ジェーン・ケルシー教授講演会

異常な契約-TPPの仮面を剥ぐ

異常な契約-TPPの仮面を剥ぐ

7月12日
junsantomato 佐々木 ジュンさん
TPPに警鐘を鳴らすジェーン・ケルシー教授の講演会を中継致します。チャンネル8でご覧下さい。
http://www.ustream.tv/recorded/15944634
http://www.ustream.tv/recorded/15945218
 
 開始。斉藤やすのり議員の挨拶「なぜ仙台か。壊滅してしまったこの地で、このままTPPを進めてしまってよいのか、ケルシー教授と被災地をまわり、一緒に考えたかった。」
 
 続いて山田正彦農水相の挨拶「現在、民主党は自民・公明と連立合意の中で増税が話されているが、TPPについても話されていると自民党の議員から伺った。このような状況下で果たして本当にTPPを進めてしまって良いのか、TPPとは一体何なのか、ケルシー教授にその裏側を伺っていきたい。」
 
 ケルシー教授の講演始まる。
 
「本日は3つのトピックについて話したい。(1)TPP交渉の内幕(2)TPPの主な問題点(3)日本への影響」
(1)TPP交渉の内幕
「交渉官達によると、TPPはこれまでの協定に比べ、より国境の枠組みを超えたものになるという。その意味は、これまでの規制や仕組みを変えていくこと」
「この構想は2000年に現NZ貿易大臣により提唱された。1999年WTOの協議が失敗した、これを教訓とし、より低いレベルから協定を結んでいき大きな枠組みにしようという思惑に変更」
「当時の米大統領小ブッシュは、貿易・投資についてのみ交渉に参加したいと言っていたが、やがて全ての項目に参加したいと言い出した。その後OZとNZも参加を表明した」
「TPPは商業目的よりも投資目的の側面が大きい。投資先の国に対し、その権利を十分に求める事が出来る。企業が政府に、投資に関する様々な規制の撤廃を訴える事が出来る」
「しかし規制というのは、食糧や安全保障など、その国の根幹国益の為に設けられているものがほとんど。TPPはその規制を一企業の利益のために撤廃させる事が出来る」
(2)TPPの主な問題点
「NZの提案の一部がリークされた。その提案が事実だとすると、今後NZでは医療品が安く買えなくなる」
「またその提案で米は著作権の期間を長くしたいと考えている。そうなると図書館や翻訳などがかなりの影響を受ける」
「また権利の問題も。例えばある土地において外資が漁業権を得ると、それが後に地元環境や産業の悪影響になると判明しても、その権利を取り消す事が出来ない。つまり元に戻す事が出来ない」
(3)日本に対する影響
「国営の貿易会社等は、外資から「非競争的、独占的である」とみなされ、訴えられる」
政府調達の問題
「学校や公共機関等の発注工事に、外資が国内企業と同じように参入出来るようになる。これは今後の震災復興において非常に重要な問題」
農業への影響
「特にアメリカから強い要望、遺伝子組み換え食品への規制の撤廃や、輸入食品に対する関税の撤廃」
「かといって米が同じ条件を飲むとは思えない。米はこれまで農業に関しては一切妥協はしない国。つまり米に対する条件とその他の国への条件は違うものになると予想される」なんつー身勝手な
米から日本への要望
「主に農業と知的財産分野と予想。米は日本に対し米企業がが国内企業と同じような扱いを受ける事を強く要請している」
具体的な影響
「TPPにおいて医療は社会的なものではなく、商業的な市場とみなされる。その枠組みの中で、米は外資の私立病院への参入の規制を緩和して欲しいと強く主張」
「また米は薬や医療品を、企業側の希望価格(高値)で販売したいと主張。また宣言なく、血液製剤を日本で販売したいと考えている」
「TPPが恐ろしいのは、一旦協定を結んでしまうと、何年後に失効するという有効期限が無い事。協定は永遠に続く」
にも関わらず日本が参加したい理由
日本製品のTPP市場(主にアメリカ)へのアクセス確保と日本の投資家保護? ...しかし米が日本に有利な要望を飲むとは思えない」
「また日米間の戦略的関係を強化したいと考えている勢力があるのかも知れない」
 
junsantomato 佐々木 ジュンさん
今日のケルシー教授仙台講演会。マスコミは驚くほど少なく、講演内容もTPPの入門編といった感じだった。つまりTPPがほとんど知られていないという事、これが6月に交渉参加の結論を出す予定だったのだから恐ろしい(´Д` )
震災復興・原発の処理をビジネスチャンスと捉える外資の狙いがある以上、今後日本でTPP推進の一大キャンペーンがしかれるのは必至。すとう議員曰く「TPPは中国牽制なんて大それたものではなく、ただ外資の利益を代弁したもの」企業が国を動かす時代、国益は二の次。