『Watchmen』(ウォッチメン)

Watchmen』(ウォッチメン


原作:デイヴ・ギボンズ
監督:ザック・スナイダー
キャスト:マリン・アッカーマンビリー・クラダップマシュー・グードカーラ・グギーノジャッキー・アール・ヘイリージェフリー・ディーン・モーガンパトリック・ウィルソン



ある日一人の男が殺される。
彼はウォッチメンと呼ばれるヒーローの中の一人であった。
この事件をヒーロー抹殺事件だと危惧したロールシャッハは犯人を捜そうとウォッチメンの仲間を引き込んで次々と謎を解いていく。
一体誰がどんな目的で殺したのだろうか、そして犯人は誰なのだろうか…



というのは嘘です
ごめんなさい。
でも、私には予告はこんなストーリーのように見えたんですがどうでしょう。


すいません、真面目に書きます。


アメリカとソ連が核戦争の危機に瀕している冷戦の最中、一人の男が殺される。
彼はマスクにコスチューム姿の警察官、「ウォッチメン」と名乗るヒーロー集団の中の一人であった。
ウォッチメン」のメンバーであるロールシャッハはその事件をヒーローの抹殺を考えている者による犯行だと考えた。
そこで彼は他のヒーロー達に忠告しに行くが、物語は思わぬ方向に進んでいく…




これ、映画館で見た弟が物凄い貶してて、「DVDでも見る価値なし。金の無駄。」と言っていたので逆に凄く見たかった作品です。
結局私は映画館では見ないでDVDで見たのですが…あれ、どうしよう。かなり好きかもしれない!
ここ最近でベストかもしれないぐらい好きかも!
4時間バージョンだかもっとだかのDVDが発売されることを聞いたときに「何を考えてるんだ」と思ってたけど…欲しいかも。
(ちなみに弟がこの作品が嫌いである一番の理由は「予告と内容が全然違う!」でした。
予告に踊らされてる!(笑)
私は最近の予告は内容が全てわかるようなのまであるから、内容がわからない予告って良いと思うけどなぁ。。。


まず、この作品を見るなら冒頭の嘘あらすじのような物語を期待しないほうがいいと思われます。
そもそもサスペンスものではないと思います。
もっと壮大で、深い話です。




私が「ウォッチメン」で一番面白かったのは、ヒーロー達はそれぞれの考える正義を信じて、それを実行しようとするところです。
誰が正しいとは一概には言えないけれど、信念を通す姿はかっこいいと思います。

賛否両論みたいですが、私は好きなのでオススメです!




ちなみに私はエイドリアン・ヴェイト(オジマンディアス)が一番好きです。
Matthew Goode(マシュー・グード)という俳優さんがやっています。
多分人気があるのはロールシャッハあたりだと思うのですが、やっぱり私はそうではない人を好きになってしまいました。







ちなみにロールシャッハはこの人↓






※ここからはネタバレなので、見てない方は注意!











ヴェイトはまず、見た目が好みでした。
長身で小顔でハンサム、キャラクターにぴったりの容姿が美しくて素敵です!(原作は見たことないのですが。
彼が核戦争を止めるためにジョンの力を使って都市を破壊したということを聞いてますます惹かれました。
もちろん彼のしたことは許されることではないと思います。
でも、彼は核戦争をとめることには成功しました。
彼はこの先犠牲となった人々の顔を思い出しながら過ごす、と言っていましたが、それは自分のしたことを一生背負って生きていくといくことだと思います。
うまくは説明できないけど、そういう彼に魅力を感じました。
(あと笑っちゃうぐらい強すぎて好きです。弾丸キャッチ!




結局ヴェイドは誰にも殺されず、彼の嘘はこのまま通されることになります。
止めようとしたロールシャッハはジョンがヴェイトを理解したことによって死を選ぶことになり、ダニエルもこのことを公表することはしませんでした。

弟はこの点が特に気に入らないらしく、「皆嘘つきじゃん」と言ってましたが、私は逆にヴェイトが殺されずにこの大きな陰謀を通したところが面白いと感じられました。
ここで「だが…許さん!」と言って彼が殺されて、事実を公表してどうって話では単純すぎる気がするし、それでまた各国の関係が悪化したらこの陰謀のために犠牲になってしまった人たちも無駄になります。
ダニエルはヴェイトを責めるけど、では彼は核戦争を止めることができるのか?というとそうでもないし、結局はもう実行してしまった時点で皆が閉口するしかないんじゃないかなぁ…と思います。
結局誰が正しくて、誰が間違ってるとは言い切れないと思います。

彼が大罪を犯したことにはかわりはないのだけれど、ヴェイトは最後まで自分のしたことを後悔はせず自分の正義を通しました。
そこがまた好きです。
(そういえばもう知ってるかもしれないけど、私は男の趣味が相当悪いと言われています(笑)←リアで友人に公認されてます。
なので私が彼のことが好きであることが理解できない人も多いかも…



これはロールシャッハにも言えることですが彼の場合はヴェイトのしたことを黙っていることはできず、自分の正義を通すために命を落とすことになってしまいます。
そんな彼の姿は素敵でした。

どうでも良いけど彼の中身はもっと紳士系の渋い役者だと思ってたので、イメージと違ってちょっとびっくりしました。
(そして私はロールシャッハがどうしてもロールシャックに聞こえてしまいます


と、多分ロールシャッハの次ぐらいに人気があるのはコメディアンじゃないでしょうか。
彼は本当に酷いことばかりしているのに、何故か憎めない存在でしたね。
人間の本性は野蛮であると見抜いていて、自らがそのパロディになるって…悲しい人でした。



ジョンは境遇が哀れだと思ったけれど、最初の恋人を捨てた理由が若い女との浮気ってどうなんでしょう。
しかも老けたから…って!酷いこと言わないで!


ダニエルは物語を通して重要なキャラクターではないですが、中立視点なので必要な人物ではありますね。


ローリーはあまり好きになれませんでした。
(「ライラにお手上げ」で見たときは好きだったんだけど。。。
ダニエルが可哀想で仕方がなかった…
でも彼女のママである初代シルク・スペクターは綺麗な人でしたね。
彼女はエディを愛してしまったということでしたが、エディの部屋に彼女の写真がいくつか置いてあったので、一方通行でないことが分かって良かったです。




ラストにロールシャッハの残した日記がでてきます。
彼はまた振り出しに戻ってしまうような爆弾を置き土産として残していきました。
ここがまた面白いと思います。




物凄く賛否両論のこの映画、皆さんはどうでしたか?