成田空港→フランクフルト・マイン空港(9390km)

12:00になって席を立つ。上着をコート掛けから取ったりしているうちに、搭乗開始の案内がされる。ラウンジから53番ゲートは近い。エコノミーは長い列ができているが、ビジネス・ファーストの列は丁度はけたところだった。

NH210便は定刻より早く、12:23頃にプッシュバックを開始する。34Lまではさほど時間がかからず、滑走路端で1機着陸機を待つ。先行機が接地するかしないかぐらいのタイミングで滑走路に入り、クリアを待つ。ほどなくクリアが来て、離陸滑走を開始する。ジェット気流に逆らって飛ぶ長距離便だけに、離陸滑走距離は長い。滑走路中央線(2000m)を通過する頃、漸くローテーションを開始し、ゆるゆると上昇していく。

気流が良くなく、シートベルトサインが消えるまでしばらく時間がかかる。シートベルトサインが消えると、ウエルカムドリンクが。友人と乾杯。山のような五線譜を見せて何か書くか?と聞いてみたりする。

食事は、友人が洋食を選んだので私は和食にする。食事を食べ初めて、丁度日本の領海を出たところで、いままでずっとノーコメントとしてきた事象についてコメントするなど。まあ、彼も認識はずれていない模様。ロシアの上空に来たあたりで、最新の情勢などについてコメント。

食事が終わったのは15時過ぎ。すぐにトイレに行き、洗面をして寝る態勢に入る。できるだけ早く寝て、起き出してからはずっと起きているのが時差ぼけにならないコツだ。とはいえ、昨日も良く寝ているのであまり熟睡ということにはならない。

3時間ほど寝て、日本時間の18時過ぎになって起き出す。PCで作業をすると迷惑なので、黒木亮氏の「巨大投資銀行」を取り出して読むなど。外資に転職した桂木の気持ち、(レベルは相当違うものの)私も理解できるところがある。ぬるま湯の会社から極めてビジネスライクに物事が進むところへ行くと、最初の緊張感などは相当なものがある。

19:30(JST)になると、FL315からFL310に移る。

起き出してきた友人は、Thinkpadを取り出して耳コピー作業をやっている。キーボード入力可能な楽譜エディタなので、えらい勢いでコピーしていく。横目に見ても集中しているのがよくわかる。彼のこういう時の集中力には関心することがある。

概ね技術士の経験論文にも手が入ったので、上長に送るメールの下書きをするなど。フランクフルト空港に到着すると、即座にWi-Fiに繋いで送信する予定。

日本時間の21:30頃から到着前のサービス。ふと窓の外を見ると、成層圏の鈍い青色が見えている。FL360なので、まだ黒いというほどでもないが、普段見ている空とは明らかに違う。ふと、劇場版CCさくらの「明日へのメロディー」を聴いてみるなど。

気がつくとFL370。そうか、ヨーロッパでもRVSMかと思う。
2回目の食事は、洋食を選択する。友人は今度は和食を選択している。食事が終わる頃にはFL400まで上昇していた。

それにしても、スカンジナビア半島のあたりから先が長い。普段メルカトル図法で地図を見ているので、ロシア付近は実際より距離を長く錯覚し、ヨーロッパ付近では実際より距離を短く見積もっていることになる。ヘルシンキからフランクフルトまで2時間もかかるのだから、フィンランド航空が優位だというのがよくわかる。

かなり降下しても、雲の下になかなか出ない。到着10分前ぐらいになって、ようやく下界が見え始める。風力発電の風車群が見えたりする。

フランクフルト空港の25Rに、現地時間の15:59に着陸。H誘導路から離脱する。16:06にB43ゲートに到着する。

フランクフルト→ベルリン・テーゲル

フランクフルト空港に到着し、とりあえずLevel3に上がる。出口の方向に進んで行くと、コネクションセンターがあり、そこで友人はチェックインを行う。私はPNRが一緒なので、スルーチェックインができている。その間にWi-Fiで接続を試みるが、IP Addressが取得できない。友人が戻ってきたので、すぐ隣の入国審査場に向かう。念のため、友人を先にいかせて直ぐ後ろにならぶ。たまたま細かい人に当たったようで、列の進むのが遅い。ちょっと不安になってくるが、案の定友人が質問に上手く答えられずにつかまってしまった。入国審査官が困った顔で「ちょっと来て」と手招きする。「彼が英語をよく喋れないようなのだが、君は喋れる?」と聞くので、「少しなら」と答える。どこを観光するのかとか、いつ帰るのかとか、そんなに難しい質問はなく、友人がパスする。私の時は追加で「ドイツは初めて?」「いや三回目です、そこと...最後のページです」という会話があって通過となる。

長い地下トンネルを通過して、A15ゲート付近へ。近くのセネターラウンジに入る。ビールを注ぎに行くと、ちょうど同じぐらいのタイミングでやってきた人と順番のゆずりあい。友人と一緒にビールで乾杯。それにしても混雑したラウンジだ。

LH190便は17:40搭乗開始の予定だったが、実際に搭乗開始になったのは17:50頃。FRAではいつも良くある話だ。搭乗完了後、機長から定刻(18:15)に出発できる見込み、というPAが入る。定刻より先に出発しろよ、と思うが、18:16頃になってPush backを開始する。誘導路をかなりなスピードで走って行き、着陸機を待ってRWY 25Rを横断し、25Lをインターセクション(3490m)で離陸する。

テーゲル空港には19:15にRWY26Rに着陸する。19:18に到着。