月に繭 地には果実〈上〉 (幻冬舎文庫)

月に繭 地には果実〈上〉 (幻冬舎文庫)

月に繭 地には果実〈中〉 (幻冬舎文庫)
月に繭 地には果実〈下〉 (幻冬舎文庫)


読了。


∀にはまりまくり。


亡国のイージス』『終戦のローレライ』の福井晴敏が描く、もう一つのターンAガンダム


上巻の解説によると、TV版と平行していたそうで、後半は福井氏のオリジナル・ストーリーです。


福井氏の筆力で、描かれたらそりゃすごい話になるでしょ!?と思っていたら、期待にたがわない作品に仕上がっております。



ユニヴァァァァアアアアス(▼Д▼)



最初まではTV版にある話を時期や設定を変えて構成していた感じだったんですが、下巻くらいから圧倒的な「福井ザ・ワールド」


ディアナはTVほど高潔でないし、キエルはTVほど出来だ人物として描かれていないし、ハリーはTVより冷徹。御大将も小さい。


ロランはあんまり変わってませんでしたが。


「小説」という表現方法を存分に生かして、キャラクターの独白や回想によって内面を描写し、キャラクターの心理を構築することを通して、キャラクターを深く作り込んでいく。


そうして作り込んだキャラクターを物語の推移と絡めていく筆力と構成力にはよくよく驚かされました。


世界観も「ガンダム」に対する深い造詣を内容で、∀ガンダムパラレルワールドとして際立ちすぎている、という印象を持ちました。


福井氏の小説の中で繰り返し問われる「戦争」と「平和」について、∀ガンダムに託して繰り返し述べた、といえるでしょう。


TV版を見た人は、こういうラストや∀ガンダムの位置づけ、キャラクターの作り込みに対して賛否両論なんじゃないでしょうか。


僕は、際立ちすぎていると書いたように、TV版を見たあとでは若干違和感を覚えましたが、∀ガンダムのふたつ目の物語としてはとても面白かった。


またキャラクターを福井氏なりに作り込んでくれることで、TV版をもっと深くみることができるだろうと思いました。ディアナ・ソレルについては特に。


なんにせよ、いろんな意味で面白い小説でした。読んでより∀と戦争と平和に対する理解が深まりました。


この本を貸してくれたKくんありがとう。本はきれいなままですので、ご安心を。

西尾維新クロニクル

西尾維新クロニクル

オーイエス!待ってました!!いーたん!!!


最高のファンサービスたるべき本でござるな。あとでもっとじっくり読むこととしよう。


それにしてもクイズ難しすぎる!!わかんね!