大学生のためのレポート・論文術
- 作者: 小笠原喜康
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/04/18
- メディア: 新書
- 購入: 12人 クリック: 174回
- この商品を含むブログ (85件) を見る
レポートや論文の書き方について、ただの抽象論(精神論)ではなく、情報の探索・評価・活用方法をもとにして、具体的に説明されている。なぜなら、著者は、英語でいうところの Information Literacy を理解していると判断できるからである。それは、あとがき(p.222)に、「『情報リテラシー』というのは、機器の使い方に習熟することではなく、自分なりの情報空間をつくりあげることだと考えている」と述べている。さらに著者は、図書館学専門の方から教授されていることからうかがえる。
続編である、小笠原喜康.(2003).インターネット完全活用編―大学生のためのレポート・論文術,(講談社現代新書 1677).講談社.isbn:4061496778 (図書館蔵書あり)も読んでみたい。
レイアウトや参考文献の書き方、情報の探索方法、論文作成の日程などは細かく記述されている。ただし、文章そのものの説明は、第5章にルールと簡単な説明に留まっている。これだけでは不十分だと思うなら、木下是雄.(1990).レポートの組み立て方,(ちくまライブラリー 36).筑摩書房.isbn:4480051368 を読むと安心かもしれない。文庫版もあるようだ isbn:4480081216 。ただし、文系であっても、同じ著者の『理科系の作文技術』 isbn:4121006240 を読む方がもっといいだろう。