ヒスタミン vol.2 検査について

ringokan2010-07-13

前回は、ヒスタミン食中毒の予防についてのお話でしたが、今回は検査についてのお話です。
商品検査センターでは、過去にヒスタミン検出の事例がある商品、品質劣化が早い魚類を使用した商品及び赤身魚を使用した商品について、検査を行っています。
まずは食品中にヒスタミンが含まれるかどうかを確認する検査(定性)を行います。そこでヒスタミンが検出されたら、次ぎにその量を測定する検査(定量を行います。


〜薄層クロマトグラフィーによる定性の簡単な流れ〜

1 商品を10g量りとり、メタノールを加え均一化します。
2 60℃のお湯の中で、15分加温します。
3 冷却後、全体が50mlになるようにメタノール加えます。
4 ろ紙を使って、ろ過します。

5 薄層板の下から2cmの所に鉛筆で印をつけ、印をつけたところにろ過した液をスポットします(小さな点つけるように塗って、ドライヤーで乾かす作業をくりかえす)。さらにヒスタミンの標準液もスポットしておきます。
6 展開溶媒につけ、展開終了後ドライヤーで乾かします。
7 発色液の第1液を噴霧し、続いてすぐに第2液を噴霧し発色させます。

ヒスタミン標準液と同じ高さに発色した物質が確認できればヒスタミン検出となります。
今回はさばフィーレとマグロの検査を行い、どちらも検出されませんでした。(Koba)