どうということない映画3本

 この監督の狂騒的な絵と動きは好きではないのに、なぜ見るのかしらん自分。ただ好きなのは、やっぱりすごい奥行きの病室に延々とベッドが並んでいる極端な遠近法の画面。
 ロン・パールマンみたいな、でもちょっと違う顔のホームレスが出てると思ったらトム・ウェイツだった。

 ここに登場する《超能力》が結局なんなのかはっきりとはわからないし、どこまでが本当に起こったことなのかも定かではない。あの時代を共に過ごした幼友達も皆亡くなってしまった。残ったのは主人公の記憶の中のあの一瞬々々だけ。
 オレンジと白の切り替えや、青い格子模様の女の子のドレスが可愛い。かなり映画的な映画というか、映像向きの話と思えるけれど、これを原作はどういうふうに書いているのか(と思いつつ読まない)。
 スティーヴン・キングはいずれ視力を失うことがほぼ決定的な眼病なのだと聞いたことあるが、彼が「あの時のあの一瞬を糧にずっと生きていく」話を描き続けるのもそのような事情と関わりがあるのだろうか。
  

 TV放映時は、クロスステッチしながら右斜め背後のTVを見るという、どだい無理な見方だったので、録画しておいたのを見直す。

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