エゾリスの会 非公式ブログ!

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鳥類調査&間伐 伐り口に残る「育樹祭」の歴史

鳥類調査


12月17日はモニ1000鳥類調査と間伐作業でした。
鳥類調査のほうは、たくさんの大学生の参加があり、うれしいかぎりでした。
たくさんの鳥は出ませんでしたが、オジロワシの突然の出現に沸き立ちました。

間伐作業にも学生が参加し、さっそくの修行?となりました。
ちびっ子も参加し、10センチくらいのカラマツを1本伐り、全体で5本くらい間伐しました。

間伐作業のなかで、興味深いものを見つけました。
プンゲンストウヒの伐り口に直線が二つ見えます。
これは、むかし切り落とした枝のあとです。

幹が太くなっていく過程で、枝の切り口を巻き込んだ様子がわかりますし、
年輪を数えてみると、ちょうどこの林で育樹祭が行われた時期と枝の切り口の時期が一致します。

※育樹祭について、十勝毎日新聞の記事です。
http://www.tokachi.co.jp/kachi/jour/05ikujusai/1.html
市民が植えた森を市民が手入れするのは一見ごく自然な流れに見えます。
しかし植えた人は、植えた木に思い入れがあるのもまたありがちなことです。
「木を植えるのでは無く、森を植える」という考え方ではありましたが、
手入れすること自体に抵抗感を感じる人もいました。なぜ植えたものを伐るなければいけないのかと。
そこで論議が生まれ、手入れの必要性が浸透しました。
当時、これを実現したことは画期的なことだったと思います。

この伐り口を見つめながら、みんなで森の成長を実感していました。

当ブログでは手入れの必要やそれが帯広の森と市民をつなぐ重要なものであると認識していますので、くどくど述べませんが、育樹祭がなぜ、「森づくりなど、市民団体による森と関わる活動」へと流れにならず、一旦切れてしまったのか?そしていま、どうしてそのような市民団体が増えないのか。そこは課題です。
「祭り」「イベント」という形式の限界だったのかも知れません。

さて、
この林分(昭和59年植樹の東区域)はもう少し針葉樹を減らし(現在約20%)、広葉樹主体の林に戻していきます。

間伐の様子についてはこのエントリのほうが詳しいかな?
2015年冬の間伐です。
http://d.hatena.ne.jp/noken/20151220
樹冠の様子や周辺の空間、考え方などをざっくりと述べています。

冬の間、もう一度鳥類調査(2月4日)があります。多少早起きですが、ぜひ一度参加してみて下さい。
7:30調査開始です。
また、そのあと「富士フイルムグリーンファンド」の次期シーズンの打合せがあります。オオアワダチソウの抑制(地面を掘り下げ)その後の植生コントロール、間伐地でのモニタリングと一般の方への情報発信、についての打合せです。もし興味おありでしたらご参加下さい。10時よりはぐくーむで行います。