「名前探しの放課後」(辻村深月)

高校生の依田いつかは、気がついたら1月から前年の10月に約3ヶ月タイムスリップしていた。元の世界では、12月の終業式の日に同級生が自殺していた。知っている以上、いつかはそれを止めたいと思うのだが、それが誰だったのか思い出せない。いつかはタイムスリップそのものを信じてもらえないかもしれないと思いつつ、親友や、SFに詳しそうな中学の同級生に、協力を願うべく事情をうちあけるのだが…。
ノベルスではない、辻村さんの初の単行本です。しかも上下巻!もっと人気出ていい作家さんだと思っているので、ものすごくうれしいです♪今回も、辻村さんお得意の高校モノで「すこし・ふしぎ」な物語でした。
毎回読んでて思うんですけど、「作品に本人が投影される」というのが本当なら、辻村さんってすごく頭が良くて優しい方なんでしょうね。話の筋の部分は本当に論理的に積み上げられているし、登場人物たちの心情の描写では、何回も泣かされました。
そして、ラストのどんでん返し2つ!1つはちょっとこれまでの傾向から予測できちゃいましたが、もう1つは全然わかりませんでした〜。以前の、「あの作品」とこうつながるかー!と…。(なので、初めて辻村さん読む方にはオススメしません)
ネタバレ禁止のため、ここで終わります(笑)

名前探しの放課後(上)

名前探しの放課後(上)

名前探しの放課後(下)

名前探しの放課後(下)