Fate/ベン・トー/ガンダムAGE

Fate/Zero・2話。聖杯戦争前夜、しかしサブタイは偽りの戦端。つまりすでに暗躍を開始している陣営もあるということである。筆頭はコトミネさん、師匠筋んとこに襲い掛かるどころか、テメエのサーヴァントさえも裏切ってんじゃねェのかしら、という行動の読めなさがおかしい。なんか関智一声のえらぶつな人にあっさり殺されてましたけど、大丈夫なん? アサシンさん。


その一方、未熟者のウェイバーさんは呼び出したサーヴァントに振り回されっぱなしである。まあイスカンダルアレクサンダー大王)その人にして声が大塚明夫じゃしょうがねえよな。とにかくこいつがおもろいおっさんで、使役される身ながらそんなんどーでもよさげに強くて豪快、いちいち迫力と格の違いを見せ付けてくるのでおなかいたい。…こういう人ほど早死にしそうだけど、まいいや。


そして最後に登場の陣営は、サイコパスシリアルキラーとジル・ド・レエという何かこう頭いたいにも程があるペアでした。聖杯戦争がどうこうというより、大いに場をかき乱してくれそうなジョーカー的立場、ですかね。サーヴァントの青髭ジルさんはともかく、石田声の兄ちゃんは勝ち負けにさらさら興味なさそうだしなあ。


●新番組・ベン・トー。事前にスーパー弁当争奪戦作品とは聞いていたけれど…いやあ、ここまでそのまんっまな構成とは思わなかったよ。劇中で言うところの「たかが弁当」というそんなモンにここまで仮想的なシチュエーションを設定する、ってのは割と嫌いじゃない。雰囲気も構成も異なるのだが、何となく「立喰師列伝」を思い出した。


さるスーパーにて惣菜に半額シールが貼られた瞬間、卒然として発生する大乱闘。はっきり言ってスーパー側のみならず、利用客や近隣住民にとっては迷惑この上ない暴力沙汰なのだが、まあ店員さんの反応を見る限り少なくとも店のほうはあれでエエらしい。…ハタで見てる分には興味深いが、近所にこういう店があったらイヤはイヤだよな。一部の勝手なルールを押し付けんといてくれる!? とか言ってしまいそうだ。


…ははあ、待てよ、ひょっとして話が進んできたらそういう要素とかもあったりするか。住民団体やら官憲の介入やらが中ボスとして登場しますか? とまれ、状況を経て何となく出来上がった暗黙の了解を踏まえてのバトルってのは、上記のとおり面白そう。いちいち二つ名とか付いてるのがまたソレっぽいやね。


監督は板垣伸。それ以外にもシリーズ構成とかデザインワークスとか、毎度ながら全体を掌握したい気持ち満々の仕事ぶり。そうね、この人はこういうはっちゃけた作品が似合ってるわよね。しかしほぼ一発ネタに近いこんな設定で1シーズン持たせられるのかしら、という懸念もある。そこら辺も含め、だらだらっと付き合ってみよう。


●新番組・機動戦士ガンダムAGE。ふむ、事前の印象どおりちょいとキッズアニメテイストの入った雰囲気。それはキャラクタのデザインだけではなく、例えば強弁されたからって割とあっさり少年を戦争に投入することを容認する「エエモンの大人」が居たり、そもそも少年があけっぴろげに軍の最重要兵器の主任設計者だったり、という虚構レベルの設定にも明らかでんな。…これ、「ガンダム」というブランドバイアスが無かったら、割と真っ当なジュヴナイルロボアニメじゃないかしらね。まあガンダムブランドありきの企画だろうし、そんなもしも話は本末転倒だろうけれど。…余談ながら、キャラデザ自体はそんな感じだけど流石サンライズ、ノーマルスーツのバイザーショットになると途端に00っぽくなるのがおかしかったり。


とまれ、そういうテイストを除くなら、過去に傷を負いつつも健全に生きる少年が敵の暴力と味方のロボットに邂逅する…というオーソドックスなガンダムの第1話ですね。上で「敵」と書いたけれどホンマ純粋に「敵」としか言いようのないお相手でして、初登場以来何年も謎のままってのがなんかスゲエ。デザインも兵器というよりは鉄の竜といった趣でして、はあてこれは正体が気になる。木星トカゲみたいな偽装宇宙人にしてホンマは人間、ってところだろうか。


どうやら結構長いスパンにわたる物語のようであり、ちょっとまとまりすぎてて引っかかりの少ないイメージはその為のシコミと考えておこうかしら。てことで、とりあえず視聴してみよう。…しかし「ガンダム」ってのがかなり概念的になってんのが面白くはあるな。「ガンダム鍛冶」という単語は好きかも。あーあと、かいらしい幼女風ヒロインの遠藤綾さんってのはちょっとレアかもしれない。

かっちょよい名前のこと

●引継ぎのメモ帳がおいてある。依頼事項と時間が書いてあるその下に、書いた本人の署名があって…はて? 誰だこれ? えーと…「ボム本」さん? 何だその連続爆弾魔みたいなカッチョいい名前。てェかそんな名前の人知りません。


よくよく見れば「松本」さんであった。あー本日助っ人で来てくれた別部署の人か。松本の「松」の字、木ヘンが「ホ」に見え、ツクリの下半分が「ム」、上のちょんちょんが濁点に見えたのだな。ボム本。でもそっちの方がかっこいいからこれからそう名乗ったらどうでしょう。ダメですね。ではまた。