ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

[本]あさのあつこ完全読本

 寝込んでいるオトートのために、数冊本を買ってきたのですが、その1冊です。彼は昨年突然にプロ野球に目覚めたこともあって、あさのさんの「バッテリー」シリーズに夢中になりました。文庫になっている分(つまり4巻まで)しか買っていないのですが、何度も何度も読み返しているらしいです。
 かく言うわたしも、昨年出会った本の中で、ベスト10を決めるとしたら、絶対に「バッテリー」シリーズははずせません。あさのさんの他の著作にはどんなものがあるのか、あさのさんの人となりはどんな人なのか、とても興味を持っていたところなので、このタイトルを見たときに、親子でじっくりと読めそうな予感もして、購入したというわけです。
 ところが、昨日触れたとおり、彼は熱が下がらずただひたすら眠っていたので、一足先に少しずつ読ませてもらいました。
 同じような本と言えば、前に江國香織さんについて書かれている「江國香織ヴァラエティ」という本を買ったことがあるのですが、その本を手に入れた時はすでにたくさん、彼女の著作と出会っていました。(江國さんのも、いまだにわたしの本棚にちゃんとあって、大切に読み返しています)しかし今回はまだ、「バッテリー」しか知らないのです。そんな段階でこのような本と出会っていいのか?とも思ったのですが、この本を手がかりに彼女のお話の世界へ入ってゆくというのも、新しい楽しみ方かもしれないと思い、読んでいるところです。
 そういう事情があるものですから、「バッテリー」のまだ読んでいない所の「ネタばれ」になっていそうなところを避けたり、他の著作についての解説も、あまりに深く書いてありそうなところは飛ばしたりして読んでいるので、あちらから、こちらから順不同に読んでいます。時が経って、彼女のたくさんの著作と出会った後で、もう一度読み直したら、違う感想があるかもしれないし、そう思えば、長く楽しめるものに出会ったのかもしれない・・・とわくわくしています。
 ちなみに今のところ、とても面白いなあと思って読んでいるのは、「三浦しをん」さんとの対談部分や、あさのさんが愛読され影響を受けた、さまざまなジャンルの本たちを紹介しているページや、作品の舞台を巡る旅、「じぶんで書く年表」の部分(彼女、オットと同じ年生まれでした、びっくりです。)などです。わたしは、作家さんを大好きになると、その人の人となりに触れてみたいなあと思う方なので、こういうことが詳しく書いてあるものに出会えるのはとてもうれしいです。
 そして、さらっと見ただけですが、「全作品自作解説」を見ると、読んでみたい本がたくさんあります。早速図書館の児童書のコーナーで探してみようかなあと思っているところです。
 さて、余談ですが、ネタばれを避けつつ、あっちのページこっちのページをさまよっていたら、思いがけないひとことを発見して、運命を感じてしまいました。「あさのワールドへ旅立つためのA to Z」の中で

実はKinKi Kidsが大好き。とりわけ堂本剛

と書いてあったのを見つけたのです。うれしいなあ。どうやら対談なさっていた三浦しをんさん共々、つよしさんのファンらしいことが、その後に書いてありました。何も知らずに出会った本、長く手元に置いておきたいなあと思い始めた本の中で、唐突にこういう記述を見つけた時にうれしさはまた格別です。偶然の出会いだったことが何よりうれしくて、アネやオトートに「聞いて聞いて」と言ってまわり、「はい!はい!もうわかったから、よかったね。」とあしらわれてしまった母なのでした(笑)
 今日になって熱も下がり、ちょっとずつ元気になって来たオトートが「あの本は?」と聞きに来たのですが、なんだっけ?ととぼけつつ、まだわたしの手元にあります。そろそろ貸してあげようかしらん(笑)