斬撃のレギンレイヴ クリア 過去10年で最もよいゲームかも
ラストとラスト手前の2つの面を意図せずイージーでクリアしてしまったが、まぁいいか。いくらでもやり直せるが、イージーで何回かゲームオーバーになってやり直してのぎりぎりだったのでノーマルで勝てる気がしない。
イージーでも死にまくるこの難易度。どう考えてもイージーではないな。アクションが苦手な人は完全無視かも。まぁこつこつ貯めれば強力な武器が手に入るので(一応結晶の種類があるのでシナリオの進み具合による制限はあるが)RPGのように稼ぐということが苦でないのならいいのかも。
ただ、そんなに稼ぎがつらいわけではなく、2つくらいマップクリアすれば大量にたまっているはず。この取水の結晶を稼ぐならここ、とか簡単に倒せる敵がいる場所はこことか自分なりの稼ぎポイントをおぼえておくといいかも。相性のよいマップとかは必ずある。
見えているだけでも作れていない強力な武器がある。最強の武器がフレイがミストルティンだったが、もっと強いのをゲットすれば簡単に倒せるのだろうか。まぁミストルティンは射程が長剣の癖に35mと異様に長いのですごく使いやすい。また、盾が装備できるのでやっぱりガードは便利。
フレイヤは力を奪う魔剣Lv1。打たれ弱いしかなり見劣りするなぁ。杖装備してるとガードが出来ないのでそれがきついのかも。タイマンならムスペルでも氷弾でさくっと倒せるんだけれども、たくさん現れるときつすぎる。
ラスボスは予想通りあのひと。まぁ元ネタが北欧神話なんで予想したシナリオだと思う。ただ、こまかいところは脚色しているけど、いいんじゃないかな。
以下長文
ムービーについて
ムービーはそれ自体で全てを語るというよりはキャラクターの個性をつけるだけに徹していたのが好感触。戦いの具体的な話等はすべてゲーム中に音声で語られる。字幕が無かったのもかなりよかった。字幕つきだと字幕を先に呼んでしまって、音声はききたいけど、スキップもさせたいというジレンマに悩まされてしまうから。
他社がこういうの作るとムービーで戦闘開始直前まで解説してしまっていきなり戦闘状態からスタートとかになりそうな気がする。この作品のいいところはちゃんと遠くからどでかい巨人がやってくるというシーンをゲーム中で再現しているところ。もちろん圧倒的な射程を誇る魔法や弓で先制攻撃してもよいというタイミングが用意されているという意味もあって面白い。
クリア時間とボリューム
クリアまでの所要時間は35時間。結果ドラクエ9より長かったというオチが。これくらいのプレイ時間のRPGだとFF3やFF4くらいかな。しかもクリア後がひたすら長い(武器は300種類あるが、クリア時にはその1/3くらいしかない)上にオンラインつき(オフラインとデータは共用されず)ということでボリュームがすごくあるようだ。このへんもドラクエ9くらい。
ただし、基本面クリア型ということで1つ1つの面自体はおおむね10分から15分程度で終わるようになっているのが非常によろしい。おかげでついつい「あともうひとつ、あともうひとつ」、「この武器が作れるまで」…とだらだらプレイしてしまってやめ時が難しい。
35時間でクリア時の達成度15%ということでボリュームはお察しください。
巨大な敵をリモコン操作で吹き飛ばす…その爽快感!
人を選ぶ?大味?とんでもないです
環境や好みに左右されると思う。
とにかく楽しい
操作方法
モーションプラスを装着前と装着後とで評価が大きく変わるのもめずらしいかも。モーションプラスが無い場合はやはりきつい。
モーションプラスがあると10点満点中10点だが、モーションプラスが無いと6,7点しかとれないとしても納得はする。モーションプラスが無いと特に剣、大剣、槌といった武器が絶望的。逆にあるとこれらがぐっと使いやすくなる。
また、言われているようにダッシュが使いにくい。頭をかこうとしてダッシュしたり逆方向に移動したりする場合も多く、巨人が振りかぶってるのを目で見て回避しようとして発動せずというのが非常に多かった。まぁ、それがいいんだけれども。なんで普通に走ったり長剣+盾に持ち替えてガードしたりすることも増えていったかな。
とにかくマップが広いので高速移動する手段がほしかったかも。ダッシュを通常移動の代わりに使うってのはちょっと失敗だったかも。
あと、勘違いしている人がいるかもしれませんが、大味なゲームじゃないです。
ジャンル
一応アクションゲームとなっているが、敵を倒して手に入る結晶を使って防具強化(つまりHP上昇)や武器を生成できるので個人的にはARPGといってもいいくらいだと思う。サガの人間やウルティマ3だって金で成長させていたし。
シナリオ
ぜんぜん期待していなかったが、話が意外と面白くてわろた。
よくある、キャラクター達の過去にーとか心の闇がーとか中二病的な変化球は無く、直球勝負。キャラクター達の生い立ちとかそんな話は一切登場せず。今見えているものが全て。
こういう直球なシナリオっていいね。昔はこんなシナリオばかりだったのに。少年漫画にしても最近は変化球ばかりでつまらないな。やはり直球があってこそ変化球も活きるのだと思う。たまに色物を食すのはおいしいが、それを主食とするのは無理がある。
最近のジャンプで言えばワンピースが海賊団がばらばらに飛ばされてから久々に直球に戻ったかなという感じ。面白いのは先が読めても面白いと思うんだわ。
変化球が楽しめるという人は直球の楽しさやお約束も知っているという前提になっているんで敷居は高いんだよね。
ゲーム中で絶望感をずっと出せていたのはよかったと思う。最初はその圧倒的な大きさにびっくり、その後圧倒的な数にびっくり、圧倒的な強さをもつボスキャラたちにびっくりと。ラスト近くはちょっと行き過ぎた感じもあってマヒしてくるが、いきすぎは北欧神話なので仕方が無い(笑
そしてそれを表現するのがムービー部分ではなく、ゲーム中であるということ。他のキャラクター達と歩きながら話をしていったりとかそういう感じで。もちろんその間キャラクターの動きに制限がつくわけではないので、話を聞きながら敵陣に一人で突っ込んでもよいし、人間と手を合わせて戦ってもよいのも自由。人間とてお合わせるほうがはるかに楽ではあるけどね。
面クリア型ということで話は一本道なのにプレイそのものは自由すぎる。すばらしい。
声に集中するということで、声優が大事なわけですが異様に豪華だったりします。ムービー以外の音声量がめちゃくちゃ多いかと。
数対数の大きな戦いもいろいろとあって、やっていると映画版の指輪物語(ロードオブザリング)の世界に降り立った感覚が非常にします。ソロで戦うときの心細さの演出とかすげーうまいです。
まずは15面くらいまでやって見ましょう。すぐに終わる面ばかりなのでここくらいまでならゲームオーバーもほとんど無くさくさく進みます。このあたりから話が面白くなっていくのがわかるはずです。
続編での改善希望
手放しでいい作品だとは思うが、もうちょっと改良を加えるだけでかなりよくなると思う点をあげてみる。おいらが開発者ならこうしただろうという感じで。
まずはダッシュ。ダッシュしたい方向に振るのではなく、レバーを入れて振るとそちらへダッシュするとかレバーを入れながらボタンを押すとダッシュという風にすると誤爆はなくなるかなと。レバーを入れていない場合ふってもダッシュなしなら頭をかいたり、床においたりするときにダッシュしてしまうということもなくなると思うし。ただし、簡単に回避できるとあの攻撃がくるのがわかっていても避けられないある意味面白いジレンマが減ると思うので更なる調整は必要だと思うが。
続いて弓。ひくという操作は面白いのだが、いまだにまともに操作が出来ない。理由はキャラクターを中心に拡大すること。つまり、攻撃する前にキャラクターの正面に敵を捕らえてから弓を引かないといけない。また、判定がおかしいのか周辺部に行くほどまともに弓が動かなくなる。これらはポインタを中心に拡大することで大幅に改善されると思う。結局あまりにダメ武器だったので使わなければならない場面以外で弓を使わなかったかな。やればやるほど使いにくさばかりが目立った。フレイヤの弓はマルチロック式でひく動作もほとんど無いので大丈夫だけれども。
そして槍。射程が長いので複数の対象をするのは苦手といいつつ、非常に使い勝手のよい性能をほこるが、リモコンだと前に突き出すという動作のおかげでポインタがずれる。しかも疲れやすい。こいつは威力を下げるとか、攻撃するまでに時間をもうすこしとるなど調整してポインタ+ボタンだけでよかったのではないかな。フレイは魔法が無いので杖系の操作に近い操作方法を用意するという意味でありだと思う。かわりにフレイヤは魔法をしっかりいれてMP消費する槍はなしで。MP消費するのは杖系にして、現行の槍と同様の操作を雷系の杖ということにすればよいかと。もしくは、ボタンを押したときに攻撃ポインタがそこに固定されて後はどの方向を向いて前に突き出してもいいようにするとか。
ジャンプは常に必要というわけではないが、ひっかかると気分が悪いのといつもボタン間違えるのでこれこそヌンチャクを振る動作でいいんじゃないかな。
無敵時間が短い気がする。吹っ飛ばされてまたやられてという感じになりやすかったかな。
最後に高速移動。移動に時間がかかるため、ダッシュを連続してすることになる。そうなると誤爆が厳しいことやダッシュの使いにくさもあって最悪な結果に。ここは神様なんだから高速移動を取り入れてよかったんじゃないかな。ただし、デメリットが無いとつらいので、高速移動中はダメージを食らうと2倍食らうとかダッシュに使えないように発動するまでため時間がかかるとか、高速移動した時間に比例して攻撃が出来なくなる時間があるとかマナ結晶消費するとかいろいろとやり方はあると思う。
あとゲーム以外だとメニュー周りとかその辺のUIが弱い。かなり改良の余地あり。
ゲーム開発者ではない何も知らない一般人の視点なので細かいところはあまり突っ込まないで。でもこれらの欠点が気にならないくらいすごいんで。
続編への要望
もし続編があるのなら両手武器と片手武器という方法で分けて盾を長剣とセットではなくひとつの装備として用意してくれるとありがたいかも。ガードできなくてもダメージが多少減少するとか、炎に強いとか、吹っ飛ばされにくいとか自分で選択していろいろとカスタマイズが出来るし。フレイヤ系キャラならMPがあるうちはMP消費することによってガードできなくてもダメージ軽減能力あるとか。
サブ的に使える装備があるとたとえばMPの消費を抑える盾とかアクセサリとかHPやMPが自然回復するものとかそういうのも可能になりますよね。ちょっとしたものでだいぶいろんな味付けが出来ると思います。
もうこうなるとARPGといっていいくらいかなと。HPの上昇は経験値で増えていくようにしてもよかったかもしれませんね。そうすればCRPGと名乗れるでしょう。もちろんマナでの上昇もできるようにして。
あとは槍を突き刺すだけでなく、ダメージすずめの涙でいいのでなぎはらいがしたかったかな。足払い的に敵を転ばせたりひるませれるように。つまりは強攻撃のように。
5段階評価
以下いつもの5段階評価。
評価 | |
---|---|
システム | ★★★★★ |
シナリオ | ★★★★★ |
サウンド | ★★★★★ |
グラフィック | ★★★★★ |
総合評価 | ★★★★★ |
期待していなかったシナリオとシステム、そして音楽などすべてが高品質。細かい粗は多いが、そんなのは気にならない圧倒的な出来。
本体が出てからしばらくたって登場したという点で、N64のゼルダの伝説時のオカリナに相当すると思う。フレームレートの低下とか粗が多いけど、圧倒的なゲームの出来という点で非常に似ている。積み上げていくと100点満点中100点はいけるけど、減点法だとあんまりよい点数が出せないという言い方は非常に納得できる。
将来のRPGの姿を見た・・・かもしれない。任天堂販売ではあるが、任天堂本体が直接的に開発をしてないということで、サードもまだまだいけるんじゃないかという希望の光が見えたかな。逆に任天堂はこの作品を自社で生み出せなかったことに悔しがっているかもしれない。それほど圧倒的で任天堂のソフトを超えたといってもよい作品。
Wiiどころか現行の携帯ゲーム機であり、メインプラットフォームのDS含めても下手すりゃ最も優れた作品かなと。時のオカリナと比べている時点でお察しくだされ。以前過去5年で最も優れたゲームかもといったけど、過去10年で考えても思い当たるものが少ないんで過去10年で最もよい作品といっても過言ではないかな。この10年でこういったアクション系で画期的だったのはPSOくらい?
Wiiもってるならぜひモーションプラスと一緒に購入するべき。モーションプラス同梱版のみとかやってもよかったと思うくらいの圧倒的なものなんでなしではオススメできないです。