屋久島丸は乗員から「ひろ子」と呼ばれているか? その4

夕方、永田歩道の登山口にようやくたどりつき、砂利道を集落方面へ。

しばらくいくと横河渓谷(よっごけいこく)があり、遊泳して山中での汗を流し心労を捨てる。

水の冷たさが皮膚に心地よく、太陽の熱をたくわえた岩がココロ穏やかにしてくれる。

永田歩道は人気のあるルートではないが、この渓谷ダイブを踏まえると、下山路としてはポイントが高いヨ。

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この時期、夜の永田浜ではウミガメの産卵を見ることができる。

観察ツアーに当日申込みをし、夜8時半に浜辺へ集合。

「産気づいたカメなんて、疲れたOLが見に行くもんだ」という偏見を持っていたのだが、いやあすごかった。手を伸ばせばヘッドロックできる距離で、ドサドサとカメに砂を浴びせかけられながら、身に染み付いた作業を見届けさせてもらう。

カメの呼吸音が荒くなると、「がんばれ」「がんばれ」という邪心なき声がかかる。

疲れ果てて海に戻っていくカメの背中に、「達者でナ」と声をかける。

写真禁止なので写真ナシ!

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屋久島は懐が深く魅力的な島なので、3泊ぐらいじゃまだまだ物足りない。再訪を風に約して去ることにする。帰りのフェリーは屋久島2。

港の待合室でGeorge Orwell Animal farm (PENGUIN)の古本を150円で購入。カバー裏のスタンプをみると、過去にパキスタンの古本屋で売られていたものであった。

ALL ANIMALS ARE EQUAL

という動物たちの憲法が、いつのまにか、

ALL ANIMALS ARE EQUAL
BUT SOME ANIMALS ARE MORE EQUAL THAN OTHERS

というふうに書き換えられてしまう場面が大好き。

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鹿児島港に戻る。連休の間、つい屋久島に浮気をしてしまったことに不満顔の桜島が噴煙を上げて出迎えてくれた。

島めぐり修習、次はいよいよ奄美だ!


(またね!)