孔雀と虎と。独立記念日

インドネシア独立記念日は17日。
昨日教えてもらったとおり、MONASに来てみたら
独立記念日で大勢の人達が集まっていました。
Reyogが見られる、というだけでMONASに来てしまいましたが
それなりに広いので、耳を頼りに歩き出しました。
Reyogならば、太鼓に特徴あるガムラン
それらしい音はしないかと。

ひょと目の前を横切ったおじさんの姿勢の良さに気がついて。
よく見ると、Reyogのひとでした。
腰にぶっといベルト、頭には布をきりりと巻いたその巻き方は東ジャワ。
黒の上下は伝統芸能でよく見かける型で、極めつけはReyogのTシャツをきてる!
思い切って声をかけて会場に連れて行ってもらって、
電話番号を教えてもらって、いつか練習を見せてもらうことになりました。

ジャカルタでグループ持ってるなんて!
いい人に声をかけたし、荒っぽいけどReyogが好きなんです!
というとついて来なさい、とずんずん歩いて行って
関係者エリアに私を残してくれました。
勇気は必要!
知らないひとについていくのはコドモの頃からのなんとかです。

Reyogは写真の通り、孔雀の羽の光背を持つ虎の仮面です。
以前は本物の虎の皮を使ったと聞いています。
ジャワ虎でしょう。

今は本物を使うことはなくなったけど、孔雀はまだ本物です。
この虎のお面の上に女の子が腰掛けて踊るのをみたことがありますが
(仮面のダンサーは立って踊ってますので仮面+女の子を支える)
血湧き肉躍るというか、わあああ、て声が出てしまうほど
かっこいいのです。

これはまだ小さい物ですが、大きいものは
60kgまたはそれ以上と聞きます。
これをつけてステップを踏み、回り回って、時にはそり身になる。
もう、人間が踊ってるなんて見えないのです。

孔雀もそのまま孔雀が飾られている場合と

ビーズで表現されている場合と。


トランス状態に入って踊る様は鳥肌が経つほど野性というか、
胸ぐらを掴まれるような衝撃を受けたことがあるのですが
今回は数で勝負でした。
聞けば、明日は独立記念日の式典でインドネシア全州がパレードを行うそうです。
私が見たのは東ジャワ州ゲネプロだったのです。
そうだ、去年見に行ったものだと気がついて
各州の練習風景を見に行きました。

出演者エリアはもう言葉が全然わかりません。
飛び交う言葉は方言ですし、ジャワ位ならなんとかなるけど
スラウェシやアチェカリマンタンなど
もう何を話しているか全く理解できません。
ここがインドネシアの面白いところ!それでも一つの国だってこと。


練習風景、準備風景を見ていたら頭がクラクラしてきて。
人酔いしたかなあ。
MONASは多くの人が休日を楽しんでいて
人の多さにも暑さにもやられた感じです。
それでもここまで来てよかった。


日が落ちてもまだゲネプロは続きます。
明日本番は見ることができないからせめてこれだけでも。
インドネシアの各州が威信をかけてパレードに参加するのです。
ゲネプロはあくまでゲネプロです。
衣装もパレードに使う車の飾りもわざと簡素にしてあって
本番に勝負に出るのかなと。
去年は17日に開催されたので(月曜日かなにかで祝日になった)
衣装もパレードも豪華で、美男美女を見ることができて
(こういう時のダンサーは選ばれた美男美女がほとんどです)
目の保養をしてきました。
明日は早朝から仕事なので残念ながら
私は楽しむことができないけど、多くのインドネシアの人達が
このパレードから多様性の国、インドネシアを再認識するのかなと思います。