リラの咲くころには。

オリエンタルユリ、ライラック、ズイナ(隋菜)
花粉を取らない方が良かったかもしれません。
                 

 一年に一度だけ、母の日の前に、お母さんのために、お花を買いに来て下さっる青年がいました。
以前、彼が高校生だった頃、同じ店内でアルバイトをしていた青年です。
ドライ食品担当だったか日用雑貨担当だったか忘れましたが、その頃は少年という感じでした。
初めは、「大きさや金額じゃないよ、あなたがプレゼントするお花だったら、お母さんは喜んで下さるよ!」
とアドバイスし、かわいいスプレーカーネーションの鉢を一緒に選ばせて頂きました。

 昨年は高校を卒業し社会人になって、バイト代よりお給料も増え、少し大人びて、オシャレになって、
カーネーションと、観葉植物やカランコエの”寄せ篭”を一緒に選ばせて頂きました。

 今年は、ますます大人びて、というか、見違えるくらい立派な大人になって、
私がお手伝いしなくても、お母さんのために、お母さんが好きな、白い胡蝶蘭をお買い上げ下さいました。
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職場を辞めた私は、もう二度と彼に会うことは無い。と思うと、
今頃になって少し寂しくなりました。
小さな、幸せな、感傷です。
カキツバタ(杜若、燕子花)
生け花、池坊の世界では、カキツバタは花菖蒲に比べると、
とても女性的な、グラマラスで、その時々の美しさがある花だそうです。
今日のカキツバタはまだ少女?のようです。
型物は葉の向き、裏表、組み合わせ方のルールに従って活けます。
嗚呼〜面倒くさいです。ただ、そのルールさえ守れば、
感性やセンスがなくても、それなりに活ける事が出来ます。
ただ、ルールや規則を覚えて、当たり前に、出来る様になるためには、
やはり稽古を大切に、学んで行かなければなりません。