『WORKSHIFT』

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

キケロの言葉、「世界で最も強い満足感をもたらす経験とは、地球上のあらゆる題材について、自分自身に向かって語るのと同じくらい自由に話せる相手をもつことである」


これが本当に大事だなーと思う今日この頃です。


ワークシフトで最も重要に感じたのは働き方そのものもそうだが、人生で生きる上での自己メンテナンス。いかに精神が壊れないで生き続けられるか。幸せと呼べる状態を作り続けるか。自分にとって一番重要なこととは何かをきちんと意識しておくことに尽きると思う。

5つのトレンド
●テクノロジーの発展
グローバル化
●人口構成の変化と長寿化
●個人、家族、社会の変化
●エネルギーと環境問題

そして一番のことは、とても現実感のある話で大きな流れの変化とまでは感じないまでも、たぶん遠くからみたら変化の地点にいるのかもしれないと思えたこと。世界が均質化されていくということ。グローバル化というのは、これからが本当のグローバル化された世界なのかもしれない。

意外に面白かったのは人口知能アシスタントとが普及するのではないか?という指摘。今でこそ、Siriの登場によりようやく具体的な可能性や、将来性こそ見えたものの、15年程度でたどり着けるか…笑。描かれているテクノロジーに関しては多少の飛躍はあるものの、全ては今でも基礎は存在するし、立体映像はともかく他のものに関してはほぼ今ある技術で既に行われいること。Twitterでキュレーターと呼ばれる存在がいるように、ありとあらゆる情報がデジタル化されてしまう世界では、その埋もれていく情報を選択するコストというのは非常に大きな負担であり、それをどうやっていくかに対する答えが人口知能アシスタントである。人口知能アシスタントの技術はまだ10年やそこらで、みんながイメージするレベルでの完成度にはならないと思うけども、可能性がみえているという点は見逃すべきじゃないと思う。まぁ対話型が実用的かはともかく…。


今の若い人がお金を使わないのは本当。彼らは社会に成長がないのを知っているからか、堅実に生きることをモットーとしているように思える。大量消費型のライフスタイルは改められるべきだと思うし、地球レベルで考えると、今後絶対に脱却しなければならない。お金は人間の欲求の下部に属するもの。先進国に生きているならば、それは本来実感できているはず、安全が保証されているはずなのに。それでもお金に対する不安こそは先進国でも消えないものだし、むしろこの本で描かれる未来像ならば、より厳しい競争、それこそ全世界の人が競争相手となってしまう世界では大変なのは間違いない。物質主義からの脱却はシェアによって成し遂げられるというのは同意。前に、結構なお金を使って自宅にシアタールームを用意するよりも、毎回映画館で観る方が、長期的に観てもお金がかからないはずだという指摘をみたときから、所有の概念はデジタル化されていく今後の社会ではより薄れていくものだと感じた。まぁそれでも自分の都合で観れるホームシアターの魅力は変わらないじゃないか!なんてことは思ってたりするけど笑。うーん、消費型の生活に慣れすぎると結構難しいよね。物質的により上へ上へという欲求には限りが無いし。

デジタルでは得られないものを売る - ADAと電脳
結構前にも書いたけど、ビジネス的にはこっちだよね。

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まぁ総括的な内容としては主体的に選択の選択のできない人間は死んじゃうよって話。