本格ミステリベスト10よ、さらば。
本年度版が出ていましたわね。
ベスト10ランクイン作ですら全部読めていないので、口をはさめないのだがコレとかが入ってるのは明らかに違うだろうと。無理くりミステリーに含めるなら思いびとの残した手紙とかが日常の謎とかになるんだろうか?でも違うだろ。「本格ミステリ」ではないだろ。
単に面白い本を紹介するだけならば、「このミステリーがすごい!」と一緒ではないのかな。「このミス」化するんならこのミスでいいじゃん。
「容疑者X」論争でも思ったのだが、識者や作家やらを交えて「本格推理」の定義をハッキリ打ち出したらいいんじゃないかな。シロウトにも明確なわかりやすい判定ポイントでさ。
上野正彦「死の雑学」
死の雑学―舌を噛み切っても死ねない理由 上野 正彦 イーストプレス 2005-12 asin:487257592X Amazonで詳しく見る |
人は舌を噛んで自殺する、雷に打たれると黒焦げになる…など、常識として流布している噂を医学的に否定したり、人が急死してしまう状態を解説する、医学系雑学本。
著者の他の本と同様、かつて研究なさっていた「色風」テーマがそれ以外に比べ異様に詳しいが、この辺は読者サービスも兼ねているのかな。
煽情的な描写は抑えられており、学術的な香りすら漂う書物になっていて、昔医学部で学んだ諸々が思い出された。
日常に潜む危険はかなりホラーなので、身を守るためにも一読しておいて損はない、かもしれない。