左巻健男です。
『楽しい理科授業』誌3月号が送られてきました。
そこの後記に廃刊のお知らせがありました。
ぼくも25年間くらい書いてきた、ときには連載も、という雑誌です。
出版業界は厳しいです。本も雑誌も厳しいです。
教育雑誌も例外ではなく非常に厳しいと思います。たとえば小学館の
『小一〜小六教育技術』誌はH22年度から年12回から7回になります。
教育技術誌の取材を受けたとき、編集者から最盛期からかなり部数が
減ったという話を聞きました。それでも一番部数が多い教育雑誌だと思
います。
減ったとはいえ『教育技術』誌は、各学年数万部はあります。
理科教育の雑誌は、教育技術誌よりずっと低い部数です。赤字状態で
発行しているものが多いと思います。それでも雑誌のまわりで黒字にな
れば出すメリットがあります。メリットがなければ休刊廃刊になるでし
ょう。
理科授業の参考にという点でいえば、もう雑誌の時代ではないでしょ
う。単行本でまとまったもののほうが使いやすいし、ネットにもいろい
ろ参考になるものがあります。
若い教員が急激に増えているのに、教育雑誌の読者は減っていって
いるようです。
ぼくも友人たちと、ネットにあるようなものより質が高い使いやすい
理科授業マニュアルを目指して小学校・中学校理科授業本をつくって
います。
すでに、小3〜6の『最新小○理科授業マニュアル』(学年別 学研)
を出し、この3月には『最新中○理科授業マニュアル』(学年別 学研)
を出します。
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『最新小3理科授業完全マニュアル』編・著: 左巻健男 ,青野裕幸
新学習指導要領に対応 2009年度から実質施行される新指導要領下で、
本質をつきなおかつ子どもを惹き付ける小学3年生理科授業のやり方を
親切に解説。子どもに配布するプリントをもとに図示しているので、
一目でよくわかる。実際にプリントアウトして使えるためのCD付き。
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すると、理科教育雑誌は、存在意義が厳しくなっていると思います。
それでぼくはこんな時代に理科の雑誌を出すとしたら今までの理科教
育の雑誌とはコンセプトが違うものをと、RikaTan(理科の探検)誌
(文一総合出版)をつくっています。 http://rikatan.com/
『RikaTan(理科の探検)』誌は、幸いじわじわと部数を伸ばして
います。今後とも皆さんのご支援をお願いいたします。
明治図書本社で樋口さんと話をしたことがありますが、「明治図書の
教育書で一番売れないのが理科」と言っていたのが印象に残っています。
明治図書から出した本の打合せのときだったと思います。
左巻健男『理科の基礎・基本おもしろ授業入門』 明治図書出版、2002年
左巻健男編著『理科がもっと面白くなる科学小話Q&A 100 小学校 中学年編』
左巻健男編著『理科がもっと面白くなる科学小話Q&A 100 小学校 高学年編』
左巻健男編著『理科がもっと面白くなる科学小話Q&A 100 中学校 1分野編』
左巻健男編著『理科がもっと面白くなる科学小話Q&A 100 中学校 2分野編』
明治図書出版、2002年
これらは少なくても2刷りにはなりましたし、3,4刷りになっているもの
もありますから明治図書の理科教育本の中では売れているほうだと思います。