えっとー好きな妖怪はぁ白面不動でぇす 


私の、マンガというものの原体験は手塚治虫であります。
モノゴコロつくかつかぬかの頃
何故か家に一冊だけあった「りぼん」の他に
生まれて初めて手に取ったマンガは
ブッダ」そして「どろろ」だったのですよ。
子供が初めて手に取るマンガとしては、濃すぎる。
この濃さと暗さがその後の人生に
良くない影響を与えていないことを…祈るよ!
あれからいろいろ、手塚作品も他の作家のも読んだけど
未だに最も好きなもののひとつなんです。



そんな「どろろ」が映画になるとあっちゃあ見過ごせねえ。
私が最も思い入れ深いマンガがどう映画化されるのか
気になるなるなる。
てなわけで観に行って参りました。どろろ





結果





泣いてもいいですかーーーーーーーーーーー!!!!!





畜生!
今猛レッツに(←普通にミスタッチ)誰かをうったくりたい!!
違う!違うんだよ!俺のどろろは!!!(←私のではない)




<ちうい>以下ネタバレ含みます。これから観るひと注意。





うわーん
元々思い入れ深すぎる原作だから
どんなんなっても別モノである以上絶対満足なんてできるはずないと思ってはいたけど。
じゃあ観るなとか言わないで。知ってる。
とにかく!違う!!!
違うんだーーーー!そうじゃないんだよ!!!
原作の印象が強すぎて
冷静な、まっさらな目で全く別の作品として
観ることが出来ないことは知っていた。
恐らく原作と比べまくってしまうとは思っていたけど。
なにもこんなに不満足でなくても…!
私、あんまり映画にギャーギャー文句つける方ではないのです。
どんな映画にも良いと思える所や好きな所はあるから。
でもでも、今回は特別だー!



なんか、うまく言えないが
原作と映画では根本が違い過ぎる気がする。
抽象的な表現しかできなくて申し訳ないですが
私も不満な点を具体的に表現することができないので
見逃してくださいな。
しかも、どろろの何を知っているでもない
頭の可哀想な私が受けた印象の話でしかありませんのであしからず。



なんかこう…もっと…さあ…
暗くて淀んでいて、人間のどうしようもなさというか業というか諸行無常というか
普通のハッピーエンドなどとは程遠い
私にとってそういうものなんだよ、原作は。
なのに原作の表面だけさらっとすくいとったような
底の浅い映画に見えてしまったよ。私には。



映像や美術がもー
どこのゲーム世界だよーみたいな。
ゲームやらないんでよく知らないけど。
ゲーム的な映像(一般通念的にですよ)が悪いというわけじゃないが
私にとってどろろはそういう世界じゃないんだよー
原作は、日本の戦国時代なのですが、
映画では日本みたいだけど違うかもしれない
いつかはさだかではない、みたいな世界だそうで。
曖昧な世界設定にした分、重みが薄れて軽薄さが増しちゃった気が。
原作通り、キッチリ戦国時代の日本でやっちゃうと
逆に説得力が無くなるのかもしれないけど。
(特にパパ医者が百鬼丸を手術するとことか)
でもねー…。うー。
クリーチャーやアクション、手のこんだCGや美術はすごいと思うし。
(ところどころ、えー…てのはあるけど。でもオオサンショウウオは笑った)
豪華な俳優さんたちも。
でも柴咲こーは!!!違うんだ!!!(しつこいですな)
どろろは柴咲じゃないんだよ!
あんなどう見たって女々したのじゃねえんだよ、どろろは!!!
見てて気恥ずかしいよ!!!
つまぶっきーも、この映画の彼がかっこいいのは認める!!!
でも百鬼丸じゃない!!やっぱり違うんだよー。



何よりラストが許せません。
原作を愛する私としては
あのハッピーエンドは無し!無しなのよ!!!
あんな明るいラスト、あってたまるかー!



なんかなー…
原作の設定や表面的なイメージだけを借りて
楽しいだけの映画作っちゃったような感じがしてならないんだ。
それが悪いってわけじゃ無いと思う。
でも、私はダメだったなー。
そりゃあ映画を見ている間は楽しんだけど。
制作者の、原作に対する愛を感じられなかったよ。
私はきっと原作に思い入れ過ぎているのだな。
今後また、このマンガを別メディア化することがあっても
きっと私は満足することはないのだろうな。
はー。

久々に悶々とするだけの話題でありました。
ああ自分の分析力表現力文章力のなさよ。呆れる。