『國敗れて マッカーサー』

西鋭夫 著
中公文庫
ISBN4-12-204556-8
マッカーサーによる日本占領について煽情的に語った本。
主張としては要するに、占領軍が押し付けた平和憲法等の策略によって日本人は腑抜けになった、というもの。
これだけ大部の本で、論証もなく煽りばかりというのは、疲れるし、ちょっとどこまで信用して良いか分からないので、私としては本書は薦めかねる。
しかしこういう主張は、それ自体は保守反動といって良いのだろうが、マッカーサーによって日本変革が行われたのだということは、社会変革がこのように可能である、という点で、保守思想と親和的でないような気がするが、どうなのだろう。
ちなみに、メモしておくようなことは余りなかったが、マッカーサーがマックアーサー(MacArthur)だというのは、気付かなかった。