きれいな絵なんかなかった

きれいな絵なんかなかった―こどもの日々、戦争の日々 (ポプラ・ウイング・ブックス)

きれいな絵なんかなかった―こどもの日々、戦争の日々 (ポプラ・ウイング・ブックス)

絵本作家アニタ・ローベルさんの戦争回顧録。戦争が始まったとき,アニタ・ローベルさんは5歳,その弟は3歳。幼稚園に行く,うちの娘達と同じ歳だ。そんな子供の視点から描いた回顧録だ。

大人問題

大人問題 (講談社文庫)

大人問題 (講談社文庫)

「うん。うん。」と思うところが多く,面白かった。もちろん,「そうかなぁ。言い過ぎなんじゃないか」と思うところもある。そういうところは,たいてい私が「そんな風にステレオタイプ化しないで欲しいな。俺はそんなこと思わないよ」と思う箇所だ。

五味太郎とて,何かの主張をするにあたってはその対象が必要だし,特定の人物の行動を批評? 批判?するわけにはいかないから,一般論になってしまう訳でそれはしかたない。

ほかにも「そうかなぁ」と思うところもあるけど,それが五味太郎さんの考えなんだから仕方ない。逆にこんなこと言う人が世の中にもっといっぱいいれば楽しいのになと思う。

ファシリテーション入門

ファシリテーション入門 (日経文庫)

ファシリテーション入門 (日経文庫)

プレゼンテーション Zen

プレゼンテーションzen

プレゼンテーションzen

  • 作者: Garr Reynolds,ガー・レイノルズ,熊谷小百合
  • 出版社/メーカー: ピアソン桐原
  • 発売日: 2009/09/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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人の心に響くプレゼンテーションへの心構えが書かれてあります。プレゼンテーションは、目で見、耳で聞くものなのに、一般的なプレゼンテーションは文章が多く絵も殆どない上に、発表者は暗いところの隅でぼそぼそ話すだけ。

これでは、人の心に何かを残すプレゼンテーションはできません。読めば済むような内容のプレゼンテーションならば、資料を渡すだけの方がいい。忙しい時代だからこそ、集まったからには発表者と聞き手が一緒にいることを活かしたプレゼンテーションにしなくてはなりません。聞き手にとってその時間が有意義な時間になっていなくてはなりません。

Word の解説書としては満点の評価なんですが...

エンジニアのためのWord再入門講座 美しくメンテナンス性の高い開発ドキュメントの作り方

エンジニアのためのWord再入門講座 美しくメンテナンス性の高い開発ドキュメントの作り方

ソフトウェアエンジニアのための,Word の使い方入門です。ソフトウェアエンジニアが,ソフトウェアプロジェクトの現場において,一般的に書くであろう技術文書を,体裁よくメンテナンス性高くする方法が書かれてあります。書籍のコンセプトも面白いし,私が地道に覚えてきた Word の機能と使い方のノウハウが整理されて書かれてあるので,参照のため机の横においておこうと思います。良書だと思います。

しかし,残念な点がいくつかあります。


1) 作者は「体裁が良い」と「美しい」と「読みやすい」を混同しています。体裁が良いと,読みにくくはありませんが,読みやすいかどうかはわかりません。現に作者のスタイルを貫いたこの本は読みやすくはありませんでした。複雑な内容を,文章と Word のスクリーンショットだけで説明しようとしているのです。図を使ったら効果的なのに,どうやら使わない方針のようです。読み手のことを考えていません。あるきまったスタイルに沿ったドキュメントだから読みやすいとは限らないのです。うまく言えませんが,まるでソースコードのような,左脳だけを使って読まされているような,そんな気分になりました。これを美しいと言われても,そんなの人それぞれですよね...と思いました。

2) 作者は文書の作成で,これまで嫌な思いをたくさん経験されたのでしょう。でも,ちょっと感情的な嫌な言い方は避けた方が良いと思います。例えば,作成者と更新者の欄があるドキュメントは許せないようで,推測ですが,更新者の欄に名前を書いたら,自分の更新部分以外のところで文句を言われたりしたのでしょう。なにやら角のある書き方が見受けられます。でも,どんな作成者欄,更新者欄だったのかわからないので,なんで文句を言われたか,ちょっとよく理解出来ません。図でも書いておけば良かったのに,自分のドキュメント流儀に固執から内容がわからないのですよ。


ソフトウェアエンジニアの Word の解説書としては満点の評価をするけれど,この本は決して読みやすくはないし,ところどころ文章のロジックにへんなところがあるうえに,角の立つ書きようがされてあって,そういった点で評価出来ません。

最も致命的なのが,この本自体が,この本で書かれてあることを実践してスタイルが決められているのですが,私は美しいと思わないし,読みやすいと思わなかったことです。

リファクタリング・ウェットウェア

リファクタリング・ウェットウェア ―達人プログラマーの思考法と学習法

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