守口「たられば書店」オープニングイベントに呼ばれ、善行堂と話をする。ぶじ終え、昨日帰宅。さいきん家から離れ、よその土地で動くと、異様に疲れるようになるのに気づく。としのせい、であろう。
イベントは24日。前日京都入りし、善行堂でしばらく滞留し、お好み焼きを食べ、ラッシュライフでジャズを聞き、善行邸に宿泊。善行邸、いい酒が揃っており、この夜もシーバスリーガルの12年ものを飲む。善行堂では、ぼくが入店したときにいた若者が、いろいろ本を見たあげく、帳場へ運んだ一冊が、ぼくの『読書の腕前』光文社新書であった。大いに驚く。善行堂が「この本を書いたのが、ここに座っている」と説明し、若者も大いに驚く。京都大学一回生で、受験勉強が忙しく、本を読んでこなかったので、今から読みたいと言う。頼もしい。善行堂に、古本屋のこと、出版ことなど、あれこれ聞いていた。ぼくの本が、その誘い水になるとしたら、責任重大である。サインをする。
24日午前、芦屋へ移動。前川『移動図書館ひまわり号』恒雄さんに取材。今年86歳とあり、かくしゃく、とはいかないが、まだお元気。憧れの人であり、取材は2時間に及ぶ。お昼をごちそうになり(もちろん取材だから払うと言いましたが)、この機会も「たられば」イベントがなければ、実現しなかった。せっかく神戸入りしたのだから、ひさしぶりに口笛文庫へ寄る。これはなんとも楽しい品揃えの広い店で、楽しみながら選書する。ご店主にも挨拶。
「たられば」守口へは、梅田へ出て、淀屋橋から京阪線が順当なコースだが、南茨木からモノレールが門真駅まで走っていることに気づき、モノレールを使って京阪入りする。これは新鮮な体験であった。「たられば」イベントでは、店主の山本くんとその家族にすっかりお世話になった。打ち上げでも、多くの人とコトバを交わし、朝からの出陣なので、泥のように疲れる。投宿するホテルまで遠く感じた。
一夜明け、新幹線の時間まで、25日、つまり昨日か、故郷の枚方を散策。枚方公園駅から淀川べりの街道を枚方市駅まで歩くことにする。鍵屋資料館など、宿場町の面影を残す江戸期の建物が、まだあちこち残っていることに驚く。知らない故郷は、思いのほか、豊かであった。途中、製氷店でかき氷(ビッグサイズ)を食す。とうてい食い切れないと思ったが完食。舌が痛い。枚方市駅前にできた「Tサイト」を見学し、また、朝にうろついていた南森町へ戻り、天三の古本屋をチェックして歩く。「天牛」(男性店員が三人もいた)、「矢野書房」、「ハナ書房」、「栞書房」。パンタ対談集『PANTA RHEI』を天牛で1000円で。ほか、もろもろ買ったことは、「たられば」にあわせて、「古通」に書くつもり。