Wizardryの話・その1

『五つの試練』のことを書いてから、アクセスカウンター(左下にあります)の数値がぐんぐん上昇している。今まであまり気にしたことはなかったけれど、このBlogをごらんになっている方にはWizardryのファンが多いらしい。


私が初めてWizardryというゲームの存在を知ったのは、1984年頃のことだ。自分のパソコンも持っていないのに、なぜか愛読していた『遊撃手』や、その後継誌である『BUG NEWS』などでの紹介を読んで、である。こうした雑誌ではApple ][Macintosh版についての記述が中心で、“軽自動車と同等の価格”であるMacを購入することなど出来ない学生の身分では高嶺の花、であった。
その後、こちらも当時読んでいた『Login』に、アスキーによるローカライズの記事が出た。リリースの予定は先だったが、もしかしたら長年の夢が叶うかもしれない、と、パソコンを購入する資金を確保するためにアルバイトに精を出すことになった。


こうして初めて遊んだのが、PC9801版の『Proving Ground of the Mad Overlord(以下、#1)』だ。手に入れてからは、文字通り寝食を忘れて遊ぶ毎日が続いた。当初はキーボード操作に慣れていなかったので「DILTO」と打ち込んだり、「POISON NEEDLE」と入力すること自体に緊張した。その後、だいぶブラインドタッチに慣れてきて、Wizだけでなくワープロの操作もラクにできるようになった。今の仕事に就いているのも、このときにタッチタイピングに慣れたから、という側面が大きいかもしれない。


#1以降、アスキーからは順番に本家のシナリオがローカライズされてリリースされた。もちろん、すべてのタイトルを発売日に購入し、順次乗り換えていったのは言うまでもない。#1のデュプリケートディスクをコピーしてキャラ転送した『Knight of Diamonds(以下、#2)』、メンバー構成で悩んだ『Legacy of Llylgamyn(以下、#3)』など、それぞれの作品に思い入れがある。ただ、#1と比較すると、#2や#3のプレイ時間は短かった。今から思うと、パワープレイのしすぎでWizardryというゲームに飽きてしまっていたのかもしれない。
そんなわけで、Wizはあまり遊ばなくなり、ファミコンで登場していた『ドラゴンクエスト』や『同II』、『女神転生』などに“浮気”するようになっていった。


学生時代も終わりに近づいた頃、転機がやってきた。#1〜#3までのリリースペースと比較すると、かなり間を置いて登場した『Return of Werdna(以下、#4)』である。

……続きは明日にでも。