高齢社会の成長産業

NTT労組機関誌『あけぼの』2009年3月号

<経済・産業> 高齢社会の成長産業

昨年秋に封切られて以来、静かで深い感動を呼んできた話題作『おくりびと』(滝田洋二郎監督)が、第81回アカデミー賞で日本作品として初の外国語映画賞を受賞した。まさに快挙である。低予算でも立派なメッセージを伝えられる日本映画の水準を世界に知らしめてくれたことに拍手。そして、世界大恐慌の嵐の中で打ちひしがれているわれわれに、元気の出る話題を提供してくれたことにも、再度大きな拍手を送りたい。
ケインズ日く、「長期趨勢的には、われわれはみな死んでいる」と。けだし、名言である。限りある生を生きているわれわれには、遅かれ早かれ、愛する人々との別れの時がやってくる。切なく、やるせなく、哀しい瞬間である。けれども、それはあの世に旅立つ者をめぐる「人間の絆」を、残された者たちに改めて再確認させてくれる大切な時でもある。

全文はここから →潮流(経済)(2009年3月).pdf 直