人生の儚さについて

小学校,中学校とともに過ごした友人が死んだ.入院してから,1週間とあっという間に逝ってしまったらしい.

小学校,中学校と勉強で,部活で競争して,ライバル意識をもって接してきたやつで,賢さ,リーダーシップ,女の子からのモテ具合,体力,足の速さ,俺は彼にいつも負けていた気がする.高校に入学してからはほとんど接点がなく,成人式とか友人の結婚式でたまに顔をあわせるくらいになっていた.

5月の頭に,呑んでいるときに,共通の友人から彼の訃報が伝えられた.

正直いって,あっという間過ぎてというか,急すぎてというかで,不謹慎な話だけど,高校以来数えるほどしかあっていなかったから悲しいとか思わなかった.一週間もしたら,ほとんど忘れかけていた.

でも,ボクの頭を今占めているのは彼の死だ.正確にいうなら,人生の儚さだ.人は死ぬ.あっというまに死ぬ.予期せずして死ぬ.誰もそれをコントロールできない.今俺はこうしてピンピンしているかもしれないけど,実はあと1週間後に死ぬかもしれない.当たり前だけど,人は生れ落ちたときから死に向かって歩み続けている.それが遅いか早いだけかの問題だ.

今を生きている僕は彼の分まで生きなければならないということじゃない.

こっちの世界では,残念ながら死んだら終わりってことだ.っていうことを,リアルに感じてしまっている.まだまだやりたいことが沢山あるし,こんなところでくたばってしまうわけにはいかない.


あと,親も平均年齢考えたら実は,あと十年強くらいしか生きられないんだよね.あと十年.短かったら,5年いや1年かもしらん.

そんなことを最近は考えているのでした.




〜〜ダンス・ダンス・ダンス〜〜

「踊るんだよ」
「音楽の鳴っている間はとにかく踊り続けるんだ。おいらの言っていることはわかるかい?踊るんだ。踊り続けるんだ何故踊るかなんて考えちゃいけない。意味なんてことは考えちゃいけない。意味なんてもともとないんだ。そんなこと考えだしたら足が停まる。一度足が停まったら、もうおいらには何ともしてあげられなくなってしまう。あんたの繋がりはもう何もなくなってしまう。永遠になくなってしまうんだよ。そうするとあんたはこっちの世界の中でしか生きていけなくなってしまう。どんどんこっちの世界に引き込まれてしまうんだ。だから足を停めちゃいけない。どれだけ馬鹿馬鹿しく思えても、そんなこと気にしちゃいけない。きちんとステップを踏んで踊り続けるんだよ。そして固まってしまったものを少しずつでもいいからほぐしていくんだよ。まだ手遅れになっていないものもあるはずだ。使えるものは全部使うんだよ。ベストを尽くすんだよ。怖がることは何もない。あんたはたしかに疲れている。疲れて、脅えている。誰にでもそういう時がある。何もかもが間違っているように感じられるんだ。だから足が停まってしまう」
「でも踊るしかないんだよ」
「それもとびっきり上手く踊るんだ。みんなが感心するくらいに。そうすればおいらもあんたのことを、手伝ってあげられるかもしれない。だから踊るんだよ。音楽の続く限り」
オドルンダヨ。オンガクノツヅクカギリ。