スカイ・クロラ見てきた

やっぱレイトショーだよね。空いててほぼど真ん中で見られたのは良かった。良い感じです、よしつねさん。ナイスイオン(・∀・)b *1

空戦はやはり素晴らしかった。原作を読んでいないので知らないのだけど、スカイ・クロラの世界はプロペラ機が活躍した時代の技術水準というわけではないようで、現代のジェット戦闘機のように自在な機動が出来ると見える。*2
ストールターンからのスナップロールなんて言葉が出てきたが、わざと失速して回転した後捻り込むどという離れ業をやってのけるんだから凄まじい性能のプロペラ機である。Su−37とかじゃなくて?
まぁ推力比が1を上回るヘリコプターみたいなプロペラ機についてはよしつねさんに任せるとしてw
散香のモデルはこれですね。
震電 - Wikipedia

こっちはジェット戦闘機の震電改。といってもイメージ映像ですね。

こんな質問をしてる人もいましたw
旧日本海軍局地戦闘機震電とスカイクロラの見分けがつかないのは私... - Yahoo!知恵袋
ただ散花の主翼は上反角がついてますね。ウイングレット*3もあったりして面白いデザインです。
上反角はロールした時傾きを戻す作用になるので安定性を高める効果がありますが、格闘性能を求めた戦闘機の場合逆に下反角をつける場合もありますね。ファントムとか。
上反角の散花は見た目重視なんでしょうか?w
航空実用事典

横安定(lateral stability)
飛行機の左右の傾き,すなわちローリングに関する安定性のこと。機体がロールを起こしたとき,自然に元の釣り合い位置まで戻る性質である。飛行機には,直接傾きを戻す力は働かないが,傾くと結果として,横滑りを生じる。この際,主翼に上反角があると,滑った方の翼に大きな揚力が生じ,傾きに対する復元力が働く。これを上反角効果(dihedral effect)という((5)バンク角参照)。このような場合,横安定は正であるという。

 また,主翼に後退角がある場合も上反角と同じ効果があり,現代の高速ジェット機のように,主翼に大きい後退角を持った機体では,通常の上反角と後退角の相乗効果によって,横安定がよくなりすぎる場合がある。このような場合は主翼に負の上反角,すなわち下反角をつけて操縦性を確保することがある。

それと主翼が後ろに有る上後退角で、重心が後ろにありそうな気がしますがどうでしょうね。前尾翼でかなり急なピッチアップ・ダウンができそう。急激なピッチダウンからの降下シーンが目立ったのはその辺の演出なんですかねぇ。
ただ、前尾翼の揚力を殺せばピッチダウンですが、普段は上向きの力で安定してるものを逆にするのはロスだったりするわけで、前尾翼はピッチアップに有利なようです。ただし下から吹き上げられるとどんどん機首が上がってしまいます。これを防ぐ為に前尾翼が先に失速する設計なんてのがあるそうです。

話の内容の方はといいますと・・・実はネタが解ってきた所で「○○的だ。○○○○だ。」と思って見てたんですが、この単語書いちゃうとネタバレするので伏せておきます。
まぁやっぱり、「生きろ」と言われてる感じのする映画でしたね。え?もののけ姫
ボーリング場の一言は素敵でしたw
ユーイチ君がちゃんと銃のスライドやハンマーに手をかけてるのはさすがですねぇ。軍人だもんな。
後ですね、ローゼンメイデンなんかもそうだったんですが、小さいキャラクターの「小ささ」を意図して見せたり見せなかったりすることが行われているんですかね。アップで喋れば幼さを感じませんが、引きで全身を入れると途端に子供の印象になります。
色んなことやってるんで面白いですが、意図して盛り上げないようにしてるという感じで、この不完全燃焼の感覚を嫌って酷評する人もいそうです。しかしこれがやりたかったことなんでしょう。
見た人が自分の中に何かを置いていかれたような、この心残りこそが。なかなかこういう映画は無いですよ。だってウケないもん。ミニシアター系好きな人にはウケるかも。とはいえ映像と音がすごいですからね、ロングランで成績伸ばして貰いたいもんです。「騙されて」色んな若者が観に行けばいいなw

ところでパンフレット買い忘れた。どうすっかな。

*1:イオン関係ねぇ。

*2:現代の戦闘機は機動性が高いからといって格闘戦をすることはまず無いと言われる。それでも絶対無いとは言い切れないし、高い機動性は失速からの回復が容易だとか別のことに有利なので有った方が良い。

*3:気流が流れて翼の端っこで渦を作り、この渦が翼の上を流れている気流に悪影響を与える。なので垂直に板を足して渦を翼から離してやると、揚力を生み出さない単なる板切れでも良い効果を生むという。とはいえ無くても飛べるシロモノで、外れかけたウイングレットをちぎる為地面に引きずって飛び立った例もあるとか。