Hamarimono

そのときそのときのマイブームなど。

「数表でみる東京電力」をじっくり読んで分かったこと ... 本当に2011年夏は電力不足になる?!

 東京電力のHPをいろいろ調べてみたら、「数表でみる東京電力」という資料関係のページがあり、そこに掲載されているpdf形式のファイルを閲覧。非常に参考になるデータがありましたので、自分なりにまとめてました。


 まずはじめに、東京電力の電力供給設備の内訳、出力、構成比を表にまとめました。(このデータは、「数表でみる東京電力」ページの資料3「電力供給設備(pdf形式ファイル)」を参考にしています。)



 
 原子力発電の構成比は平成21年度で、約27%です。この構成比が高いか低いかは....何とも言えません。

 さらに、原子力発電のみの構成比を表にまとめてみました。(このデータは、「数表でみる東京電力」ページの資料5「 原子力(pdf形式ファイル)」を参考にしています。)




 各原子力発電所の運転状況は、東京電力HPトップの下の方の「TEPCO原子力情報」のリンクを辿り確認しています。


 技術的なことは私にも分かりません。ただ、「停止中」か「運転中」かの簡単な表記とさせていただいていますが、この表から分かるのは、このコラムを執筆中の2011年4月5日現在、運転している東京電力原子力発電設備はほんのわずかなものであること。

 また、ニュースではあまり取り上げられていませんが、火力発電所地震の被害を受け、現在停止中のものがあります。





 先日、この夏の電力不足に関するニュースを見つけました。


東電、夏の電力不足必至…供給最大で5千万kw


 首都圏の電力不足に対する懸念が高まっている。

 東日本巨大地震で、東京電力は多くの原子力発電所や火力発電所が運転停止に追い込まれ、供給能力の回復が遅れており、計画停電が長期化するとの見方も強まってきた。人々の生活や日本経済にも大きな打撃となる計画停電が、なぜ行われているのか。その背景や今後の見通し、そして節電の効果を検証する。

(中略)

 東電の最大供給電力は、東日本巨大地震の直前は5200万キロ・ワットあった。しかし、震災直後には3100万キロ・ワットに急減した。その後、火力発電所の復旧や電力卸売事業者(IPP)からの電力買い取り増加、電力他社からの電力支援などを積み上げて、23日現在の最大供給電力は3750万キロ・ワットまで回復した。

 東電は今後も供給能力を高める努力を続け、4月末までに4300万キロ・ワットまで増やす計画だ。昨年5月の最大電力需要は4205万キロ・ワットで、供給能力が需要予想を上回ると見られることから、4月末をメドに、いったん計画停電を打ち切る考えだ。

 しかし、夏場を乗り切るのは厳しい。東電は今夏までに最大供給電力を5000万キロ・ワット程度までしか引き上げられないとしている。猛暑になれば冷房使用などで最大電力需要が6000万キロ・ワットを超えるケースもあり、大幅に不足することは必至だ。さらに、秋はいったん電力需要は落ち着くが、冬場は再び暖房の使用などで需要が高まり、需給が厳しくなって計画停電に追い込まれる可能性は高い。

 東電では最大供給電力5000万キロ・ワットからの積み上げは「見通せない」と説明しており、来年以降も計画停電が続くとの見方も強まっている。(以下略)


 この記事を読んで、ここ最近の真夏と真冬のピーク時の電力量というものを調べることにしました。あまり難しく考えずに、最大電力を記録したときの天気、気温、日時なども併せて調べました。(このデータは、「数表でみる東京電力」ページの資料2「 電力需要(pdf形式ファイル)」を参考にしています。)



年度別冬期・夏期最大電力の推移(まとめリスト)
縮小表示されています。画像をクリックすると拡大表示されます。


 平均しても出力5,000万kWは軽く超えています。真夏の猛暑日などには6,000万kWを超えることもあるようです。これまで「電気は当たり前のようにある」感覚でいました。料金さえ払えば電気を自由に使うことができるだろうと....。しかし、この感覚を払拭し、いまいちど「電力不足、節電」について考えなければいけないように思います。

 福島第1原発の7、8号機の増設について「無理だと思う」と、東京電力の藤本孝副社長が発言したというニュースも読みました(→こちら)。

 いずれにしても、このままでは電力は足らないことは明らか。電気はガスや水と違って溜めておくことができません。この夏をどう乗り切るのか....国民個人個人が節電に心掛けることも大切ですが、いままで当たり前のように感じていた便利な生活(24時間のお店やオール電化など)について考え直すときに来ているのかもしれません。