白玉庵のいちにち

表千家茶道教室

堀内宗心宗匠の「日々のけいこ」を読む。


(『おのれを磨く 日々のけいこ』堀内宗心著)


これで充分できると自分で意識したとき、

もう一回同じことを繰り返す。これがけいこです。

(堀内宗匠


平成27年5月27日、堀内宗心宗匠が逝去されました。96歳。
宗匠の死をわたしが知ったのは、7月に入ってからのことでした。
いったいこの間、わたしは何を見て、何を感じていたのでしょうか。
いつもの仕事にかかりきりになっていて、ちょうどその頃は最後の追い込みであったとはいえ、ほんとうに愕然とします。
宗匠の死も知らない忙しさなど、いったいどういうこと?
情けない気持ちです。
取材仕事が忙しすぎるあまり、5月6月とお茶のお稽古もお休みしていたのでした。


そして、この間、わたしの大切な方の身の上にも一大事が起きていたのでした。
あまりに忙しくしているというのは、いろんなことと向き合う時間が圧倒的に不足することになります。
もう一度、自らが「いかにあるべきか」を問わなければいけないと思います。




*この間、ゆうぽうとホールで行われた5年間の表千家教授者講習会も無事に終了しました(7月6日)。これでこれまでの講師から教授者へと進んでいくことになります。
ただおいしい一服のお茶をさしあげる、そうした時間を持ちたいとこころより思います。
そして、いまは、堀内宗心宗匠の「日々のけいこ」を一ページずつ読み返しています。


*堀内宗心氏死去 
以下、京都新聞(5月27日22時03分)より転載いたします。
 堀内 宗心氏(ほりのうち・そうしん=表千家不審菴理事、堀内長生庵十二代兼中斎、本名吉彦=よしひこ)27日午後1時10分、前立腺がんのため京都市北区の病院で死去。96歳。京都市出身。自宅は京都市中京区釜座通二条上ル。葬儀・告別式は30日午後1時から、京都市南区西九条池ノ内町60の公益社南ブライトホールで。喪主は甥の十三代宗完(そうかん)氏。

 京都帝国大理学部卒業後、同学部副手を務めていたが、1946年、兄の十一代幽峰斎の死去に伴い表千家不審菴に入門、十三代即中斎に師事した。53年、長生庵十二代を襲名した。97年、甥の國彦氏に十三代を譲り、宗心を名乗った。