2024年7月20日(土)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス Vol.28」を開催します。今回は米国文芸映画2本立てということで、ジャック・フィニイの同名短編小説を映画化した『愛の手紙』と、ジョン・バダムの劇場用映画デビュー作である傑作『ザ・ビンゴ・ロング・トラヴェリング・オールスターズ&モーター・キングス』を上映いたします。前売チケットはPeatixで販売中です


2024年10月19日(土)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス Vol.29」を開催します。今回はジョン・キューザック2本立てということで、彼の長きに渡るキャリアの最高傑作である『やぶれかぶれ一発勝負!!』と、ジョン・キューザック版『インスタント・ファミリー』というべき傑作『マーシャン・チャイルド』を上映いたします。前売チケットはPeatixで販売中です

過去に開催したサム・フリークスの一覧はこちらです


マフスのキム・シャタックの追悼記事をローリングストーン ジャパンに執筆しましたマフスのキャリアを一望できるプレイリストも作りってみました。

ローリングストーン ジャパンでリンダ・リンダズにインタビューしました。アルバム『Growing Up』発表時SUMMER SONIC 2022での来日時2024年の来日時です。

2023年5月にシグリッドが初来日公演を果たした際に、ローリングストーン ジャパンでインタビューしました


メアリー・ルー・ロードの「Lights Are Changing」のオリジナルなどで知られるべヴィス・フロンドのポップな楽曲のみを集めたベスト・アルバム的プレイリスト『Pop Essentials of The Bevis Frond』を作成しました。

サム・フリークスの場内BGMのプレイリストを作成しました。毎回上映作品と絡めた選曲をしています(最新のものに随時更新していきます)。


「ダム・インク(Dumb Inc.)」名義での活動も。
バンドキャンプで「隣り合わせ」や「」といった曲などが試聴&フリーダウンロードできます。SoundCloudもあります。


★★★★★=すばらしい ★★★★=とてもおもしろい ★★★=おもしろい ★★=つまらない ★=どうしようもない


映画『Happy Endings
(監督・脚本:ドン・ルース)


★★★


DVDのジャケットには「熟れた果実』の監督が送る」と書かれていて、偶然の恋人』がなかった事にされているドン・ルースの最新作は、確かに『熟れた果実』に回帰したかのようなブラック・コメディなのであった。


ドン・ルース組であるリサ・クドロー血みどろ交通事故シーンに「彼女は死んでいません。だってこの映画はコメディだし」という字幕が被さるオープニングと、とってつけたような薄ら寒い「幸福な結末」が訪れるエンディングは、彼の洗練された悪意がたっぷりと堪能できる素晴らしい仕上がり。ただ、その間の大半が普通の群像ドラマになってしまっているのが惜しいなあ。「堕胎」や「近親相姦」や「同性愛」といった扱っている題材が「らしさ」に溢れているだけに尚更。まだ『偶然の恋人』での不調を引きずっているんだろうか。


『熟れた果実』ではモノローグの使い方が巧みだったが、本作では前述したように字幕の使い方が巧み。『チアーズ!』のボンクラ君でお馴染みのジェシー・ブラッドフォードは、ズーイー・デシャネルと共演した『Eulogy』に続き、こういう捻くれたインディー・コメディ映画の常連になってきた感がありますな。好演。マギー・ギレンホールが歌うビリー・ジョエルのカバー「Honesty」「Just The Way You Are」が非常に印象的。