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it’s a small market このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2016-02-06

お世話になった方からのメッセージ…、ではなく。


社会人1年目、4GLの勉強でもしてこいと上司に言われ半年ほどOJTでお世話になった南青山は骨董通り脇の小さなソフトハウスがありました。そこで私はグループウェアの基礎を学び、それまで三次元テトリス以外では深く付き合ったことのなかったパソコンを操り、4GLという実直でとっつきやすい道具と会話する毎日を過ごしました。少数精鋭なそのソフトハウスをまとめる社長さんは温厚な方でしたが内なる強い情熱と固い意思を感じる、私より20歳ほど年上の男性です。


社長さんとの実質的なお付き合いはOJTの間だけでしたが、とあるIT業界マーケティングの集まりで20年ぶりに再びお会いすることができました。それが5年前のこと。あのOJTは今の私の礎となったと言える経験でしたから、この再会はうれしかったですねえ。


さっそくFacebookでつながっていただきました。2匹のワンコとの散歩がお好きなようでマメに投稿される写真をちょくちょく拝見していたのですが、そんな彼の日常風景に混じって体調を崩されたということも書かれており、心配をしていました。


つい先週もワンコの写真を見かけたのですが、今週、社長さんの不思議な投稿を目にし一瞬何が起きたのか理解ができませんでした。その投稿は娘さんが書かれたもので、「無事葬儀が終わりました」と書かれていました。ん?葬儀??


ご本人のパスワードを知らなければFacebookへの投稿はできないはずですから、きっとご遺志だったのだと思います。荼毘にふされた主の遺影を見つめるワンコを収めた写真とともに投稿された娘さんのメッセージに、デジタルの冷たさと人の心の暖かさが言いようのない揺らぎをもって混じり合っている時代なんだな、ということを実感した出来事でした。

2016-01-31

故障したiPhoneをスマートに交換してみた件

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年末寒くなり始めた頃からでしょうか、ぼくのiPhone 6sが突然落ちる(勝手シャットダウンする)という現象が起きていました。そここら再起動を試みると、バッテリー切れを意味する表示がされ電源につながないと起動できない状態になります。

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おかしいなバッテリーはまだあったはずだぞと思いつつも電源を差して起動してみると残量表示にはやはり余裕のある数字が。。。変だ。購入から半年も経っていないしさほどヘビーに使ってるわけでもないのでバッテリーがヘタっている可能性も考えにくいし、さて、どうしたんだろう。


で、この現象が起きるコンディションに何か共通点がないか思い起こしてみると、「寒い時」が必要条件であることに気付きました。寒い朝に上着の外ポケットにiPhoneを入れたまま最寄り駅まで歩き、駅のホームで電車を待つその時に、外気で氷のように冷たくなった愛機を取り出し使い始めます。すると、パシャッと落ちるのです。


そのような状況からソフトウェア的な障害ではなさそうだと判断し、こりゃジーニアスバー持ち込みかなあ、さて予約でも入れるべかな、とAppleのホームページへアクセスすると、普段はサポートのページなんて覗くことはまずないので見るもの全てが物珍しく、せっかくなのでオンラインで問題を報告しつつオペレーターさんと電話でお話ししてみることにしました。


サポートサイトに言われるがままにiPhoneの診断データをAppleへ送ったあとに電話を試みたところ、ほとんど待ち時間なく担当者とつながりました。症状を説明し特に寒い時に発生するようだと告げると、あっさり「新品と交換、でもよろしいですか?」とのご提案。現物を調べるのでショップへ持ち込んでくださいと言われることを覚悟していたので、少々拍子抜け。しかも、交換の手続きを聞いてみると、ヤマト運輸の宅急便で新品を届けるから故障機は配達員へ渡してくださいとのこと。ずいぶんとスマートだ。


この手配の準備のためにiPhoneを探すをオフにしたりオンラインでクレジットカードの手続きが必要だっりと若干面倒なことはありましたが、すべて電話で説明を受けながら進められたのですんなりと完了。


数日後。ヤマト運輸のお兄さんとiPhoneを交換する時は玄関先でNano SIMを差し替えるという不思議な儀式を経験し、その後、バッアップデータを復元して、はい元どおり。。。のはずだったのですが、なかなかスムーズにとはいきませんでした。

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お兄さんが持ってきてくれたのはiPhone本体のみでした。玄関先で荷箱から本体だけ取り出して、ぼくの故障機と交換。受け取り伝票だけ手渡されてお兄さんはそのまま帰って行きました。さてここからがひと苦労。


(1) iOSが古くて復元できない

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交換した新品をPCのiTunesにつなげて復元しようとしたのですが、OSを最新にしてからじゃないと復元できないよ、と叱られてしまいました。交換機にセットされていたのはiOS 9.0。バックアップしてある環境が9.2.1だったからなのでしょうか、先へ進ませてくれません。しかし、交換機のOSはみなモデルの最古バージョンのままなんですかね?


(2) WiFiがないと最新OSをダウンロードできない

WiFi接続設定も含めて元どおりにしてくれるのが「復元」という手続きのはずなんですが、その復元をするためには先にOSをアップグレードしなくてはならず、さらにそのためにはWiFi設定が必要、という残念なループをひと回りです。はいはい、やりますよ、自力で復旧すればいいのですね。


(3) 最新OSのダウンロードでエラー

これが一番困りました。iOS 9.2.1のダウンロードを始めたのですが、しばらく待たされた後に「ダウンロードはエラーで失敗」と言われて終了してしまいます。何度か試みましたが状況は変わらず、スクリーンには原因や対処について何ら書かれていないためにっちもさっちもいきません。あれこれ思いをめぐらしていると、バッテリー残量が十分でないとOSアップグレードができないという話を以前聞いたことを思い出し、充電しながら再チャレンジしたところ無事にアップグレードできました。しかしこれ、失敗の原因・解決法はエラーメッセージとともにガイドしてほしいよなあ。


ということで、ハードウェアの交換そのものはスマートだったのですがソフトウェア環境の移行は一筋縄ではいかなかったよ、というお話。スマホは難しいなあ。

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2016-01-09

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』へのネガティブコメントについて

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興行収入もさることながら、世紀を超えてこれほどまでに注目され話題となっている映画シリーズが歴史上あっただろうか、というくらい『スター・ウォーズ』は偉大な存在だと思っています。個人的にも大好きな映画です。その最新作である『フォースの覚醒』は公開直後から賛否両論渦巻いていていましたが、仕事としてあるいは本格的に論評している人を除けば、ぼくを含む大半の観客による映画の評価なんて究極的には好みの問題と言えなくもないので、ネガティブコメントを述べる方は事前にスター・ウォーズとの関わりについて表明しておくとポジティブ派とも話が噛み合うのではないかしら。


たとえば、

  1. 初見だったのか(=前提知識や思い入れはナシ)
  2. 見たことはあったのか(=前提知識はあったり薄かったり。思い入れはナシ)
  3. ファンだったのか(=自分なりの勝手な「期待」を持っていた)

くらいは明らかにしておくとか。ちなみにぼくはスター・ウォーズのプチファンですが、『フォースの覚醒』はちょっと残念な作品でした。


===以後、ネタバレです===


「初見の人にはつらい内容である」という意見はある程度市民権を得ているようですが、単純なSFアクションものという観点からであれば映像クオリティーは一流であり、酷評されるような映画ではないと思います。音楽は本当にすばらしいですし新旧の役者たちも最高な演技を披露してくれましたし、よくできた映画と言っていいでしょう。


「過去作品を見たことはあるけどとりたてたファンというほどでもない」という方々が、もしかするとこの作品を最悪と感じた人がもっとも多いセグメントかもしれません。「ダースベイダーって、どうしてダークサイドへ落ちたんだっけ?」という人からすると、前作までのストーリーの記憶がルークの居場所を指す地図のように不完全なため登場人物の関係に付いていけそうで付いていけず、作品を通じてフラストレーションを持ち続けてしまったという可能性はあります。

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さて。プチファンを自認するぼくが、自分なりの勝手な期待を持って臨んだ『フォースの覚醒』を残念に思った理由は、「これは物語ではない」という一点につきます。ここについては、いちるさんが小鳥ピヨピヨでスター・ウォーズの物語性(神話性)について書かれており、ひとつの視点としてとても参考になります → 『現代の神話としてのスター・ウォーズ


スター・ウォーズが他の映画と違うとぼくが勝手に考えている要素は、「あくまで登場人物に焦点」をあて「銀河宇宙という壮大な時空を超えて展開」していく「ストーリーテリング」のダイナミックさです。愛と憎悪、善と悪、敵と味方、親子の絆と自立、などといった人の内面で対立するものについて、 偏らず流さずじっくりと描き、その深遠さや複雑さ不条理さを象徴するものとして宇宙と戦争という舞台を置いたのがスター・ウォーズという名の交響曲であり、そういう期待を勝手に持って、『フォースの覚醒』を見ていました。


そんな気持ちでこの作品に対面すると、すべての表現が中途半端であらゆる場面の進行がイージーに感じてしまうのです。過去作品へのリスペクトも含め個々のパーツの細部へのこだわりは並々ならぬものを感じますが、物語としては薄くて軽い。カイロとその親との確執が描かれてないとか(たとえそれが次作以降でルークとの関係も含めて語られるとしても)、カイロが信じられないくらい強くないとか(たとえそれが次作以降での彼の成長話(?)への伏線だったとしても)、レイのフォースがいきなり全開すぎるとか(たとえそれが彼女はアナキン以上のフォースの持ち主であるという設定が隠されていたとしても)、フィンはなぜ脱走兵という特別な存在になりえしかもジェダイの武器をいきなり操れたのかとか(たとえ彼もまた選ばれし者だったということが後から明かされるにしても)、などなど、他にも…。


ハン・ソロやレイア・オーガナら三十余年ぶりのご本人登場はファンとして狂喜必至だし、ピーター・メイヒュー(チューバッカ)やアンソニー・ダニエルス(C-3PO )が現役で演じていることに驚きを感じ、ケニー・ベイカーが「R2-D2 Consultant 」としてクレジットされてるけど一体何をしてたんだろうとか、旧作のファンにはたまらないシーンや要素は盛りだくさんなのですが、物語として、たとえばカイロという媒介を通した「その後(エピソード6後)のハンとレイア」、「彼自身の生い立ち」、そして「ルークとの関係」といったあたりの相関をもう少しにじませてほしかった。すべてを今回で語り尽くす必要はないけれどあまりに飛ばしすぎ。これらが抜けているせいでハンやルークの悲運さに気持ちが入っていかないしレイアの苦悩も表面的に感じられレイの希望にも寄り添うことができない。ルークという偉大な人物が最後の最後まで出てこなかったのも、スター・ウォーズという物語の中においてひとつのエピソードとして成立させるためにはあまりにも謎のままにすぎました。


それら「パズルの欠けたピース」は次作以降で徐々に明らかにしていくつもりなのかもしれませんが、謎として残していいところと進行する「物語」の要素として最低限必要なプロットのバランスが悪いよなあ、というのが率直な感想です。行間が多すぎて、広すぎて、ファンがそれぞれの妄想を膨らますには最高の素材かもしれないけれど、それって、ストーリーテリングじゃなくてエンターテイメントだよなあ、と。新三部作でどういう世界観が描かれ、どういう物語が語られていくのかを勝手にわくわく期待して待っていた自分としては、ファンを楽しませることを第一に考えたある意味ディズニーっぽさが出たとも言える本作品は、残念ですがどうもなじめませんでした。ファンと同じ目線で楽しめる映画を作りたいという想い自体はひとつの方向性としてもちろんアリなのですが、ぼくは、パズルのピースを埋めていく「イベントの集合」よりも、一見ばらばらな長い糸(=登場人物自身の内面であったり運命であったり)が徐々に紡がれていく「物語の絡み合い」がスター・ウォーズの魅力だと勝手に思っています。

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以上、評論ではなく、感想でした。


さて、ネガティブなコメントばかりだとよろしくないので、最後にひとつ、ポジティブな感想を…


レイを演じたデイジー・リドリーはとんでもなくすばらしかった!! 最高に輝いてました。