エゾリスの会 非公式ブログ! RSSフィード

北海道帯広の環境系まちづくり団体「エゾリスの会」非公式ブログ。http://d.hatena.ne.jp/noken/20070517 や[会の紹介]をご覧ください。公園など公共的空間で野生動物に餌をやらないで下さい!  公式HPはこちら→ http://ezori3.wix.com/ezori
 
 

2016-12-06 再編集)エゾリスの会の紹介

noken2016-12-06

[]エゾリスの会の紹介

このエントリはブログ開始時の内容を再編集し、エゾリスの会の紹介を行うものです。

例えば「エゾリスの会のおもな活動」 http://d.hatena.ne.jp/noken/20070517 などが骨格になっています。

 また、公式ホームページにもまとめて記載されていますのでご覧下さい。

 http://ezori3.wixsite.com/ezori

エゾリスの会は「環境系まちづくり団体」です。

 エゾリスをはじめとする小動物とよりよく共存できる人間社会(とりわけ、帯広市)を目指して、

 観察会、展示会、調査、提言、いろんな作業、学習、そして遊びを行います。

 自分の地域に根を張って活動していきたい人がもっと多くなるといいなぁと思っております。

入会方法などはこちら! http://d.hatena.ne.jp/noken/20070514

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おもな活動

1.自然かんさつ会 

 最初のエントリを書いた当時は年2〜3回行っていましたが、帯広の森 はぐくーむが行う行事とバッティングすることが多くなり、別立てで観察会を行うことがなくなりました。

 その代わりと言ってはなんですが、そのほかの普段の活動(下記)は基本的にオープンで、事前の連絡をいただければ参加することが出来ます。やってることもかんさつ会みたいな要素も多々ありますし。

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2.「帯広の森」小動物生息環境調査

  エゾリス調査(エゾリスセンサス)を春秋2回づつ、リスの巣の調査を1回行っています。

 これらの調査は一般の方でも参加できます。

 エゾリスセンサスはリスを見つけて地図に書き入れるだけです。いくらリスがたくさんいるとは言っても、

 1班あたり10頭出たりはしません。

 よく見る公園のペット化されたエゾリスでは無いのです。1頭ということもあります。ですから、リスをさがしながらの自然かんさつ会という感じです。

3.里山をつくろうプロジェクト 通称里山P f:id:noken:20030420224817j:image:right

 現在のエゾリスの会の基幹をなしている活動です。

 基本的には毎月第3日曜日行っています。変更もよくありますが。

  

 帯広の森の保育作業(森の将来像をふまえた管理・手入れ)と、そこから得られる森の恵みを楽しむもので、ゴミ拾い、間伐、炭焼き、補植や植え替え、植生回復実験のような作業と、セイヨウタンポポの根など雑草抜きを兼ねた料理、野草茶づくり、シイタケの栽培を試みたり、ただのたき火の会とか、以前は炭焼き&キャンプをしていました。正月は室内で新年会(初釜ありw)とゆるい発表会をしたりして楽しんでいます。f:id:noken:20050109112120j:image:rightf:id:noken:20050109120926j:image:right

会員でなくても年間1000円で参加することができますが、会員だとエゾリスの会会費500円のみと、お得になっております。

活動場所の地図です。スマホでは表示されないかも知れません。

地図上のマークをクリックすると情報が表示されます。


より大きな地図で エゾリスの会活動地1「帯広の森」 を表示

4.会報「エゾリス」の発行など

 会報は年4回発行しています。4Pから8Pくらいの会報のネタを、活動中取材し編集できる方を大募集中です。

 2007年度ごろから、野生動物などとふれあうマナーなどをのせた会のパンフレットを作ろうと思いながらも、

 なかなか実現しておりません。

5.例会 f:id:noken:20060319100810j:image:right

  活動を具体的に決めたり、話し合ったりする場で、基本的には毎月第一水曜日18:30から、4〜10月は

  帯広の森 はぐくーむで、その他の冬の時期は「とかちプラザ」で行っています。お茶や茶菓子をつまみ

  ながら楽しくやっておりますので気軽にお越し下さい。

6.モニタリングサイト1000里地調査 通称モニ1000

 モニタリングサイト1000とは

 平成14年3月策定の新・生物多様性国家戦略に基づき、より質の高い自然環境データを継続的に収集・蓄積するもので、「モニタリングサイト1000 (重要生態系監視地域モニタリング推進事業)」と名付けられています。

http://www.biodic.go.jp/moni1000.html

 珊瑚礁や鳥類など、いろいろな対象があるのですが、そのうち、このたび「帯広の森」で行われている「モニタリングサイト1000里地調査」とは、人の手が大きくかかわってできあがっている環境を対象にしたものです。

http://www.nacsj.or.jp/project/moni1000/about.html

 「帯広の森」はコアサイトとなっており、鳥類 植物 カエル チョウ 哺乳類(センサーカメラ) 植生図作成 の6項目を行います。

これらの活動を網羅すると、たくさんの活動数になります。こんな感じw

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7.参加の心得

「がんばらない!」

 たくさんの活動数があり、一日に4種類の活動をすることもありますが、そのすべてに出ている人は

 ほとんどいないと思って下さい。自分の好きな活動を選んで参加すればいいのです。

 いま一番求められている人材は、広報とお茶係です。活動の合間にはおおむねお茶休憩があります。

 純粋にお茶だけ、お茶セットを預かり、皆が作業している間はお茶の準備だけして、後片付けもお願いしたい。それだけやってくれたらとても嬉しいです。

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 里山Pでは伐木などもやりますので、がんばらないことは事故リスクの軽減にもなります。

 がんばらないことは、楽しみを仕事にしてしまわないことにつながり、活動の持続をもたらします。

 ですから、長い間「帯広の森」と付き合っていけるのです。

2016-11-23 再掲 おすすめしません野生動物への餌付け

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[][]再掲 おすすめしません野生動物への餌付け

このエントリは基本的には2010年1月25日の再掲です。

http://d.hatena.ne.jp/noken/20100125

しかし、上記の時期を書いた時点ではまだ、餌台に餌を置く程度で、エサが足りないと思い込んでいる人(実際にはエサを含め環境なりに個体数が調節されるのでやる必要がない)による行動が主でした。

しかし、最近の餌付けの傾向としては、「自分自身に対して馴らしたい」という強い利己的な行動が見られるようになり、それはカラスやカモなど他の動物への行動に拡大していく傾向がありました。

これを踏まえて書き直してあります。

公共的な場所での野生動物への餌付けはしないでください。ルールが公的に設定されている場合にはそれを尊重して下さい。個人の庭では、野生動物や生態系に「迷惑」をかけないよう、(財)日本野鳥の会や旭山動物園「人と野生生物の関わりを考える会」の提言、または野生動物の公的専門機関にお尋ねください。

 その理由は以下の通りです。

1.必要がありません

  もともと野生動物は自立しており、餌付けの必要がありません。

  餌付けは、人間にとっては何か意味をもつ場合もあると思います。しかしそれは、人間の都合にすぎません。餌付けは「いま多い種」「人間に慣れやすい種」をさらに優遇していますが、これは全く不必要なことです。

2.公共の場所はあなたの庭ではありません

  自然の様子を変える、動物の行動を勝手に変える、勝手に公園を改変する、カスを掃除しない、私物を置きっ放しにする、見たくもない餌付けシーンを得意げに見せつけられる、意見するとスゴまれる。一切の責任をとらない。

  これが餌付けする人の実態です。

3.リスが増えればリスの交通事故も増えるでしょう

  帯広では「人間が餌でリスを不自然にふやしては車でひいている」状態です。餌付け人はそれに気がついているのでしょうか?公園の中ですら車にひかれている状態なのに、無責任だと思います。まちの姿として恥ずかしい。

4.環境教育上悪影響がある

  「野生動物にはエサをやるものだ」という間違った情報を流布しています。

  特に子供たちにそのように思い込ませるのは良くないと思います。

5.植生が変わっています

  緑ヶ丘公園では餌付けが多すぎ、リスが自分でうめたクルミをあまり掘り出さないことが観察されています。このため、クルミの木がたくさん植え込みから生え、公園に植えたツツジなどが枯れています。

6.調査による自然環境の評価を不正確にする

  餌付けをした環境で自然を正しく評価できるでしょうか?

  餌付けとは野生動物の数や場所を「餌付け人に都合がいいように」操作することが目的です。強く操作された生物を調べて自然を調べたと言えるでしょうか。リスを調べても自然環境の評価に結びつかないということになるかもしれません。

7.感染症や中毒の問題 最もおそろしい!

  エゾリスはノミだけでも数十頭が寄生している場合があり、その他に、ダニ、シラミもいます。餌付けによってリスの密度が高まるれば、寄生虫を利することになります。これらの寄生虫はライム病 マダニ媒介性の回帰熱 日本紅斑熱(リケッチア)重症熱性血小板減少症候群(SFTS),ツツガムシ病を媒介します。また、ペストや狂犬病についての恐怖感から、北米大陸ではリスがたいへん恐れられているようです。

  自然な頭数以上に動物をふやすことは、これらの危険を増やすことになります。カラスやキツネに餌を与える行為も目撃されていますが、迷惑を被るのは餌付け人ではなく、他の人だということがおわかりでないようです。

  もしエゾリスが「害獣」扱いになったら・・・

9.動物がなれすぎ 傷害が発生

  人間は「野生動物があまり逃げない」というレベルで満足すべきでしょう。

  それ以上接近させること(手渡し餌)など、人間の欲を満足させるための行動でしかない。

  接近しすぎたリスによって噛み傷(ひどく化膿する場合があります)や登られただけで足にひっかき傷をおった方がいます。

  その責任は餌付けした方にありますよね。

 参照 2016年4月14日のエントリ 「月刊ISM」に餌付け問題記事

 http://d.hatena.ne.jp/noken/20160414

10.餌付けを見て不愉快になる人もいます

 餌付けは誰のため?何のため?ただ自分の所有欲を満たすためだけのものを公共的な場所におかれるのはいい気持ちではありません。

 近づいてこないリスに不満だから、エサで近づけている。これは公共の風景の勝手な改変です。そんなリスなんか見たくないとおっしゃる人はたくさんいます。トラブルを避けて面と向かって言わないだけです。それをいいことに野生動物や餌付け場所を私物化するのは大いに不愉快です。

 某所では、写真を撮る人がにナキウサギにリンゴやヒマワリをあげているとか・・・。原生花園でキツネの写真を撮るために積み上げたドッグフードの山をみると、ホントにがっかりします。

 エサと生ゴミは何がちがうのか?自然から見ればたいして変わらない。

 画像はかびたパンをカモにやる人です。注意しても全く聞く耳を持ちませんでした。

11.責任が発生しますよ!

 餌付けをすればそこに「責任」が発生します。自然はわからないことの方が多いので、何も完璧である必要はありませんが、「責任の発生」「どのような責任があるか」について自覚する必要はあると思います。

 野生動物はペットじゃない。野生を尊重し、遊びで餌をやって喜ぶ対象にすべきではないと思います。ペット飼うときも覚悟がいるのですから、野生動物も当然です。なぜ野生動物へだけ、エサやりっ放しであとは責任はないと思いこまれているのでしょう?愛玩動物で満足しましょう。

無責任状態の今のままでは「ペット以下の消耗品」ではないか?

餌付けとは野生動物の人工化です。

12.鳥がたくさん来る→自然の生息地から奪っているだけ?

 実際に、カモが来なくなったとおっしゃる方がいます。わき水の、キレイな池がお家のそばにある方です。

 エサでたくさん集まって来るということは、ほかから奪っているということに気がつきましょう。奪われた場所から見れば、(時限的にであっても)生態系から欠けたわけですから、半分殺されたようなものです。餌付けする人は、そういうことに気がついていないと思います。

13.問題を増やしている

 この問題にどれほど時間を浪費させられていることか!

 自然環境の保全の上で、一番問題があるのはもちろん生息地の破壊です。餌付け問題はそれらに比べれば小さいと考える方も多いでしょう。しかし、この「小さい問題」があるために、自然の評価が妨げられ、数少ない研究者が時間を奪われ、自然への理解が妨げられ、また、その説明に必要な分だけ時間が伸びているのです。私もこれを書くために、下調べから勉強から含め、数日使っているのです。

餌付けとは「欲」の発露です。このような環境保全上の障害となるような「欲」はコントロールされるべきだと思います。

最近。例えば日本鳥学会のようなところでも餌付け問題がとりあげられるようになりましたが、大きな問題であると広く認知されるまではまだ時間がかかりそうです。

関連エントリ(このほか、PCの方は上部の検索窓に 餌付け と入力し、検索して下さい)

おすすめしません野生動物への餌付け

http://d.hatena.ne.jp/noken/20100125

マスコミの認識不足について

http://d.hatena.ne.jp/noken/20070801

帯広市環境基本計画に「野生動物に餌付けをしない」指針

http://d.hatena.ne.jp/noken/20150816

マダニ媒介SFTSウイルス北上中

http://d.hatena.ne.jp/noken/20140221

エゾリスにはマダニやノミがついています

http://d.hatena.ne.jp/noken/20130904

餌付けがエゾリスを殺すこともある

http://d.hatena.ne.jp/noken/20111210

野生動物への餌付けをしないで下さい(帯広の森)

http://d.hatena.ne.jp/noken/20131119

旭山動物園の提言紹介

http://d.hatena.ne.jp/noken/20150821

2016-10-17 池の手入れ&エゾリスセンサス予告

[]池の手入れをしました&エゾリスセンサス予告

過去の池の手入れのようす。

http://d.hatena.ne.jp/noken/20150914

ここは、園路によって緩い斜面の水がさえぎられ、湿地になっていたところにアマガエルやトンボが集まりだしたため、数年前に掘り下げていただいて池にしたところです。

エゾアカガエル ニホンアマガエル エゾサンショウウオの3種類が生息する他には見られない池になっています。

トンボも大型から小型のものまで生息しています。

しかし、放置すると堆積して池がなくなってしまったり、管理がたいへんになってしまうため、多少堆積をすくい、草刈りをしています。

毎年夏場に干上がってしまいますが、今年は雨が多かったため、水深が深く保たれていました。

このことが来年の様子にどう影響するか注目しています。

来年度は帯広畜産大学のサークルが管理の軸となる予定です。

手入れ前の様子。

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久々にたくさんの参加で、初参加も多く嬉しかったです。

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小型のゲンゴロウ、この池は大型のものもいます。

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ルリボシヤンマのヤゴ この他にイトトンボやアカトンボかエゾトンボ系の小さなヤゴがいました。

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ミズカマキリがいました。杭の上にのせてしばらくたつと、空高く飛んでいきました。

この日一番の盛り上がりでした。

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半分から奥はカヤツリグサ科の植物を草刈りしています。

更に奥まで草刈りましたが、そこまでやって来年は手入れ前の状態に戻ると思います。

池の中で草刈りしている手前の方は大学生ですが、実家が農家とのことでこのテの作業が素晴らしく身についていてみんな感心していました。

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ルリボシヤンマのメスが産卵に来ていました。

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10月まで水位が高かったので、多くのエゾアカガエルが冬眠に来るものと思われます。

来年春の産卵調査が楽しみです。

次回活動

エゾリスセンサス 10月23日(日)・29日(土)

エゾリスの巣の調査 10月23日(日)

「帯広の森」は、植樹した林を含む400haの森を、目標とする植生に近づけていく作業を軸としています。

この森に小動物がどのように生息しているかを調べることは、森づくりの評価として重要なことです。

この調査は、エゾリスの生息状況にその指標を求めたものです。

帯広の森を5班に分かれて踏査し、観察したエゾリスの位置を地図上に記録します。難しくはないです(笑)。

十数年継続しており、エゾリスの観察頻度の動態にある程度の規則性が感じられるデータが取れています。

10月23日(日)6:30集合〜  秋1回目 

10時から巣の調査です。昭和55年植樹区(はぐくーむの北東側)で調べます。

10月29日(土)6:30集合〜  秋2回目 

両日とも帯広の森・はぐくーむ駐車場に集合して下さい。*時間に遅れたら置いていきます。

5班に分かれるため、コースによって終わる時間はまちまちで、最も遅い斑は10時です。小雨決行。

朝露がすごいので、長靴、雨具は必須ですが、用事はエゾリスを見つけるだけなのでw観察会気分で参加出来ます。

2016-07-28 7月24日:曇っててもチョウがいた

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[][]7月24日:曇っててもチョウがいた

(今回にかぎり↓画像がクリックでオリジナルサイズの表示が可能です。アラが見えちゃいますが)

全く太陽に恵まれない今シーズンですが、やはり曇り空の下モニ1000チョウ調査を行いました。

すると意外とチョウが見つかりました。

この曇天のせいでしょうか、普段は手の届かない高い梢にいるミドリシジミの仲間が「もうちょっとで」捕虫網が届きそうなところで追いかけ合いをしていました。

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草原の方ではジャノメチョウのラッシュがはじまりつつあり、一カ所で30頭以上カウントされました。

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曇っていても、花は咲き、チョウは飛び、季節は移り変わっていくんですね。

ツバメシジミ

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オオウバユリ

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クガイソウ

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ヤマグワは今年も豊作。

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ときどきクワガタがいる木にスズメバチ(オオスズメバチ?)が来ていました。

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トモエソウが夏の到来を告げていました。

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次回は

7月31日(日)8:30〜 モニ1000 チョウ類調査 

 気温等の状況により時間を変更する場合がありますのでご注意下さい。

7月31日(日)13:30〜 モニ1000 植物相調査

2016-07-10 再掲:特定外来生物アライグマ帯広の森に出現

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[]特定外来生物アライグマ帯広の森に出現

2013.905の内容を再掲します。

*このエントリはどんどん新しい情報が入ってきますので、当面の間加除訂正し続けますのでご了承下さい。

「帯広の森」のモニタリングサイト1000の自動撮影カメラにアライグマが写っていたことが数日前にわかりました。

撮影されたのは2013年8月23日で、二カ所のカメラに写っています。

市内初ではありませんが、このような市街地に隣接した環境で確認されたのは初めてです。

農畜産・家庭菜園への進入、人獣共通感染症もさることながら「帯広の森」の生態系全体への悪影響は計り知れません。

アライグマは現在日本国内で確認されている外来種のうち、最も生態系に大きな破壊をもたらす種と言っても過言ではないでしょう。

特定外来生物の、販売・頒布目的での飼養、不正な飼養、許可のない輸入や販売、野外へ放つなどの行為に対しては、個人には3年以下の懲役や300万円以下の罰金、法人には1億円以下の罰金が科されます。また、特定外来生物について販売・頒布以外の目的での飼養、未判定外来生物について通知なしの輸入に対しては、個人には1年以下の懲役や100万円以下の罰金、法人には5000万円以下の罰金が科されます。

もし公園内の特定外来生物になんの対策も行わなければ、公園で飼っているようなものですから、その自治体には相応の罪が潜在するのではないでしょうか。しかし、罰金は科せられません。それはなぜでしょうか?

これは実はいろいろな法律にあてはまるのですが、もし自治体から罰金を取るとしたら、それは税金から取られます。一方外来種による被害は農業、生活、自然環境を長期にわたって悪化させるものです。罰は被害として受け取ってしまうので、罰金を取れば2重の罰となってしまうからだと思います。

暗に、対策しなければ(罰金はないけど)困るのは市民の皆さんですよ、という概念になっているのですね。

外来種問題は、誰も得をしない問題です。元あった自然も、外来種も、人間も、問題解決まで損し続けます。

ですから、関係各所がよく勉強し、効果的な手をなるべく早く打つ必要があります。

対策が早ければ早いほど、犠牲になるアライグマと在来の生物は少なくてすみます。同時にこれに関わる人間も労力が少なくてすみます。これはかなり重要なことだと思います。

そういう意味では、森に出現してから危機感に火がついているブログ管理人も、ダメですね・・・・

これで、セイヨウオオマルハナバチ ウチダザリガニ オオハンゴンソウ そして今回のアライグマ 北海道に生息する外来種のうち魚類を除く主要なメンバーがそろってしまいました。

このほかにも、オオアワダチソウ ルピナス ハリエンジュ アメリカミンクなどが生息してしまっています。

(個々に対策するだけではなく、やはり具体的な管理計画の必要性がここにも存在しているのだと思います。)


アライグマの直接被害を最も受けやすいのは ニホンザリガニ と考えています。

このほか、エゾサンショウウオへの捕食圧も半端ではありません。より市街地に近い大山緑地・若葉の森の最も市街地無いに生息する個体群(エゾサンショウウオ・ザリガニとも)にも危機が迫っています。

このほか、鳥類、エゾリス、などなど多くの野生生物の生息状況を一変させる可能性があります。木の枝で編んだ冬の巣などは、アライグマにかかれば、あっといまに分解されてしまいます。つまり、エゾリスにとっても生息の危機です。公園に無秩序・無責任に置かれている餌が、アライグマを利する結果となる場合もあるでしょう。

効果的な罠かけなど、誰もが思いつくことはさておいて、以下に見逃しがちなことを述べたいと思います。

1.キツネの捕獲はすべきでない

これは重要な対策ではないかと思います。

北海道大学教授 阿部永さんによれば、「北大植物園においてエゾリスを保護しようと思いキツネを排除したところ、かえって野良ネコの侵入を許す結果となり、リスがいなくなってしまった」という事例があるとのことです。

現在でも「帯広の森」の中ではキツネの捕獲は行われていないはずですが、市街地ではかなり多くの捕獲が行われているようです。動機はエキノコックスへの恐れです。

アライグマよりエキノコックスが怖いと思うかもしれませんが(エキノコックスはアライグマにも入るかもしれません)

しかし、下記リンクを読んで下さい。

アライグマ回虫症

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g2/k02_42/k02_42.html

エキノコックスは確率もごく小さく(毎日キツネの巣穴に入って遊ぶくらいしないと寄生虫が体内に入らない)、潜伏期が長く初期なら薬で十分治ることがわかっていますし、多くの人は土いじりのあとの手洗いなどがちゃんとしていれば平気だと知っています。

しかし、アライグマは2階にも上れますし、家にも入ってきます。キツネの行動パターンとは全く違います。より図々しいのです。

対策をよく知らないこの寄生虫と、比べたらよく知っているエキノコックスでは、後者の方が断然安全です。

キツネがいることで、多少はアライグマの侵入を遅らせることになるだろうと思います。

ですから、「帯広の森」の周囲でも捕獲はなるべく行うべきではないと考えます。

また、キツネがアライグマ回虫を運ぶ可能性もありますが、キツネを捕る方がアライグマを捕るよりずっとたやすいと思います。

そもそも「帯広の森」は十勝の原生的な自然の方向へ戻す管理方針ですから、特定外来生物の捕獲と

在来種の捕獲は全く逆方向となります。

2.北海道の取り組みと自治体への促し

北海道の基本方針

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/alien/araiguma/kihonhoshin/araigumakihonhousin.htm

北海道の生物多様性保全課はその施策の一環として、アライグマへの対策計画策定を各自治体に促しています。

新しい条例の中には、外来種への対策や餌付け問題などに関する項目があります。

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/tayousei/tayousei_top.htm

本来なら、その対策計画に沿って動けばいいのですが、帯広ではまだ策定されていない現状です。

3.知りうる限りの十勝での情報

2008年 清水 http://okiguns.blog.ocn.ne.jp/obihirobukai/2008/10/post_cf84.html

2009年 阿部豪さん*NGOアライグマ研究グループ代表 

http://tokachi.hokkaido-np.co.jp/kotoba_file/20090701.html

山を越えてきたのではなく、十勝管内での放逐が起源と考えている点が興味深いです。何となく札幌方面から来たのかな?と思っていたのですが、その後の情報を考え合わせると十勝内に数カ所の中心を持つ分布のようです。実際30年ほど前には帯広でもアライグマが販売されていたようです。

2010年7月 おびひろ動物園 アライグマの能力実験 http://www.mytokachi.jp/obihirozoo_2/entry/183

とても器用に容器の中の餌を取り出します。この動画はアライグマの罠を考えるために行われたものです。

2011年 十勝全体のまとめ http://www.tokachi.co.jp/news/201101/20110131-0007909.php

帯広の1件は郊外です。

2011年 アライグマからサルモネラ菌 http://www.tokachi.co.jp/news/201104/20110421-0008887.php

その論文 http://nichiju.lin.gr.jp/mag/06502/b2.pdf

畜産廃棄物から発生した病原体が巡り巡ってまた人間に戻ってくる可能性は、鳥インフルエンザはじめ、多くの感染症で注目されています。

2011年7月 清水 http://www.tokachimail.com/shimizu/backnumber2011.php?d=20110720

など。

4.ほかの地域での取り組み例や情報、研究 ざっと集めてみただけですが

野幌森林公園地域におけるアライグマの行動圏(池 田 透・遠 藤 将 史・村 野 紀 雄)2001

http://clover.rakuno.ac.jp/dspace/bitstream/10659/1001/1/S-25-2-311.pdf

ウィキペディアの内容

http://ja.wikipedia.org/wiki/アライグマ

香川県のパンフレット

http://www.pref.kagawa.lg.jp/kankyo/shizen/gairaisyu/pdf/araiguma.pdf

神奈川での取り組み

http://www.nacsj.or.jp/pn/houkoku/h14/h14-no19.html

神奈川県周辺のアライグマの分布拡大予測

http://vege1.kan.ynu.ac.jp/araiguma/

生物侵入リスクの評価と管理

http://vege1.kan.ynu.ac.jp/lecture/BiologicalInvasion.htm

芽室町ではまだ見られ始めたばかり

http://www.memuro.net/sangyou/01.pdf

群馬県での調査 水棲の生物への影響が大きいとされる

http://www.gmnh.pref.gunma.jp/research/no_16/bulletin16_11.pdf

環境省の計画的防除の手引き

http://www.env.go.jp/nature/intro/4control/files/manual_racoon.pdf

都市緑地での調査(著者の佐藤さんは浦幌町でヒグマの調査をされている方です)

やはり湿ったところが好きなようだ。

http://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~ken-jimuka/H19/H19gakuzyutsukouen/P01.satoho.pdf

5.環境省によって、外来生物の防除の確認・認定がなされた団体、自治体などのリスト

http://www.env.go.jp/nature/intro/4control/kakunin.html

帯広市は自治体としては(これは2013年当時の記述)名前がないことがわかります→現在はあります。ただし、市民も正しく情報を理解し、本質的な対策・計画の策定を訴える必要があると思います。名簿には、自治体以外の名前もずいぶんとありますね。一緒に考えていただける研究者の方々も必要と思います!

※重要なのはキツネでもタヌキでもこの機会に今まで以上に捕られてしまう可能性があること。そうなると、逆にアライグマを利する可能性がある。わかっているだろうか?アライグマはキツネやタヌキよりずっと厄介な相手だ。