日本原子力研究開発機構

https://www.jaea.go.jp/02/press2017/p17060701/

平成29年6月7日
国立研究開発法人
日本原子力研究開発機構
大洗研究開発センター
原子力機構大洗研究開発センター燃料研究棟における汚染について
平成29年6月6日(火)に発生した燃料研究棟(PFRF)における汚染について、同日プレス発表後の状況を以下のとおり報告します。

1 施設の対応状況 当該貯蔵容器は、現在、蓋がされており、容器が置かれたフードのシャッターも閉鎖した状態にある。フードの状況は監視カメラで常時監視するとともに、排気ダストモニタ及びモニタリングポストによる24時間連続測定を行っており、核燃料物質の新たな飛散等異常のないこと、外部への影響がないことを確認している。
現在、立入制限区域に設定した燃料研究棟108号室の汚染状況を確認している。今後、本事象の汚染状況を踏まえ、除染、フード内の核燃料物質の片付けを実施するとともに原因調査を進める。
2 作業者への対応状況 核燃料サイクル工学研究所において、作業員全員に対し、肺モニタにより測定を行った結果、Pu-239とAm-241について、最大でそれぞれ2.2×104Bq及び2.2×102Bqが確認された。
高度被ばく医療支援センターである国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所の支援を受け、産業医の判断のもと、体内からの放射性物質の排泄を促進し内部被ばく線量の低減を目的にキレート剤(Ca-DTPA)を投与した。作業員5名は、本日(6/7)、放射線医学総合研究所に搬送し、原子力機構は、放射線医学総合研究所と協力して調査を行う。なお、内部被ばく線量は、作業員の便・尿を採取し、その中に含まれるPu、Am等の分析を行うことにより確定する予定である。

自動運転時代

http://nkbp.jp/2rrMCdz


自動運転時代を迎えるに当たり、自動車業界が「車載Ethernet」の採用に舵を
切っています。Ethernetはこれまで、オフィスや家庭の通信機器やパソコンなどを
接続するネットワークで利用されてきました。今後は、自動車内のECUや電装品
同士をつなぐ車載LANにEthernetが広がっていきます。

自動運転では、「走る」「曲がる」「止まる」といった「制御系」、ADASなどの
「安全系」、シートやパワーウインドーなどの「ボディー系」、カーナビや
リアシート用ディスプレーなどの「情報系」といった系統(ドメイン)をまたぐ
かたちでの協調制御が必要になります。すると、バックボーンなどで扱うデータ量が
増える。そこで出番となるのが、100Mビット/秒、1Gビット/秒、10Gビット/秒と
高速な車載Ethernetです。車載Ethernetであれば、ケーブル数を抑制しながら、
高速なデータ伝送が可能です。ケーブルが少なければ、設置空間や重量の面でも
有利になります。

加えて、Ethernetを用いれば、車載ネットワークの構成を簡素にできる利点が
あります。現在の車載LANでは、CAN(Controller Area Network)や
LIN(Local Interconnect Network)に複数のECUを接続し、それらのネットワークを
ゲートウエイで次々につないでいくため、機能を追加するたびにネットワークが
複雑化しやすい。その結果、開発工数が増えてしまい、コスト増大につながります。
Ethernetを使うと車載LANをよりシンプルに構成でき、後継機種の開発や設計の
使い回しが容易になるので、コストを下げやすくなるのです。

車載ネットワークをEthernetで構成すれば、IPベースでデータをやり取り
できます。すると、外部ネットワーク、すなわちクラウド側との連携がより
容易になります。

このように、自動運転時代に適した車載Ethernetですが、Ethernetを車載LANに
広く活用するには、通信のリアルタイム性やフェイルセーフの確保など自動車
ならではの要求を満たす技術を盛り込む必要があります。その技術開発や、仕様を
策定する動きが進んでいます。加えて、クラウド側との連携が加速するため、
セキュリティー対策も入念に講じる必要があります。

そこで本イベントでは、この車載Ethernetを中心に、次世代の車載ネットワークの
動向や、セキュリティー対策、クラウド連携に関する話題をピックアップします。
大手自動車メーカーや車載部品メーカーをはじめ、国内外から第一線で活躍する
講師を招聘して講演していただきます。