ひと目会ったその日から恋の花咲くこともある!辻三蔵の「ウィークエンダー弥生賞(中山日曜11R)最終決断!
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 「東京の坂を馬なりで駆け上がる馬は強くなる」と河内調教師が話したことがある。その言葉から言えば、ココナッツパンチの資質は新馬戦(東京芝1600m)に集約されている。上がり3F33秒4は同週の芝コースで最速タイム。前週の共同通信杯を勝ったフサイチホウオーの上がりが34秒2。ペースの違いはあれ、東京新聞杯スズカフェニックスエアシェイディがマークした上がりが33秒3だった。デビュー戦でいきなり古馬重賞級の末脚を披露した。しかも逆手前(右手前)のまま、走り切ったようにまだ余力があった。東京で楽々3F33秒台を出す脚力があれば、中山の急坂は難なくこなせる。

 パドックでは馬っ気を出して、返し馬でも鞍上を振り落としたように気性はまだ子供。しかし、実戦では大人びたレース運び。スタートを決めて好位の内で折り合いをつけると、直線では馬群を割って抜け出してきた。勝ち時計の1分35秒6は同日の3歳500万より0秒2速い。除外で2週開いた前走はテンションが上がらないように余裕を持たせた仕上がり。それで楽勝するのだから能力は底知れない。
 僚馬との使い分けで新馬戦は芝1600mになったが、元々は1週目の芝1800m(除外)を予定していた。芝2000mに距離は延びるが、一介のマイラーではない。
 大久保洋師も「体型はマイラータイプだが、今の競馬はスピードがないと、勝てない。折り合いはつくし、血統的にも距離は全く心配していない」と一笑に付した。
 父マンハッタンカフェ、母ココパシオンは仏G3の勝ち馬で、全妹にオークス3着馬リトルオードリーがいる良血。昨年春、『赤本』で取材したときからクラシックを見据えていた。
 今週の追い切りでは坂路記者席が久しぶりに興奮に包まれた。「同じぐらい動く馬」(大久保洋師)として併せたジェイウォーク(古馬1600万)を子供扱い。しかも時計を見れば、馬なりで1F11秒6。凄い追い切りを目にした興奮に記者席がどよめいた。
 エルコンドルパサーグラスワンダーシンボリクリスエスマンハッタンカフェ。名馬の追い切りには記者席の雰囲気を変える威圧感があった。1勝馬ながら、名馬になるオーラを秘めている。
 「初めての中山で前走のようにパドックでテンションが上がるかもしれないが、レースでは全く関係ない。何より、レースセンスの良さには鞍上(吉田豊)が一番、自信を持っている。重賞でメンバーも揃ったが、いきなり勝負になる」と師は力強い言葉で締め括った。 
 アドマイヤオーラは平坦の京都コース(シンザン記念)で1分35秒1→上がり3F33秒3を記録した。一方、ココナッツパンチはタフな東京で1分35秒6→3F33秒4を出した。重賞と新馬戦の違いはあるが、時計、レース内容は互角といっていい。坂を登ってからが本当の勝負だ。
 最初に追い切りを見たときから惚れ込んだココナッツパンチ。その素質は想像を遥かに超えた。ひと目会ったその日から恋の花咲くこともある。パンチDE勝負!

弥生賞予想]
ココナッツパンチ
アドマイヤオーラ
タスカータソルテ
ドリームジャーニー
メイショウレガーロ
△マンハッタンバー

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