ホンビノスを美味しく煮るコツ
ホンビノスとは?
ホンビノスという貝を知っているだろうか?
北米原産の2枚貝で、船のバラスト水に乗って移入し、今では東京湾でたくさんとれる。
実際、潮干狩りで握りこぶし大のホンビノスがバケツ一杯取れたりする。
でかい貝だが、味も良い。2枚貝の王様*1ハマグリには及ばないが、それでも十二分に美味い。
特に出汁がいい。アメリカのクラムチャウダーのクラムは、ホンビノスのことを指すぐらいだ。
ところが、まだあまり知られていない貝なので、値段は安い。
今日の市場では、ハマグリ*2が\1500/kgに対して、ホンビノスは\500/kgだった。素晴らしいコストパフォーマンスだ。
焼き貝も酒蒸しも美味いが、今日は甘辛く煮た。
とても美味しくできたので、作り方を紹介したい。
まず、2枚貝を煮るうえでの基本
ハマグリを煮た「煮ハマ」は、江戸前の寿司ネタとして一般的なものだ。
煮る、といっても煮汁でぐつぐつやるわけではない。
火を通し過ぎると固くなり味も抜けてしまう。だからギリギリ火が通った状態を目指すと良い。
それがハマグリに限らず、2枚貝を煮る上での基本だ。
具体的には次の通りだ。
- 殻が開くまで、軽く茹でる(または蒸す)。
- 殻が開いたら急いで冷水にとって冷まし、身を取り出す。
- あらかじめ作っておいた煮汁(醤油、みりん、砂糖など)に入れて冷蔵庫で半日漬け込む。
ホンビノスは殻が開くまで茹でない
ポイントはハマグリと同じで、ギリギリ火が通った状態にすることだ。
しかし、ホンビノスは貝が開くのに時間がかかる。
ハマグリと同じように完全に開くまで茹でると、身が固くなりすぎてしまう。
コツは殻が完全に開く前、小さい隙間があいたら身を取り出すことだ。
大きなハマグリも同じ方法で処理した方が良いかも知れない。
- 殻に小さな隙間ができるまで、軽く茹でる。
- 隙間ができたら冷水に取って冷ます。
- 隙間にナイフを入れて貝柱を切って、身を取り出す。
- あらかじめ作っておいた煮汁にいれ、冷蔵庫で半日〜1日漬け込む。
- (身を取り出して、生っぽかったら80℃くらいの煮汁をかけて火を通してから漬け込む。)
寿司ネタになるぐらいなので、ご飯との相性は抜群だ。
貝の出汁が染み出た煮汁だけでもご飯が食える。
でかくて美味くて安いホンビノスを煮てみませんか?