとした顔の娘。みんなで患者を見守る姿も、
堂に入っている。お疲れ様でした。
エ? 休むまもなく、出版社で漫画雑誌の編集をやり、
それから新聞社の記者として、ピザ屋を取材。戻って、
ワープロで記事を書く。なんて大忙しの一日。
八面六臂の活躍とはこのことか。


 

 


80以上の仕事が体験できるというけれど、1時間に一つがせいぜい。
予約の上、午前組午後組入れ替え制。平日は割安で継続チケットが可能。
それにしても、馬鹿高な施設。休日は子ども1人に約4千円。
おとな1人が2千円超。親子で行けば8千円超。きょうだいが居れば・・・。
とんでもない金食い施設。一度だけの体験ならともかく、
遊園地の乗り物ならぬお仕事体験、何度も行かなければ色んな職種が経験できない。
かくて、子どものために親も付いてくる、漏れなくリピーターを獲得するあくどさ、
いや、企業努力ともいうべき要領・知恵に長けていて、親は青息吐息。
本当に疲れた。ジェットコースタームービー的演出で、
子どもは楽しいのかもしれないけれど、歌舞伎の早変わりじゃあるまいし、
次々と体験マネージャーに徹して行動するのは、大変。


自分は何も体験できず、見ているだけ。記録係。
親馬鹿も10年目に近づこうかという今日この頃、
かーちゃんは気力体力が持たずに、保護者コーナーで転寝。
人ごみと子どもの声の喧騒、そればかりか、薄暗い施設内、
救急車や消防自動車、観光バスまで走っており、うるさいの何の。
子どもにすれば、自分がお人形になったつもりで着せ替え、
あちらこちらの施設内でミニ仕事体験。リアル?
まあ、確かにバーチャルというよりはリアル度は高いけれど・・・。
高級ドールハウスの中で、右往左往しているような心境。
かーちゃんは、色んな姿に変身して飛び回る娘の後を追っかけ、
6時間・・・いやはや、疲れ果てた。


キッザニア。子ども中心のお仕事体験館。
行政が肝いりの施設は赤字とPR不足でぽしゃったらしいけれど、
こちらは東京にも同様の施設。何といっても将来の顧客を囲い込むため、
やる気満々の抜かりない企業が、宣伝のノウハウを詰め込んで、
刷り込みとCM効果、一挙両得でてぐすねひいている施設。
親から見れば、ディズニーランドの二番煎じ。
お仕事体験というよりも、コスプレと擬似大人体験、
高額な入館料、食べ物持ち込み禁止なので更に出費大、
何度も来たくない施設だが、そこはそれ商売上手な企業。
ごっこ遊び」は遊びの基本。子どもは乗りやすく、
乗せられ易いシチュエーションで、モチベーション倍増。


リピーターを増やすためのあの手この手。
親の財布の紐を緩めるために、子どもを洗脳。
この町でしか使えないお金を仕事の報酬と称して渡し、
銀行体験ということで貯金させ、本人名義のカード発行。
もちろんこの町のATMで引き出すことができる。
積む時は銀行窓口に直接行かなければならない。
かくして、架空の労働報酬兼お小遣いはキッザニアのもの。
次に来る機会が無ければ使えない。
全く良く考えられている、お仕事体験館だこと。


午後4時。遅めの昼食。かーちゃんはもうクラクラ。
娘はまだまだ元気一杯だった。
お土産は買うんじゃないの見てるだけ。
もう少し歳の若い親ならば、頑張れただろうか。
とにかく保護者が座れる場所が無いというか、少ない。
体力勝負の上に、浪費三昧に圧倒されるお仕事体験。
子どもにとっては貴重な体験かもしれないけれど、
親にとっては子どもが独り立ちするまでの果てしない道のり、
就職活動困難極まる当節、無邪気に体験を楽しめるだけ、
ましなのかとも思いつつ、疲労困憊の一日。

(本日はここまで、ではなくてまだ実は予定が・・・。)

ポケッツ!―意外に知らない子どもマーケットのヒミツ

ポケッツ!―意外に知らない子どもマーケットのヒミツ

子どもを狙え! キッズ・マーケットの危険な罠

子どもを狙え! キッズ・マーケットの危険な罠