知人の宍倉佐敏氏が7月に上梓した『必携古典籍古文書料紙事典』(八木書店、2011年7月25日、定価10,000円+税)が3ヶ月も経たないのにたちまち増刷になった。こんなにも高価な書物がこんなに短期間に増刷になるとは、さすがの装丁力!? いや失礼、宍倉先生のたゆまぬ努力と知識の集積のたまものです。版元でさえも想定外の嬉しい誤算だったのではないだろうか。そんな勢いに乗って、10月には神保町で刊行記念講演会が開催されることになった。

http://tokyodoshoten.co.jp/blog/?cat=3

・『必携古典籍古文書料紙事典』刊行記念講演』
 ──文字を記し、古くから伝わる和紙」──
・講師………宍倉佐敏
・日時………10月15日(土)
      開場14時30分、開演15時〜17時
・会場………東京堂書店神田神保町書店6階
・入場料……無料(先着80名)
・予約申込…八木書店出版部(電話は平日9時〜17時)
      Tel.03-3291-2969/Fax.03-3291-6300
      Email:edit@books-yagi.co.jp
(件名「料紙事典刊行イベント」と明記し、お名前、住所、電話番号、参加人数をおしらせください。)



宍倉佐敏『必携古典籍古文書料紙事典』(八木書店、2011年7月25日、定価10,000円+税)
詳しい内容は、
http://www.books-yagi.co.jp (人文書出版)
をご覧ください。



百万塔陀羅尼(八木書店蔵)



『紙漉き重宝記』

吉祥寺の某古書店で、ビニ本(?)の「中身の確認をしたいんですが……」とお願いしたが、店主に「帰れ」とイワンばかりに苦虫を潰したような顔で手で合図され、中身の確認は出来なかった。が、神保町・某古書店のSM雑誌などが一杯に詰め込まれた二階のレジ脇に、まだ値付け前のビニール袋で梱包されていない本を見つけ、パラパラとめくってみると春日章の名前が出てきた。こうしてやっと出会えたのが春日章:画、団鬼六「肉の顔役」(「SMファン」司書房、昭和57年3月)。もう一つの雅号である堂昌一で大きな飛躍をなしとげた昭和49年から



春日章:画、団鬼六「肉の顔役」(「SMファン」司書房、昭和57年3月)
春日が書く文字はいつも面白い。サインも独特だが「団鬼六」の文字も個性的だ。「第」などは、どうしてこのような形になるのか理解出来ないくらいにまで変形させて楽しんでいる。思い通り、好き勝手が許される。この辺が絶頂期の証でもある。



春日章:画、団鬼六「肉の顔役」(「SMファン」司書房、昭和57年3月)



春日章:画、団鬼六「肉の顔役」(「SMファン」司書房、昭和57年3月)