丸投げ「絶叫マシン」

20人の死傷者を出した遊園地「エキスポランド」(吹田市)のジェットコースター事故にからんで、はしなくも「天下り」組織の一端が衆目を集めている。
独立行政法人日本万国博覧会記念機構」。大阪万博跡地の保有と公園整備・運営を目的とした組織で、遊園地の運営はここが「株式会社エキスポランド」に委託しているそうだ。
同機構の公開資料によると、役員は理事長以下5人、職員48人。5人の役員のうち、3人が「天下り」だ。出身官庁は財務省大阪府警察庁。他の2人も、NTTデータ関西常務、住友信託銀行会長からの転身だ。
5人全員が今年9月末で任期満了だが、最も長い人(監事)で着任3年半、他の4人は在籍2年にも満たない。日々どんな仕事があるのか知らないが、報酬は理事長、理事、監事の役職に応じて月額94万〜70万円というから、おいしい「第二の人生」だ。もちろん退職時には別途、規程に沿って退職手当も支給される。
事故報道では株式会社エキスポランドが矢面に立ち、委託元の同機構はあまり取り上げられていないが、インターネットの書き込みではこれらの「厚遇」が厳しくやり玉に挙げられている。「運営は丸投げ、管理だけで不当な報酬」「税金に寄生する天下り法人の典型」「入園料は上層部の懐にもぐり込み、点検整備の費用はケチられていた」…。
「コースターの営業再開は、まず役員全員を乗せて安全を確かめさせてからにせよ」。賛成!