一年遅れでみたー

 これです。

 見て、確かにこれは子供向きではない切ない話だ、と思いました。零戦をつくった人の前半生を元ネタにした話ですけど、零戦は主人公の夢の中にしか登場しません。そして「結局、一機も帰ってこなかった」というつぶやき。確かに、今の日本にはレプリカ以外の、純正というか正規の部品でつくられた零戦は残されていません。文字通り、一機も帰還しなかったのです。
 しかも試作機が完成した瞬間、最愛の人は病の末期をさらさない為に、主人公の元から去っていく。切ない・・・切なすぎる。
 この映画はこういう切なさややるせなさを味わう為のものであり、それ以外に触れて語ったり記事にしたりするのは、一年前にも思ったけれど、単なる売名行為だなぁ、とか思いましたね。そういう事に、この作品を利用するなんて品がありませんネ。
 あと、昔はよかったという人へのアンチテーゼのような気もする。名古屋の三菱の工場から試作機が飛行場へ移動するのに牛車に揺られて二日ですぜ?道も舗装されておらず、飛行場にもコンクリートが張られていない。
 父方の祖父が生きていた頃に語った話だと、港に出荷する為に大八車をつかったとか。トラックもあったようですが、よく出てくるのは人力大八車でした。
 三菱の工場は今も名古屋の港区大江にあります。昔からそこだと思うのですが、そこから二日なら、おそらく飛行場は岐阜の各務原でしょう。自衛隊の戦術研究班がいるところ。
 途方もなく貧乏で(今の基準なら発展途上国)、軍事力や軍事技術のみが突出し、それを支える工業力は愚か、インフラすらなかったのが当時の日本です。昔が良かったという人は○ねばいいと思います(オイ
 第二次大戦絡みでもう一つ。
スターリンの将軍 ジューコフ

スターリンの将軍 ジューコフ

 第二次大戦で活躍して、日本での知名度がいまひとつな人です。たぶん原因は、ナチス・ドイツに勝つために流した自国民の大量の血、そしてその事をマイナス要因に掲げるのは他国民、というところにあるんぢゃないかなー。
 当時、最先端の戦術家であり、調整家であり『大祖国戦争』を戦い抜いた人ですが、ソ連の権力闘争と自己顕示欲ゆえに二度も失脚し、業績を否定されるという悲運な人でもあります。
 ・・・でも、まぁ、ロシア人らしいなぁ・・・はい。
 土日の事は明日書きます。たぶん・・・