俺はなでしこ

 はてなダイアリーから、2018年12月に引越してきました

イタリア3日目【街歩きのベネチア】

4/25 (水)、イタリア3日目。ベネチアまで日帰り。

ホテル 07:00発 → Bologn a 中央駅 07:20着(タクシー)
Bologn a 中央駅 07:55発 → Venezia. S. L. 駅 10:05着(IR、2等席)
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ベネチア】リアルト橋〜昼食〜サン・マルコ広場〜鐘楼〜アカデミア美術館〜「カフェ・フローリアン」〜ヴァポレット(Vaporetto:水上乗合バス)で Venezia. S. L. 駅まで移動
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Venezia. S. L. 駅 17:57発 → Bologn a 中央駅 20:03着(IR、2等席)
21:05頃 バス乗車(1時間の遅延)〜市街地で夕食〜22:10 タクシー乗車→ 22:30 ホテル着

前日に、タクシー予約を7:00でお願いしておく。イタリアだし遅れるかと思っていたら、ちゃんと時間前待機でした。これは他日も同様で、偏見を恥じた次第 (乗物については、改めて後日)。
ベネチアまでは、鉄道で約2時間ほど。駅の自動券売機で、IR(interregionale:快速電車)の2等席を購入。言語環境をイタリア語・英語・フランス語の3種類から選べるので、かーんたん*1
タッチパネルの画面はわかりやすく、初めてでもカンでいけます。クレジットカードonly・現金不可の券売機も多いので、カードは必須ですよ。
7:55発→10:05着の切符を購入する。出発時刻まで30分ほどあり、駅前のBarで、デニッシュとエスプレッソのかんたん朝食。ガイドブックにある通り、「カフェ」と言ったらエスプレッソが出てきた。必ず砂糖つき(か、砂糖ポッドが置いてある)で、現地の人はザーと流し入れて飲んでた。

さて、乗ったのはIR(快速)の2等席。1等、2等といっても、快速列車のほとんどは2等車両。1等・2等車は、車体に大きく書かれた「1」「2」で見分けられる。最後尾(先頭?)は、乗客の自転車も積める貨物車両。車体に自転車マークがあるので、一目瞭然です。

こんな感じ。乗務員のお姉さんたちが、同車両から荷物をひっぱっていたので、自転車以外の大荷物も積めるのでしょうね。こういう車両は、特急ユーロスターにはないみたい。


10時すぎ、ベネチア・サンタ・ルチア駅に到着。駅前からすぐ、運河が目に飛びこんでくる。

もう、笑っちゃうくらいイメージ通りのベネチア。絵はがきみたいな世界。テーマパークにいる気分なんだけど、これが作り物じゃないのがすごい。
目抜き通りのサン・マルコ広場まで、建物のそこここにある道筋案内表示にしたがって歩く。水路ゆえに車の侵入が禁止され、排気ガスは感じない。かわりに潮の匂い。昔のままの建物が織りなす小路は迷路のようで、ただ歩くだけで楽しい。「ベネチアったって、運河だけじゃん」という自分に、「いやー、ベネチアは行っといたほうがいいよ」と言ってくれた知人たちに感謝。
リアルト橋まで行くと、京都・新京極ばりの土産物ストリートが、サン・マルコ広場までつづく。駅から広場まで徒歩1時間程度らしいが、ぷらぷら歩きで、もう2時間近く歩いている。12:00、そのへんの店で昼食。牛肉のラビオリとフンギのクリームソース。

昼食写真がピンボケで、代わりに Pasticceria(pasta=生地から作られる、パンや菓子屋)の店先写真。真緑にもほどがあるピスタチオ(?)のパンに、目が釘づけ。写真右は、どこを切り取っても絵になるベネチアの路地。


サン・マルコ広場に到着。サン・マルコ寺院ドゥカーレ宮殿ムーア人の時計塔その他に囲まれた広場は、ベネチアを占領したナポレオンが「世界で最も美しい広場」と賞賛した場所である。鐘楼より、広場とベネチアを望む。上の写真中央は、海に浮かぶサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会。
広場周辺は、ちょっといい目の土産物屋やブランド店が並ぶ。古い建物に入居の店舗なので、うるさく感じない。ブランド店もシエスタ(と、イタリアでもいうのかしら)をとり、13時すぎにはかなりの店が閉まっていた。

広場の対岸に渡り、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会の外階段でひと休み。ちょうど補修中で、外観は網と足場で覆われていた。教会でも、商店よろしく昼間は閉まっている場合が多い。適当に歩くうち、アカデミア美術館に行き当たり、ベネチア派絵画を鑑賞する。宗教絵画多数。
さて、ゴンドラである。1舟1グループまでの乗合不可で、1人の自分はかなり乗りづらい。でもまあ、交渉してみた。「アンタ1人? 100ユーロ」と吹っかけられるが、ユーロ高のご時世 (この頃、1ユーロ=165円前後)、あほか。80→60ユーロまで下がるが、そのへんが下限のようだ。私の上限は50ユーロだったのでさようなら。ゴンドラだと、水上乗合バスでは無理な細い路地に入れて、楽しいと聞いていたんだけど、涙を呑んで却下。6人乗りゴンドラに1人は、せつないしね。次回は2人連れで!


もうすぐ15時。サン・マルコ広場まで舞い戻り、1720年創業・世界最古の喫茶店「カフェ・フローリアン」へ。カフェ・ラッテを注文。生演奏つき (写真右端)、ミュージック・チャージ代もばっちりよ。小一時間ほどの休息。
それにしても、と思うのだが、イタリアの高級老舗カフェは、こういう内装が多いみたい。赤天鵞絨に大理石、壁一面の絵、鏡張り。なんか、銀座赤坂の夜のクラブっぽい気がしませんか。もう少し間違えると、新宿のホストクラブみたいな。いや反対か、クラブがカフェを真似てるのね。これをさらに、和風に進化させると、目黒雅叙園*2のできあがり。ハレの舞台は、西も東も根本は一緒ね。
店を出たあと、水上乗合バス「Vaporetto (ヴァポレット)」で、駅まで移動。大運河をゆったり上って、16:35→17:10頃着。時間帯がよろしかったのか、山手線なみの混み具合だった。最後のベネチアの街なみを、人々の頭の隙間から垣間みる。

帰りの電車は、行きと同じIR(快速)の2等席で、17:57発→20:03着の切符。実際の到着は20:10だったが、ここから先が長かった。乗ろうと思っていたバスが来ない。
遅延で、待ちに待って1時間。21時すぎ、すし詰めのバスにむりやり乗って市街地へ。町の中華屋みたいな風情のBar(といっても、メニューはイタリアン)に飛び込むと、店員さんが「わからん外国人キター!」という風に驚いてた。店内にいた、近所のおっさん4人組(おかずはTVのサッカー放送)にも、一斉に振り向かれる。こちらは、驚かれたことに驚いた。今おもえば、そりゃー驚かれますわね。ふだんは、近所の知り合いしか来なそうな店だったもの。こんなとき頼むのは決まってる。「ビッラ!」
というわけでビール。トマトソース・スパゲティとサラダも注文。こういう、ふつうの店がおいしいのよね〜……とはならず、スパゲティはアルデンテを超えて、うどんだった。でもサラダはおいしい。そういえば、緑モノはこれが初めてだ。野菜を欲してたんだなあ。
先客のおっさん4人組が、ときどきこちらの席をチラ見している。純粋に好奇心で、女一人の珍客が気になるらしい。おっさんたちが可愛くなって、ビールグラスをちょいと上げたら、向こうも笑って、グラスを上げて返してきた。挨拶がすんで安心したのか、またTVのサッカーに戻る。キュートなおっさんたちである。
22時、タクシーで帰宿。明日は7時起きだ。

*1:イタリアの鉄道については、以下が詳しいです。
ヨーロッパ旅日記イタリア鉄道fsの時刻表検索(自動券売機の使い方・解説リンクあり)
フィレンツェ発○イタリア情報サイト○ペルバッコ鉄道情報

*2:人呼んで「昭和の竜宮城」。→http://www.tanken.com/gajoen.html